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起業するなら、創業融資審査のポイント「資金使途」を理解しよう

LIMO / 2018年3月12日 21時20分

起業するなら、創業融資審査のポイント「資金使途」を理解しよう

起業するなら、創業融資審査のポイント「資金使途」を理解しよう

ビジネスの種類によって借りられる上限が違う!?

まだ信用力のない起業したばかりの会社が資金調達をする場合、日本政策金融公庫などの「創業融資」を利用するのが一般的です。創業融資の審査には独特のポイントがありますが、そのひとつが「資金使途」です。審査における資金使途の考え方を見ていきましょう。

資金使途を具体的に示す

資金使途とは、貸したお金の使い途(つかいみち)です。金融機関は融資したお金を何に使うかをとても重視します。使い途のわからないお金は貸せないというスタンスです。

つまり、形式上書いてある上限の借入枠があっても、資金使途を説明できる分までしか借りられないのです。資金使途は、業者などから取り寄せた見積書などで実際に使う予定の金額を具体的に証明することが求められます。

たとえば、Aさんが飲食店を開業するとしましょう。起業全体でかかるお金が1200万円の場合、自己資金500万円で、700万円を借入希望額として融資申込みをします。

事業全体でかかる1200万円の内訳をキッチリと明示し、それぞれの項目について業者からの見積書などで数字の根拠や資金の必要性を説明していきます。飲食店開業には、店舗の契約金や内装工事、厨房設備、テーブルやイスなどの客席関係、人件費、食材仕入れ、家賃、広告費などがかかり、具体的に多くの資金使途を示すことができるでしょう。

一方、コンサルタント業を起業するBさんを考えてみましょう。Bさんは自己資金が500万円あります。コンサルタントは起業にあたり多額の資金がかからないビジネスです。

仮に融資制度の上限として、形式的には最大1000万円の借入枠が期待できるケースでも、総額1500万円もの資金使途、見積書を示すのは難しいはずです。せいぜい掛かったとしても事務所の契約金や家賃、事務所備品、パソコン、旅費程度でしょう。当然ながら、本当に必要な金額までしか借りられないということになります。

事業計画書を策定するときに、融資制度の形式的な借入限度額だけを調べて、どんな業種でもそこまで借りられると勘違いするケースも多々あります。あまりお金がかからないビジネスをしようとしている場合は、使うお金の範囲内でしか借りられないことをよく理解しておいてください。

赤字穴埋め資金とは

事業をスタートし、計画通りに売上が上がらず赤字となり、資金が枯渇してしまうことがあります。計画通りに売上が上がらずお金が足りなくなったために借りたい資金のことを赤字穴埋め資金といいます。

当然ながら赤字穴埋め資金は資金使途にはなりません。赤字が続いている状態で融資を受けるのはとても難しいので、最初の計画で余裕を持った資金計画を組んでおくことと、売上を上げるためにはどのようにしていくのかといった具体的計画の精度向上が重要となってきます。

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