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アメリカ海軍に学ぶ「感情」のコントロール法

LIMO / 2018年3月3日 6時0分

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アメリカ海軍に学ぶ「感情」のコントロール法

ストレスの多いプロジェクトや、上司からの叱責、恋人や家族とのすれ違いなどに、ついついカッとしてしまったり、投げ出してしまいたい気持ちになったりすることはないでしょうか?

そんな自分を変えたいあなたへ、アメリカ海軍の誇る最強の特殊部隊「シールズ」で過酷な訓練を乗り越えてきたマーク・ディヴァイン氏が、全米10万部突破の著書『アメリカ海軍が実戦している「無敵の心」のつくり方』の中で語る、感情のコントロール方法をご紹介します。

感情に振り回されていないか?

はじめに、私がシールズにいたときの話をしよう。

私が所属した部隊のひとつには、感情が露骨に表に出る下級士官がいた。彼は、自分に対しての批判や反対意見をほんのわずかでも聞けば、とたんにカッとなり、自分に意見した士官は頭がおかしいのだと、まわりの全員に告げてまわった。彼のキャリアが短命に終わったことは、言うまでもない。

また、シールズに入隊するには、米軍の中でもっとも過酷とされる約6カ月の訓練を経なければならないが、教官に失格と判断されると、そこから立ち直れず、感情がマヒしたように呆然となる訓練生も見てきた。

ではここで、あなた自身の反応を振り返ってみてほしい。あなたへの否定的な言葉に対して、「感情的」になって、人間関係やプロジェクトを台無しにしまったことがこれまで何度あっただろう?

感情のコントロールに必要な「4つの姿勢」

ただし、つい頭に血がのぼったり、失敗に心をとらわれて何も考えられなくなってしまったりすることは誰にでも起こりうる。大事なのは、「ここからすぐに立ち直り、自分らしさを取り戻す力」を鍛えることだ。

自分の中に、感情に抵抗するための「4つの姿勢」が定着していれば、人はずっと楽に感情をコントロールすることができる。では、その方法を1つずつ見ていこう。

1.自尊心:マイナス思考を取り払う

第一の姿勢は、「自尊心を持つこと」だ。自尊心とは、自分に価値があり、他人から尊敬されていると感じる心の状態のことである。シールズはトップレベルの仕事をするが、それは彼らが自分の心を律し、任務に入る前に心の中で勝利を確信する術を知っているからだ。

「頭の中ががんじがらめ」になっているときにはマイナス思考に陥りやすいことに、おそらくあなたは気づいているだろう。そんなとき、自分自身のマイナス思考を客観的に見つめる「目撃者」になることで、プラス思考が流れ込むスペースができ、生まれながらに誰もが持ちうるマイナス思考という足かせから解放される。

心を鎮めて自分のマイナスの思考に気づいたら、弱気な心に衝撃を与えて、心をポジティブな思考や行為の方向にそっと向け直してやる言葉を自分に投げかける。「任せとけ」「楽勝だ」「もう少しがんばれる」「自分にだってできるはずだ!」あなたも何かお気に入りの言葉を作るべきだ。パンチがあって、心に響く言葉がいい。

2.奉仕:自分よりチームのメンバーを重視する姿勢

次に、「自分だけでなく他人のことも重視する姿勢」があれば感情のコントロールは保証される。言い換えれば、奉仕の精神があるほうが、より感情面でのストレスに抵抗できる力があるということだ。

精神科医のヴィクトール・フランクルがナチスの強制収容所での体験を記録した著書『夜と霧』(みすず書房)の中で、この影響について説明している。彼は自分のことよりも他人の面倒をみることを通じて生きる意味を見つけた。そして、その単純な真実が持つ力について人に教えることで、生き延びることができたのである。

3.楽観:成功を疑わない

第3の姿勢は、「ポジティブな考え方と楽観的な視点を持ち続けること」だ。未来はもっと良くなる可能性があると信じているのだから、自然と解決策を探そうという気になる。意識と潜在意識が力を合わせてチャンスを見つけようとするのだ。だから障害や挫折があろうと、ネガティブで万事休すと思い込んでいる人のように落ち込んだりはしない。立ち直ってやり抜くことができるのだ。

すでに触れた通り、マイナス思考はパフォーマンスを低下させるので、まず自分のマイナス思考を客観視し、その思考を枯渇させよう。それから、ポジティブな勇気を奮い立たせる思考に取りかかる。うまく方向を切り替えるコツは、静まった心に、当面の「目標」に沿ったポジティブな新しい思考パターンを注入することである。

4.自己コントロール:ゆるぎない「目標」を持つ

最後に、「自己コントロールの姿勢」があれば感情のコントロールは保証される。
自己コントロールをゆるぎないものにするためには、あなたが今集中して取り組むべきひとつの「目標」を、言葉に出せるくらい明確に自己認識できていることが極めて重要だ。

登山家のアーロン・ラルストンは砂漠で腕を岩にはさまれて身動きが取れなくなったとき、いつか生まれるわが子に会うというひとつの「目標」に勇気をもらい、はさまった腕を折って、岩から抜け出した。そこからわかるのは、逆境でも生き残っていく人になるには、自分のゆるぎないモチベーションを知らなければならないということだ。

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筆者のマーク・ディヴァイン氏の著書(画像をクリックするとAmazonのページにジャンプします)

まとめ

感情に振り回されそうになったとき、冷静に自分を見つめ直してみてほしい。あなたの「目標」はなんなのか。それを確実に実現させるために、いまあなたは何をしようと思っているのか。

この自己コントロールへとつながる想いは、「マイナス思考を取り払う自尊心」「自分よりチームのメンバーを重視する姿勢」「成功を疑わない楽観」で、支えていけるだろう!

(『アメリカ海軍が実戦している「無敵の心」のつくり方』をもとに編集)

■マーク・ディヴァイン(Mark Divine)
ニューヨーク出身。ニューヨーク大学MBAを修了し、公認会計士として働いていたが、キャリアチェンジして米国海軍特殊部隊シールズに入隊し、170期の最優秀訓練生に選ばれる。退役後は、シールズでの経験を生かしてフィットネスプログラムなどを開発し、企業家として活躍している。

翻訳:露久保由美子

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