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墜落時には自爆も!? 増えるドローンの事故をどう防ぐか

LIMO / 2018年6月6日 5時0分

墜落時には自爆も!? 増えるドローンの事故をどう防ぐか

墜落時には自爆も!? 増えるドローンの事故をどう防ぐか

ビジネス、今日のひとネタ

もはや珍しいものではなくなった「ドローン」。上空を自在・軽快に飛行する小型のロボットとして、さまざまな方面への活用がなされています。一方で、コントロールミスで電線など障害物に引っかかったり、風に流されて操縦不能になったり、ときに事故になったりするケースが報道されたりもします。

ドローンは最近ではおもちゃ屋などで1万円前後から買えるものもあり、気軽に飛ばせるものになってきましたが、たとえば「夜間に飛ばしちゃダメ」という決まりがあるのはご存じですか? 使う人が増え、活用される分野が広がっていくに連れて、知識不足の状態でいい加減な操作をする人も増えており、ドローンの使い方や安全性に注目が集まっています。

調査から運搬まで活躍

ドローンはもともと軍事目的での開発が進んでいましたが、現在は商業利用や民間利用を目的としたものが増えています。上空からの映像を撮影できることを生かして、高層建造物の点検や巨大な船の造船時の品質チェックなど、人間の確認だけでは限界のある場面で役立っています。さらにシンガポールでは、人員削減のために厨房から商品を届けるドローンを導入しているレストランもあるそうです。

ドローン活用で特に注目されているのは、災害時のさまざまな利用です。東日本大震災で事故が起きてしまった福島第一原子力発電所の内部を撮影する際には、ドローンが用いられました。それ以外にも、上空からの行方不明者の捜索や都市部で災害が起きたときの避難誘導など、「飛行可能なロボット」だからこそできる活用が進んでいます。

やはり墜落事故は起こる

これからもさまざまな方面での活用が見込まれているドローン。日経BPグリーンテック研究所は、ドローンの市場規模が2030年には1000億円にも上る、という予想をしています。

町中で見かけることが、これからさらに増えてくるかもしれないドローンですが、その安全性は完璧とは言えません。実際に、ドローンの墜落事故は世界中で発生しています。ドローンは一般的に軽量化をよく考えてつくられていますが、上空から落下すると十分に危険です。

2015年にアメリカのシアトルで、パレードを撮影していたドローンが落下し、当たった女性が意識不明の重体になってしまうという事故が起きました。事故の原因は操縦を誤ったことだとわかっています。

安全のために自爆? Amazonの対策

ドローン墜落の原因はほかにも、天候や電波障害などが挙げられます。墜落しないことが第一ですが、不慮の事故が起きてしまうことは必ずあります。

事故が起きたときの安全対策として、ネット通販最大手のAmazonは、「Amazon Prime Air」という配送サービスのために開発したドローンに、なんと「自爆装置」を搭載させる計画を立てています。墜落時に上空で本体を爆発させて細かく分解し、落下した際の被害を最小限に抑えるというのが狙いです。

未熟な操縦技術で飛ばす人も……

現在、日本では、200グラム以上の重量のドローンは航空法の対象になっています。飛行できない区域や飛行許可が必要な区域が設定され、人や建物から30メートル以上の距離を保って飛行することの義務づけ、夜間の飛行や祭礼・縁日など多くの人が集まるイベントの上空飛行の禁止などが定められています。

しかし、200g未満の「トイドローン」と呼ばれる比較的安価な機体は、そもそも航空法の対象外になります。また、ドローンを飛ばすのに必要な免許などはないため、上記のような規制をよく知らずに飛ばす人や、操縦技術が未熟なまま飛ばす人も残念ながらいます。

やはり「安全第一」で

ドローン墜落事故のような操縦ミスによるアクシデントを減らすために、ドローンの知識や安全な操縦技術を身につけるドローン操縦者養成学校がつくられています。安全管理のための点検から実際の操縦実習まで行う学校で、日本には札幌・東京・大阪・名古屋・沖縄に5校があるようです。

これからさらに発展が予想されるドローンですが、操縦するのは人間です。安全を第一に考えてドローンを使える人が増えていくことを期待したいところです。

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