税金で泣く前に~土地と建物の割合で変わる不動産投資戦略を考える

LIMO / 2018年3月18日 20時20分

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税金で泣く前に~土地と建物の割合で変わる不動産投資戦略を考える

インカムゲインを狙うのか、それともキャピタルゲインか

確定申告期間は終了、でも今一度税金に目を向けよう!

今年度の確定申告期間が終わりました。皆さん申告は滞りなく済みましたか?

サラリーマン大家の方などで、確定申告の作業をしている時間がない! もしくはそもそも税金が良く分からない!と、確定申告を税理士にお願いされている場合もあるでしょう。

ただし、税理士は税金を計算することが仕事ですので、不動産投資における戦略や提案が不十分であることもままあります。

確定申告などを人任せにした結果、想定外の高額の税金に苦労する可能性もありますし、逆にご自身で税に関する知識をつけることで、より税引き後のキャッシュフローが増やせる場合もあります。

この税金によって不動産投資の戦略が変わってきますので、今一度確定申告書をじっくり見てみることをお勧めします。

キャッシュフローに一番影響するのは土地と建物の割合

不動産の保有時と売却時のキャッシュフローに大きな影響を与えるのが「土地と建物の割合」です。

不動産を購入する際に、物件全体の金額はもちろん皆さんが確認すると思いますが、その金額のうち、土地価格と建物価格がそれぞれどのくらいかまで確認される方は多くはないのではないでしょうか。

売買契約書に土地と建物のそれぞれの金額が明記されている場合は、その金額で決まりなのですが、記載されていない場合には最初の確定申告の際にご自身で土地と建物の金額を算出する必要があります(※売り主との合意が必要になる場合もありますのでご確認ください)。

売買契約書に内訳が記載されていない場合の土地・建物それぞれの金額の算出方法は、一般的には土地・建物の固定資産税評価額をもとに計算することが多いのですが、その他の方法もあります。

そしてこの土地・建物の金額によって、毎年の所得税や売却時の税金が大きく変わりますので、じっくりと考えてください。

土地・建物の割合で税金の額が変わる!?

たとえば、土地の金額が少なく、建物の金額が多い場合、毎年の所得税は低くなる傾向があります。それは、所得税を計算する際の「減価償却費」が多くなるためです。

「減価償却費」は税金を計算する(損益計算)際の考え方ですが、物件を取得した時から経年とともに減る資産価値を経費として計上するもので、実際のお金の支出は伴いません。

建物の金額が大きければ大きいほど毎年の「減価償却費」も大きくなり、所得税も低くなり、税引き後キャッシュフローは多くなります。

では、建物の金額を極端に大きくすれば良いのかというとそうではなく、将来その物件を売却する際の税金がはね上がる可能性があります。

物件を売却する時の税金は、単純にいうと「売却金額-簿価」で出た利益に掛かります。

「簿価」とは物件のその時点での価値のこと。減価償却費を大きく取り過ぎると、物件の簿価はどんどん減ります。簿価が低くなった状態で売却すると、利益も税金も大きくなってしまうのです。

「減価償却は利益の先食い」とはこのことで、場合によっては、これまでのキャッシュフローを上回る税金が掛かってくることもありますので、減価償却費の取り過ぎにも注意が必要です。

逆に極端に土地の金額が多く、建物の金額が少ない場合は、売却時の税金は少ないのですが、毎年の所得税が高くなり、税引き後のキャッシュフローがほとんどなくなってしまう可能性もあります。

それぞれの金額を極端に大きくするのは注意が必要ですが、一般的には建物の金額が大きい場合は毎年のキャッシュフロー(インカムゲイン)狙い、反対に土地の金額が大きい場合は売却益(キャピタルゲイン)狙いと言えますので、物件の購入時の参考にしてください。

不動産投資の税金はコントロールできる場合もある

このように、物件の土地・建物の割合により不動産投資でかかる税金を予測することが可能です。収支計画を作る際は税引き後キャッシュフローの計算もあわせて行ってください。

不動産投資自体は出口が見える、戦略的な事業です。投資家の皆さんに知識と考える力を持っていただければ、世の中の悪徳業者は減り皆さんも利益を得ることができると確信しています。

そうした基本的な不動産事業の知識と市況をお伝えするオンラインセミナー、「首都圏不動産投資」実践会(http://con-pas.co.jp/letter/jissenkai/)をスタートしました。ご興味お持ちの方は、ご覧いただければと思います。

以上、村上俊介でした。

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