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働き盛り40代の気になる貯蓄額はいくらか

LIMO / 2018年11月23日 6時0分

働き盛り40代の気になる貯蓄額はいくらか

働き盛り40代の気になる貯蓄額はいくらか

老後資金の準備に向けた「攻めの貯蓄」のススメ

日本人の40歳代の貯蓄額はどのぐらいなのかについて、知るぽると(金融広報中央委員会)「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2017年)をもとに見て行きましょう。

40代はどのくらい貯蓄をしているのか

40歳代といえば、働き盛り。ビジネスパーソンとして会社で重要なポジションについていたりすることも多いでしょう。同調査結果より、40歳代の貯蓄額は以下のようになっています。

40歳代の貯蓄額(金融資産保有世帯)

40歳代の貯蓄額の平均金額は1,014万円、中央値は650万円

40歳代の貯蓄額(金融資産非保有世帯含む)

40歳代の貯蓄額の平均金額は643万円、中央値は220万円

ちなみに、金融資産を持たない、いわゆる「金融資産非保有」の比率は33.7%にも及び、全体の約3分の1が金融資産を保有していないということも今回の調査から分かります。

尚、ここでいう貯蓄には、預貯金だけではなく、株式や投資信託といった有価証券や生命保険なども含まれています。

30歳代、50歳代と比べる40歳代の貯蓄の特徴とは

今回の調査からは、40歳代の貯蓄状況については以下のような特徴がみえてきます。

40歳代では、金融資産がある世帯とない世帯の「格差」が貯蓄額に反映している

30歳代全体の中央値が200万円、40歳代全体の中央値が220万円となっていることから、子育て世代の貯蓄額の伸びは低く、世代が上がっても貯蓄を積み上げ切れていない

50歳代全体の中央値が400万円と一気に倍増しており、40歳代以降に貯蓄に積極的になっている

40歳代におすすめの貯蓄方法とは

こうしたことから40歳代におすすめの貯蓄方法は生活費を「削る」ということも重要なのは当然です。ただ、節約して「貯める」という「守りの貯蓄」というよりも、50歳代で貯蓄が増えていることを考えれば、40歳代に「収入を増やす」ことから始め、資産を「運用する」ことによる「攻めの貯蓄」を意識する必要といえるのではないでしょうか。

副業や転職で収入を増やす

政府も働き方改革の目玉として「副業解禁」をあげているように、今後副業人口が増加することが予測されます。

また、現在のような人手不足の環境では職務内容が似ているのにもかかわらず、転職により給与が上がることもあります。同じ会社にい続けて努力し、プロモーションしていくというのも一つですが、外部に目を向けるというのも一つの選択肢です。

40歳代は教育費や住宅ローンなど出費が多い年代です。「転職はちょっと気が進まない」、「転職で失敗するのが怖い」というような方は、現在勤務している会社で副業が可能な場合には、まずは収入アップを目指し副業を始めてみてはいかがでしょうか。

非課税枠を活用して投資を始める

節約をし、また年収が増え、手元の現金が増えるのは喜ばしいことですが、金融機関に預貯金として預けていても現在のような低金利では大きくは増えません。

もっとも、すでに定年退職をして「老後は手元資金の範囲内で生活していく」と決められている方には預貯金をいかに減らさないかという資産管理は一つの重要なポイントです。

一方で、これから数十年後に老後を迎えるという層、たとえばこれまで見てきた40歳代の世代にとっては、今後資産形成をするための時間はあるので、老後資金をしっかりと形成しておきたいところでしょう。

そのためには、安全資産での預貯金をはじめとして株式や投資信託といった有価証券などのリスク資産の運用を通じての資産形成は避けられません。ただ、資産運用を始めるといってもどうしてよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

ここまで見てきたように金融資産、金融商品といっても様々です。いきなり株式投資というのは難しいという方も多いでしょうから、プロ投資家が運用をしてくれる投資信託は一つの選択肢です。また、信託報酬と呼ばれる運用にともなう関連費用が安い投資信託であるインデックスファンドも品ぞろえは増えつつあります。

ただ、投資信託を単に購入するというのではもったいないです。最近では「iDeCo(イデコ)」や「つみたてNISA(ニーサ)」といった非課税枠を活用できる制度も充実しているので、活用できる方は積極的に活用するというのが良いでしょう。

40歳代は老後資金を形成するための重要な時期

今回は40歳代の貯蓄額の実態を見てきました。40歳代は出費の多い年代であり、貯蓄に手が回らないこともあるでしょう。まずは、収入をアップを考えながら、自分はどの程度のリスクをとることができるのかを考えながら、有価証券投資などへの挑戦も含めて「攻めの貯蓄」で資産を増やしていくことがポイントといえるでしょう。投資というと短期間に資産を形成できるイメージがあるかもしれませんが、資産を大きく膨らませるには時間をかけることも重要なポイントといえます。老後までの時間がある人が有利ともいえるでしょう。

参考資料

家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成29年)(https://www.shiruporuto.jp/public/house/loan/yoron/futari/2017/17bunruif001.html)

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

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