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人はなぜ「正論」をわかろうとしないのか?

LIMO / 2018年9月25日 21時20分

人はなぜ「正論」をわかろうとしないのか?

人はなぜ「正論」をわかろうとしないのか?

家庭や仕事で相手が理解してくれない理由とは

自分としては正しいことを言っているのに、相手にわかってもらえない。そうすると、夫婦や親子など親しい間柄の場合は「正しさをわからせよう」としてケンカになることもあるでしょう。上司や部下など仕事上の関係で行き詰まってしまうこともあるでしょう。理解してくれない相手に、「何でわかってくれないのだろう」と悶々としてしまいますよね。

実は、相手には相手なりの「正論をわかろうとしない理由」があります。その理由を4つほどご紹介します。

自分の間違いにショックを受けている

あなたが「正しい話をしている」ということは、つまり「相手の意見は間違えている」ということになりますよね。自分としてはただ正しい話をしているだけだとしても、相手にとっては「あなたの意見は間違っている」と指摘されたことになりますから、多かれ少なかれ傷付くものです。

恥ずかしい、悔しい、情けないなどのマイナスの感情を抱いたり、自己嫌悪したり、罪悪感を覚えたりする人もいるでしょう。この状態では、他人の言葉もなかなか頭に入ってこないものですよね。

自分が正しいことを言うときには、相手を傷付けることになることを頭に入れておきましょう。このことを自覚しておけば、自然と言葉の選び方や話の進め方も変わってくるでしょう。自分の話をするよりも、まずは相手の気持ちに寄り添ったり、話を聞いてみると良いでしょう。

上から目線の態度に反発している

「正しい⇄間違い」という関係は、上下関係を築き上げてしまうものです。あなたが「自分が正しい」と思った途端、間違っている相手を見下ろしているようなところはないでしょうか。気付かぬうちに口調や態度が強くなったり、エスカレートすると偉そうになってしまうこともあるでしょう。

人は上から目線の態度を感じた途端、反発したり、心を閉ざすものです。上から目線の人の話は、たとえ正しいとしても聞き入れ難いですよね。「どちらの意見が正しいか」なんてケンカになることも少なくありません。

何が正しいかは、人や環境、状況によって異なるものでもあります。自分だけが正しいと思い切らず、自分はこう思うけれど、相手はどう思うのだろうというフラットな姿勢で話を進めてみましょう。

心を閉ざしている

正しい意見について話し始めると、間違った意見は話題にのぼらなくなりますよね。たとえ間違っていたとしても、その意見を出すまでにその人なりに考えたこと、思ったことがあるもの。その意見に至った経緯にこそ、相手の価値観や本音が隠れているものですが、その部分を聞いてあげなければ相手は心を閉ざしてしまいます。

「自分は間違っている」と思えば、相手も本音を言い出しにくくなるものです。正しい話をする前に、相手はどんな気持ちや考えでその意見を持ったのか、聞いてみると良いでしょう。

わかっているけれどできない理由がある

そもそも相手は既に正論を知っている、ということもあります。「わかってるけど余裕がなくてできない」「わかってるけど怖くてできない」ということは、実は案外多いものです。こういった場合、相手を変えようとするのは困難です。本人もアレコレ考えたものの「やっぱりできない」と答えを出しての今があるのですから、それを覆すには時間がかかるもの。

そもそも他人を変えることはできないので、あなた自身の言動を変える必要があります。相手にできない理由をじっくり聞いてみる、専門家の意見や具体例を提示してみる、ストレートに自分の感情を伝えてみるなど、様々な方法を試してみましょう。

「正しさ」は時と場合によっては180度変わることもあるほど、実は移ろいやすいものでもあります。「自分はこう思うけれど、相手はどう思うのだろう」といったフラットな気持ちで話し合うと、お互いの本音も見え、理解も深まりやすくなるでしょう。

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