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信頼される人は知っている「謝罪」の言葉づかい

LIMO / 2018年8月12日 19時45分

信頼される人は知っている「謝罪」の言葉づかい

信頼される人は知っている「謝罪」の言葉づかい

実践! 好かれる人の話し方

「ごめんなさい」「すみません」「失礼しました」「申し訳ございません」

あなたは人に謝るとき、どの言葉を使っていますか? 実は、相手にきちんと謝罪をする場面では、この4つの中で使っていい言葉は1つしかありません。

この記事では、『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』の著者で、ANAやディズニーなど、7年でのべ100万人にもおよぶ接客を行い、現在はコミュニケーション講師として活躍する桑野麻衣さんが、「相手に失礼のない謝り方」についてお教えします。

4つの「謝罪の言葉」と本来の意味

さて、みなさんは冒頭の質問の答えがおわかりでしょうか? 正解は「申し訳ございません」です。その理由は、唯一「謝罪」のみをしている言葉だからです。簡単にそれぞれの言葉の意味をご説明します。

・ごめんなさい:謝罪の気持ちに加え、「免じて」と許しを請う気持ちを含む。
・すみません:自分が悪いことをしたというより、特に悪気がなく不可抗力で起きてしまった、という気持ちを含む。
・失礼しました:相手に礼儀を欠いたことに対して、お詫びと許しを得る気持ちを表現するもの。お詫びそのものというより、自分の非は一応認めたという印象になることもある。
・申し訳ございません:申し訳がない。弁解の余地がなく、相手にすまないと詫びる言葉。

このように、「申し訳ございません」のみが、100%純粋な謝罪の表現なのです。こういった意味の違いを知っておけば、場面に応じて適切な謝り方ができるようになります。

謝罪では必ず「誰に」「何を」を明確にする

生活していく上で、私たちはこの「謝罪」とは切っても切り離せない関係にあります。相手が上司やお客様、または家族や友人のときもあるでしょう。もちろん、できることなら避けたい事態ですが、それでも謝罪のシチュエーションは私たちが生きている間、頻繁に訪れます。

先ほど、きちんと謝罪をする場合には「申し訳ございません」が適切だという話をしました。でも、ただ「申し訳ございません」と口にするだけでは不十分です。謝罪の際には、必ず「誰に」対して、「何を」謝罪しているのかを同時に伝えるようにしましょう。

たとえば、「〇〇さんがせっかくアドバイスをしてくださったのに、それを活かすことができず、申し訳ございませんでした」というように、「誰に」「何を」謝罪しているのかを明確に伝えます。そうすると、その場しのぎの謝罪には聞こえなくなります。

「とりあえず謝っている」と思われないために

実際に私も新入社員のとき、お客様に怒られたら、とにかく「申し訳ございません」と平謝りしていたことがありました。何か事情を説明しようとすれば、きっと言い訳だと思われて、さらに怒られるのでは、という恐怖心からだったように思います。でも、結局「『申し訳ない、申し訳ない』って言うけど、いったい何に対して謝っているの?」とさらに怒られてしまっていました。

このようなことは接客業に限ったことではなく、上司と部下の間においてもよくありますよね。私自身が先輩になってからも、新入社員を指導していて「『申し訳ございません』とは言われるものの、いまいち反省の気持ちが伝わってこない……」といったことが何度もありました。

確かに、謝罪はシンプルなほうがいいものです。くどくどと説明をしたら、言い訳に聞こえてしまいます。しかし、ただ「申し訳ございません」のみを繰り返すと、「もうこれ以上は何か言われたくないから、とりあえず謝っている」と思われてしまう可能性があります。あなたが心から謝っていたとしても、その場しのぎの謝罪だと思われてしまうのは、あまりに残念ですよね。

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まとめにかえて

謝罪をするときは、以下の2つのポイントを意識してみましょう。

⑴ 相手にきちんと謝罪をするときは「申し訳ございません」を使う
⑵「誰に」対して、「何を」謝罪しているのかを明確にする

また、これは対面だけでなく、メールや電話においても同じです。電話ではまだ声の調子で伝わるかもしれませんが、メールの場合、あなたが本当に謝罪しているかどうかは文面だけでは伝わりにくいものです。「誰に」「何を」を明確にして、相手にしっかり伝わるようにしましょう。

「申し訳ございません」のフレーズに、「誰に」「何を」をプラスすれば、「とりあえず謝っている」のではなく、「しっかりと反省している」ことを表現できるようになります。自分から望んで謝罪する人はいませんが、これからみなさんが、もし誰かに謝罪をしなければいけなくなったときには、ぜひこれを思い出してみてくださいね。

 

■ 桑野 麻衣(くわの・まい)
学習院大学卒業後、全日本空輸株式会社(ANA)に入社。7年間で100万人を超えるお客様サービスに携わる。ANA在籍中にオリエンタルランドに出向。その後、ジャパネットたかた、再春館製薬所グループ企業を経て独立。接遇マナーやコミュニケーション、人材育成等の企業研修や各種セミナー、大学生や経営者、医療法人向けの講演など幅広く活動中。

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