【老人ホーム】特養などの介護施設を検討中の人が「契約前に絶対確認すべき」4つのチェックポイント<一覧表付き>
LIMO / 2024年2月17日 7時30分
【老人ホーム】特養などの介護施設を検討中の人が「契約前に絶対確認すべき」4つのチェックポイント<一覧表付き>
入居後では遅い!後悔しない老人ホーム選びのために知っておきたいこととは
高齢の親に介護が必要となり、自宅での生活が難しくなってくると、介護施設や老人ホームへの入居を検討するご家族も多いのではないでしょうか。
しかし、思い込みや確認不足で入居先を選んでしまうと、大きな後悔につながってしまうことがあります。
そこで、今回は、後悔しない施設選びのために、絶対に確認しておくべきポイントを4つご紹介します。
【老人ホーム】契約前のチェックポイント その1:施設の経営状況
施設の経営状況は、施設を選ぶ際に必ず確認したいポイントのひとつ。
万が一、入居後に施設の経営状況が悪化して倒産してしまうと、生活の場を失ってしまう可能性があるからです。
そこでまず確認したいのは施設の「入居率」でしょう。
有料老人ホームであれば、入居率85〜90%が収益の分岐点とされています。低い入居率が続いている施設は、要注意です。
一方、施設で働くスタッフの勤続年数や経験年数などの定着率も、安定した経営がなされているかを判断する目安となります。
これらは、施設に尋ねるか、施設の「重要事項説明書」でも確認できるので、ぜひチェックしてみてください。また、途中で経営者が変わっていることもあるので、その場合には施設側に理由を聞いてみましょう。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【老人ホーム】契約前のチェックポイント その2:月額利用料
月額利用料は、施設で提供されるサービス内容により、高額になることがあるため注意が必要です。
例えば、介護付き有料老人ホームは、入居者3名に対して1名の介護または看護スタッフを配置する決まりになっています。
しかし「手厚い介護サービス」を売りにする施設では、基準を上回るスタッフを配置しているため、月額利用料が高くなる傾向があります。
また、オムツ代は有料である場合が多く、持ち込みができる場合でも、廃棄料金が必要な施設もあります。
日用品やレクリエーションの参加料など、個人の利用状況に応じて加算される費用があることも知っておきましょう。
これらの費用は、施設によって異なりますので、事前に提供されるサービスの内容やすべての費用を含めた月額利用料の総額を確認しておくことが重要です。
【老人ホーム】契約前のチェックポイント その3:医療ケア体制
施設の医療ケア体制も確認しておくべきポイントです。
医師や看護師の配置基準は施設ごとに異なるため、健康面に不安のある方は、医療ケア体制が充実している施設を選びましょう。
各施設の医師と看護師の配置状況と医療ケア体制は、以下の通りです。
【早見表】介護施設別の医療ケア体制
特別養護老人ホーム
医師の配置:〇
看護師の配置:〇
医療ケア体制:△
介護老人保健施設
医師の配置:〇
看護師の配置:〇
医療ケア体制:〇
介護医療院
医師の配置:〇
看護師の配置:〇
医療ケア体制:〇
介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)
医師の配置:×
看護師の配置:〇
医療ケア体制:△
認知症 グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
医師の配置:×
看護師の配置:×
医療ケア体制:△
看護師の配置義務がある施設でも、夜間や早朝は不在というところも多くあります。
持病のある方や、日常的に医療行為が必要な方は、昼夜それぞれの看護師の配置人数や夜間対応、急変時の対応方法など詳しい内容まで確認したうえで、施設を選びましょう。
【老人ホーム】契約前のチェックポイント その4:認知症への対応
施設ごとに対応できる認知症の症状やレベルは異なります。そのため、認知症のある方は、入居後に症状が進行した場合の施設の対応について確認しておきましょう。
入居する施設によっては、認知症が進行し、徘徊や暴力行為など、ほかの入居者に迷惑をかける症状が現れた場合、居室の移動や退去を求められる可能性があります。
認知症の症状が進行してから、新たな入居先を探すのは大変なため、重度まで対応してもらえる施設を最初から選んでおくと安心です。
老人ホーム入所後「知らなかった」と後悔しないために
親や家族の希望に合う施設を選ぶには、いくつかの施設を見学して選ぶことをおすすめします。
施設に足を運ぶことで、パンフレットやホームページではわからない施設の実際の雰囲気や様子を確認することができます。
また、複数の施設を見学し、比較することで良い点や物足りない点が明確となるため、納得のいく施設が見つかりやすくなるでしょう。
施設見学の際に、確認したいポイントは以下の5つです。
アクセス・周辺環境
家族や親族の家からの距離やアクセス
最寄駅から施設までの距離、交通手段など
車や鉄道、飛行機など「騒音」となるものはないか
施設内の雰囲気や入居者の生活状況
入居者の表情
髪型や服装に清潔感があるか。
スタッフとのコミュニケーションの様子
男女比、要介護度の人の割合
家族との面会や外出に制限があるか
介護スタッフの様子
身だしなみ、言葉使い、挨拶など
どのような専門職がいるか
経験豊富なスタッフが多いか
居室と設備の確認
居室の広さ、明るさ、収納スペース
多床室(相部屋)は、プライベートが確保されているか
リビングや食堂の広さ、雰囲気
音、温度調節、臭い
浴室の数と種類
玄関やフロアのセキュリティは十分か
食事面
施設内で調理されているか
味付け
アレルギー、介護食などの対応
食事時間
食事中の見守り体制
見学の結果「ここに入居したい!」と思う施設が見つかれば、体験入居で実際に施設を利用して最終確認を行うと良いでしょう。
起床から就寝までの流れや、提供されるケアの質など、見学だけではわからないことが確認できます。
参考資料
厚生労働省:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000663498.pdf)
厚生労働省:介護老人保健施設(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000174012.pdf)
厚生労働省:介護医療院(https://www.mhlw.go.jp/kaigoiryouin/about/)
厚生労働省:特定施設入居者生活介護(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000648154.pdf)
厚生労働省:認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)(https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000647295.pdf)
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