衝撃の「タクシーハラスメント」 その実態
LIMO / 2018年4月17日 20時20分
衝撃の「タクシーハラスメント」 その実態
ビジネス、今日のひとネタ
飲み会や深夜残業で終電を落としてしまったときなどは、みなさんもたまにタクシーを利用する機会があるかもしれません。ところで、そんなタクシーの中で引き起こされる「タクシーハラスメント(タクハラ)」をご存じでしょうか?
ほとんどのタクシードライバーは、目的地まで快適にわれわれを運んでくれます。しかし、まれに気分を害する運転手にあたったことはありませんか?
寄せられる数多くの実体験
もともとこの「タクシーハラスメント」という言葉が広がった発端は、2016年の秋に作られたTwitterのハッシュタグ、「#タクシーハラスメント」です。今年3月中旬、再びそのハッシュタグが盛り上がり、さまざまな怒りの投稿が寄せられました。たとえば以下のような趣旨の体験談です。
・比較的近距離の目的地を告げた途端、舌打ちをされた
・こちらが道をよく知らないのをいいことに、迂回路で運転された
・酔っている状態で乗車して次の日に財布を確かめると、運転手からもらった釣り銭が足りなかった
女だから? 年下だから? いちおう客なんですが……。
女性とおぼしき人の体験談で、ひどいものでは、
・ラブホテルに連れ込まれそうになった
・しつこく電話番号を聞かれ、降ろしてもらえず、教えることになってしまった
・自宅までお願いしたらカーナビに住所を登録された
・ひたすら卑猥な話を聞かされた
といったものがあったり、中には「胸を触られた」といった体験をした方もいらっしゃるようです。これなどは、ハラスメントというより、はっきり「犯罪」ですよね。
同乗の男性が降りると態度が豹変
女性が受けた被害は、セクハラまがいのことだけではないようです。
・夜中にタクシーに乗っただけで「夜遊びするもんじゃないよ」とたしなめられた
・仕事の関係で行き先に高級料亭を指定すると「いいご身分だね」とイヤミを言われた
・妊娠中に近距離で乗車したら「妊婦は歩くべきだ」という旨の説教をされた
・同乗していた男性が降りると、明らかに態度が豹変した
など、お客という以前に、他人に対する態度としても失礼すぎる接客を受けることもあるようです。
「タクハラ」を受けたときの対処法
あまりにも悪質なタクシーハラスメントを受けた場合、タクシー会社に直接苦情を入れることがまずは有効な手段でしょう。なお、苦情の連絡をする際には、「乗車したときの領収証」があるとスムーズに対応してもらえるようです。領収証は必ずもらっておきましょう。
他にも、意見や苦情を投稿できる「エコーカード」を利用するのもひとつの手です。大半はタクシーの後部座席に用意されており、日付と車番が記載されていますので、乗務員を特定する事が可能です。ハガキ形式になっており、郵送すれば直接会社に届くので、「電話はちょっと……」という人にはいいかもしれません。
また、大都市圏であれば東京タクシーセンターや大阪タクシーセンターなど、地域の「タクシーセンター」に連絡するのもいいでしょう。改称前は「近代化センター」と呼ばれていた、と言えばご存じの方もいらっしゃるかもしれません。タクシーセンターは、法人タクシーでは運転者証の、個人タクシーでは事業者乗務証の交付を行っているため、個人タクシーへの苦情伝達にも有用です。
とはいえ、こうした苦情を入れる前に、ひとつ考えておくべきことがあります。
お互いに配慮して快適な移動を
冒頭にも書いたように、大半のタクシードライバーは真面目な方ばかりです。悪意からではない、ちょっとしたミスや不手際について、大げさに苦情を言い立てるのは考えもの。もしも苦情を入れる際には、一度、冷静に考えた上で連絡したいところです。
多くのタクシーでは、ドライバーの頭の後ろのあたりに透明なアクリル板が設置されています。あれは客の暴力からドライバーを守るためのものです。ドライバーは車内に名前などを表示していますが、お客は身元がわかりません。客がこうした立場を利用し、むしろドライバーのほうが被害を受けるケースも数多く報告されているのです。
特に酔っぱらい客の多い深夜を中心に、後ろからシートを蹴られた、ネクタイを思い切り引っ張られた、暴言を受けた、シートで吐かれた、長時間にわたって説教され続けた、といったこともままあるようです。
こうした悪質な客もまた一握りではありますが、こちらの乗車マナーにも気をつけたいですね。
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