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10月に多いNY発の株価暴落、今年「暴落の秋」はやってくるのか?

LIMO / 2018年10月18日 19時40分

10月に多いNY発の株価暴落、今年「暴落の秋」はやってくるのか?

10月に多いNY発の株価暴落、今年「暴落の秋」はやってくるのか?

ブラックマンデーから31年

10月19日は“ブラックマンデー”から31年

明日、10月19日は、世界の金融史で絶対に忘れることができない重要な日です。今から31年前の1987年10月19日、米国NY市場で株価が空前絶後の暴落となりました。いわゆる「ブラックマンデー(Black Monday)」と呼ばれるこの日、たった1日における下落率▲22.6%は、今も破られていない“不滅の大記録”となっています。

当時のことを知らない人も少なくないと思われますので、まずは、改めて「ブラックマンデー」を振り返ってみましょう。

1987年10月19日(月)、NY市場で起きた歴史的な株価大暴落

1987年10月19日、ごく普通の週末が終わり、ごく普通の週明けを迎えていました。しかし、NY市場が開くと大量の売り注文が殺到し、全く値が付かない状況となります。そして、寄り付いた後も“売りが売りを呼ぶ”連鎖となり、史上最大の暴落を記録しました。

この日のNYダウの終値は、前週末比▲507.9ドル安の1,738.7ドル。下落率▲22.6%は、それまでの暴落記録を大幅に更新したのです。

1日の下落率▲22.6%は今も破られていない不滅の大記録

ちなみに、現在までの1日におけるNYダウ下落率トップ5は以下の通りです(小数点第2位切り捨て、以下同)。

第1位:1987年10月19日 ▲22.6%

第2位:1929年10月28日 ▲13.4%

第3位:1929年10月29日 ▲11.7%

第4位:1931年10月  5日 ▲10.7%

第5位:1929年11月  6日 ▲9.9%

第2次世界大戦の発端ともなった1929年の世界大恐慌は、10月に起きた一連の株価暴落から始まったと言われています。実際、この歴代記録を見ても、1929年10月の株価暴落が凄まじかったことが分かりますが、ブラックマンデーはそれを遥かに上回る暴落でした。

投資家や証券会社・銀行など市場関係者はもちろん、一般の人々も大パニックに陥った歴史的な暗黒の日だったことは間違いありません。

1日における“下落幅”の上位3つは、何と今年に記録されている!

なお、ご参考までに、現在までの1日におけるNYダウ下落幅トップ8も掲載しておきましょう。

第1位:2018年  2月  5日 ▲1,175.2ドル

第2位:2018年  2月  8日 ▲1,032.9ドル

第3位:2018年10月10日    ▲831.8ドル

第4位:2008年  9月29日    ▲777.6ドル

第5位:2008年10月15日    ▲733.0ドル

第6位:2001年  9月17日    ▲684.8ドル

第7位:2008年12月  1日    ▲679.9ドル

第8位:2008年10月  9日    ▲678.9ドル

何と、下落幅の上位3つは今年(2018年)に入って記録されています。また、10年前のリーマンショック時にも大きな下落幅が記録されたことが分かります。

ブラックマンデーは世界に波及、日本も空前の大パニックに

31年前のブラックマンデーは世界に波及しました。日本も例外ではなく、翌日(10月20日)の東京市場は大暴落となりました。この日の日経平均株価の下落率▲14.9%は、今でも1日に記録した最大の下落率として残っています。そして、日本だけでなく、世界中の金融市場を大混乱に陥れました。

ちなみに、あくまでも仮定の話になりますが、現在のNYダウがブラックマンデーと同じ下落率になると、1日で約▲5,800ドルの下落、日経平均株価の場合は約▲3,400円の下落となります。現在では個別株の値幅制限が強化されたため、ここまでの大暴落が起きることはないと考えられます。

しかし、それが実際に起きてしまったのが31年前のブラックマンデーだったのです。

株価大暴落は何の前触れもなく起きるケースが多い

また、ブラックマンデーを引き起こした理由がいまだに不明なのです。確かに、今となっては、米国の「双子の赤字」に対する懸念、FRB金融政策の不透明さ、ドル高に対する不安などが背景とされていますが、後付の理由(こじつけ)に過ぎないでしょう。これらの懸念材料は、ブラックマンデーのかなり前から言われており、しかも、当時は“過度な懸念は不要”という楽観的な見方が大半でした。

その意味で、ブラックマンデーは何の前触れもなく、突然起きたと言えましょう。実は、1929年10月の株価大暴落も始まり(10月24日“ブラックサースデー”)は、ある日突然に起きたものでした。

単なる偶然なのか? NY発の株価暴落は10月が圧倒的最多

ブラックマンデーから31年が経ちました。しかし、この間も、ブラックマンデーほどではないにせよ、株価暴落は度々起きています。10年前のリーマンショックがそうでしたし、今年に入って起きた一連の大幅下落もそうなのかもしれません。

逆に言うと、こうした株価暴落はいつ起きても不思議ではないのです。これは十分過ぎるくらいに留意しておくべきでしょう。

最後に、前掲したNYダウ下落記録を見ると、ブラックマンデーを含めて10月の日付が多いことが分かります。先週起きた大幅下落も10月でした。少し広く見ても、その大半が「秋」に起きています。また、もう一つの特徴は、一度暴落が起きると、短期間に何度か起きていることです。今年の2月もそうでした。ということは…。

今年は「暴落の秋」にならないことを祈るばかりです。

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