「次の子は…?」のプレッシャーが辛い。ひとりっ子はかわいそうなの?
LIMO / 2018年5月21日 10時20分
「次の子は…?」のプレッシャーが辛い。ひとりっ子はかわいそうなの?
「次の子の予定は?」ようやく育児に慣れてきたころ、周囲からこの質問を投げかけられた経験のあるママも多いのではないでしょうか。何気ない会話のようですが、ママたちの心をかなり傷つけることもある「次の子は?」発言。みんな当たり前のように第2子の話をしてくるけれど、ひとりっ子はダメなの? そんなママたちの心の悲鳴について、少し考えてみましょう。
第2子プレッシャーを感じる周囲の言葉
現在ひとり育児に日々奮闘している母親たちに、第2子のプレッシャーを感じる瞬間について聞いてみました。
「事あるごとに『下の子がいれば、我慢も身についているんだろうけどねぇ』とか『下の子がいれば、ママのことを助けようと頑張るものだけどねぇ』と、『下の子がいれば』という仮定の話をする私の母。ふたり目不妊なんで、いつも嫌な気持ちになります」(28歳/2歳女児のママ)
「第1子が男の子だったのですが、義母が『次は女の子かしら、うちは男ばっかりだったから』と期待を込めて言ってくるのが辛いです」(30歳/1歳男児のママ)
「夫の実家は田舎。帰省すると近所の人が畑でとれた野菜を持ってきて、世間話ついでに『次の子は、そろそろ?』と聞いてきます。いかにもふたり以上生んで当たり前というような言い方で…」(32歳/3歳男児のママ)
「ふたり目を初期流産しました。続々と第2~3子を妊娠していくママ友たちから『○○さんは、ひとりっ子の予定?』と聞かれるのが辛いです。ママ友たちはひとりっ子を否定しているわけではないし、私の流産のことも知らないけれど『うーん、まだ分からない』と言葉を濁すので精いっぱいです」(30歳/3歳女児のママ)
発言している側は、何気なく言っただけで悪気はないのかもしれませんね。けれど、ひとり目はあっさり妊娠したのにふたり目がなかなかできない人・ふたり目を流産してしまった人・経済的な事情でどうしてもふたりは育てられない人・ひとり目の出産が壮絶で次の一歩が踏み出せない人・夫婦の営みがなく悩んでいる人など、それぞれの家庭にそれぞれの事情があります。
いくら親子であっても、結婚すればよその家庭。デリケートな部分に軽々しく触れるのは考えものですね。では、本来かなりタブーな話題であるにもかかわらず、第2子を催促してくる人はなぜいなくならないのでしょうか。
第1子が愛されている証拠
義母の嫁いびりやママ友のマウンティングのような、悪意あるものを除いて考えてみます。すると、身内がする「次の子は…?」の発言って、実は第1子が周囲に愛されている証拠なのかもしれません。
実の両親や義両親からすると、かわいい孫が増えることは喜ばしいことです。第1子が愛されているからこそ、次の子もこんなにかわいいに違いないと期待できるのでしょう。養育の義務がないのですから、それだけの理由で「もうひとりほしい!」と簡単に口にできてしまうのですね。
また、ママ友や近所の人も、あなたをひとりの親として認めているからこそ次の子への期待をするのかもしれません。なぜなら“まったく余裕がないな”とか、“子どもがかわいそうだな”と感じるような子育てをしている母親に対して、「次の子は?」なんて言葉が出てくることはない気がしませんか?
確かに少々無神経な表現ではあります。しかし、あなたの子どもやあなた自身を認めている証拠だと思うと、少しは受け流すことができるかもしれませんね。
ひとりっ子はかわいそうって本当?
そもそも、ひとりっ子ってかわいそうなのでしょうか。以前は、兄弟がいて当たり前だとか、ひとりっ子はワガママになるという考えをする人が多かったように感じます。しかし、同年代の子どもとの関わり合いは保育園や幼稚園でも学べますし、親が兄弟のような役割をしてあげることもできるでしょう。
現代は、昔に比べて大学進学や海外留学をする人も当たり前のように存在する時代。「ひとりっ子は教育費をかけられるから、本人がやりたいと感じることをやらせてあげられるのがうらやましい」という声も少なからずあるようです。
兄弟がいることのメリットとしては、身寄りが増えるということ挙げられるでしょう。確かに、我が子が大人になったとき素敵なパートナーに巡り合える保証はありません。それを思うと“自分たちの亡き後に身寄りがなくならないよう兄弟を”と考える家庭もあるようです。
しかし、兄弟と何十年もずっと仲良くいられかどうかは、将来いい人と巡り合って家庭を築けるかどうかと同じぐらい不確かなことかもしれません。
幸せを決めるのは周囲ではない
結局のところ、ひとりっ子でも兄弟がいても幸せにはなれるのです。兄弟がいるかどうかだけで、周囲が判断するものではないでしょう。
親が“ひとりっ子にしてしまって申し訳ないな”とか、“兄弟がいればよかったのかな”と子どもの境遇を不憫に思うことが、子どもにとっては何よりの不幸かもしれません。“うちの子は幸せ、だって私にも周囲にも愛されて認められているもの”と、親が子どもの人生をしっかり肯定してあげられるといいですね。
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