我が子の教育資金作り、学資保険とジュニアNISAどっちを選ぶ?
LIMO / 2018年8月25日 10時15分
我が子の教育資金作り、学資保険とジュニアNISAどっちを選ぶ?
子どもの教育資金はコツコツためておくのがポイント
文部科学省の「平成28年度子供の学習費調査(http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/1399308.htm)」によれば、幼稚園3歳から高等学校3学年まですべて公立だった場合の学習費の総額は約540万円で、すべて私立に通った場合は約1,770万円だそうです。
もちろん、この後、大学の学費もかかり、負担がぐっと増えます。文科省の「私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査(http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/__icsFiles/afieldfile/2017/12/26/1399613_01.pdf)」によれば、2015年度の私立大学(文系)の授業料は平均で75万8,854円。また、私立大学(理系)の授業料は同107万1,560円となっています。
入学金、施設設備費などと合わせた納付金は4年間で、私立大学(文系)が約390万円、私立大学(理系)が約530万円となります。頭を抱えたくなる数字ですね。このような教育資金をどのように準備すればいいのでしょうか。
結論から言えば、子どもが小さなころからコツコツとためておくのがベストです。ただし、「余ったお金を貯金する」と考えているとなかなか貯金ができないもの。定期的に一定額を積み立てるような方法がいいでしょう。中でも多くの人に利用されているのが「学資保険」や「NISA」の活用です。
未成年者を対象とした「ジュニアNISA」に注目が集まる
「NISA(Nippon Individual Savings Account:ニーサ)」は、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して20.315%(20%+復興特別所得税)の税金がかかります。ところが、「NISA口座(非課税口座)」内であれば、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になります。
2016年度からは、未成年者(0~19歳)を対象とした「ジュニアNISA」も始まりました。「NISA」と「ジュニアNISA」の違いはまず、利用できる人の年齢です。「NISA」は、日本に住む20歳以上の人が対象で、「ジュニアNISA」は0歳~19歳の人が対象です。
「ジュニアNISA」で注意すべきは、口座開設者が18歳(3月31日で18歳である年の前年12月31日)になるまでは払出しができないことです。途中で払出しをした場合は、原則として過去に非課税とされていた利益に課税されます。
「学資保険」と「ジュニアNISA」を組み合わせることもできる
「学資保険」はかつて教育資金作りの王道と言われていました。比較的好利回りが期待できるとともに、契約者(保護者など)が死亡・所定の身体障害などで保険料が免除されるなど、「保険」としての機能を兼ね備えているからです。
ただ、最近ではマイナス金利などの影響で利回りが低下したり、さらに保険料を値上げする保険会社も増えるなど、かつてほどの魅力はなくなっています。
その代わりとして注目されているのが、「ジュニアNISA」です。「学資保険」と「ジュニアNISA」の大きな違いは、「ジュニアNISA」は、株式や投資信託などに投資をするため、投資したお金(元本)以上に資金を増やす可能性があることです。
もちろん、逆に購入した株式や投資信託などが値下がりした場合、元本割れすることもあります。長期間にわたり投資をしている場合、ある1年が損になってもトータルで利益が出ればいいのですが、ちょうど子どもが18歳の時に元本割れすると、必要な資金が不足することもあります。
最近では「学資保険」も元本割れするケースが出ていますが、株式や投資信託に比べれば損失は小さく抑えることができるでしょう。安心して積み立てたいという人は、「学資保険」のほうが安心です。さらに、「学資保険」と「ジュニアNISA」を組み合わせるということもできます。
ちなみに、すでに比較的大きめの死亡保障があるような生命保険に加入している場合、わざわざ追加の保険料を払ってまで「学資保険」に加入する必要はありません。自分が支払える金額や許容できるリスクに応じて、組み合わせを考えるといいでしょう。
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