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切実な「老後資金」づくり、夫婦で取り組むには何から始めればいいのか

LIMO / 2018年10月21日 12時15分

切実な「老後資金」づくり、夫婦で取り組むには何から始めればいいのか

切実な「老後資金」づくり、夫婦で取り組むには何から始めればいいのか

共働きで忙しかったり、子育てに追われたりしていると、老後のお金を貯めないと…と思いつつ、ただ時が過ぎてしまっているという人は多いのではないでしょうか。「お金のことだから難しい」と自分で壁を作ってしまって、老後の資産づくりに着手しない人も多いですよね。しかし、当然そうして過ごした時間は戻ってきません。これでは老後に生活していけるのか心配ですよね。

そこで今回は、お金のない老後を過ごすのはイヤだけれど、何から始めればいいかわからないという人が、夫婦で「はじめの一歩」を踏み出すためにやるべきことをご紹介します。

まずは目標金額を計算してみよう

お金を貯めるのであれば、どのくらいの金額が必要なのか見えていないとダメですよね。しかし、「老後資金の目安」として世の中に出回っている情報は様々。「3,000万円必要」というメディアもあれば、「老後資金は最低5,000万円」と書くメディアもあります。

しかし、こうした記事はあくまで平均値を取っていることが多いもの。当然、実際に必要な金額は人によってバラバラです。それに気が付かないまま、そういった情報を鵜呑みにしてしまうと困ったことになるかもしれません。

あなたやあなたの伴侶が平均よりも少ないお金で暮らせるのであれば問題ないでしょうが、もし無意識に平均よりも多くのお金で生活している場合、当然平均よりも必要なお金は多くなります。つまり、せっかく貯めたお金だけでは足りなくなってしまう可能性があるということです。しかし、そうなった頃にはもう後の祭りですね。

そうならないように、「自分たちにとって必要な老後資金」を計算してみましょう。今の生活水準から、子どもにかかる教育費とマイホームのローンを差し引いた金額があなたの老後の生活費だと思ってください。ただし、病気やケガのリスクが高まり医療費が今より増加することが考えられるほか、余暇として過ごす時間が増えることや孫にモノを買い与えることなどを考慮し、今と同じ生活費でおおよその金額を見積もってもいいかもしれませんね。

次に、必要と思われる生活費から年金分を差し引くために、もらえる見込みの年金額を知る必要があります。インターネットで調べると多くのサイトが受給額について掲載していますし、ねんきん定期便にも将来の見込み受給額が記載されています。ただし、こうした金額には今後変動があり得ることを頭に入れておかなければいけません。

年金額がわかったら、毎月の生活費から年金の1か月あたりの受給金額を引いてみてください。それを定年して20年、25年、30年という数字と掛け合わせると、意外と大きな数字が出ませんか? 金額を見てびっくりした人も多いと思います。

生活費が30万円、年金が12万円の場合、60歳から25年間生きるとしたら、公的な年金だけでは5400万円不足する計算になりますね(毎月の不足分18万円×12カ月×25年)。こんな金額を見ると、今すぐ貯金を始めないと!と焦る人も多いのではないでしょうか。

月収から貯金と投資に充てられる金額をチェック

目標金額を知ったら、毎月の収入から貯金や投資に充てられる金額を計算しましょう。ここでは「毎月貯金に充てられそうな金額」と「毎月貯金に充てなければならない金額」を計算してください。

毎月貯金に充てなければならない金額は、目標金額が計算できていれば簡単に出てきますよね。インターネットでも、利回りの期待値を変更しながら目標金額を貯めるには毎月いくら貯金しなければならないかシミュレーションができるサイトがありますから、そういったものを利用してみてくださいね。

現実的に毎月貯金に充てられそうな金額も同時に計算しておきましょう。いま夫婦2人で出せる限界を知っておく必要があります。毎月貯金に充てなければならない金額と、現実的に貯金に充てられる金額の間に大きなギャップがある場合は、家計を丸ごと見直す必要があります。

便利でおトクな制度の詳細をチェックしよう

老後資金づくりを始める前に必ずやっておいてほしいのが、使ったほうがいい制度の詳細をしっかりチェックすることです。知っているとの知らないのでは大きな差が出ます。たとえば、節税効果が高く確実に老後資金を貯められるiDeCoや、同じく税制優遇を受けられるNISAや財形貯蓄などは必ず押さえておいてほしい仕組みです。すぐに使い始めなくてもいいのですが、必要になったときに選択肢をすぐに検討できるというのは大きなポイントです。

また、手続きでもらえるお金の情報もしっかり押さえておきましょう。調べてみると、結婚や出産、子育て、介護などライフイベントのさまざまな場面で自治体から補助金・助成金がもらえることが意外にあるのです。老後資金づくりと言って息巻く必要は全くなく、こうした小さいところで取りこぼさずに補助金を活用するのも大事なことです。補助金が出て助かった分を老後資金に回せますからね。

夫婦で「お金会議」をしてみる

これからのお金を貯めていく2人にオススメなのが、「お金会議」です。簡単に言えば、決まったタイミングでお金のことをディスカッションする場を設けることです。毎月給料日の翌日とか、毎週土曜の夜とか、開催の頻度は問いませんが、ルーティンとしてそういう時間を設けることに意味があります。

そこでは老後資産づくりの方針を決めるだけでなく、今月・今週の収支の発表や大きな金額の買い物の相談も行います。お金の話だからといって気を張ることなく、「お金を使ってこんなことをしたいね」「老後はこんな暮らし方がしたいね」という楽しい会話も織り交ぜて、2人でワクワクしながら「お金会議」を行うことが大切です。

老後資産を夫婦の共有財産とするならば、その運用や管理についてお互いの合意があるのはとても重要なことです。夫婦でお金のことを話すのが苦手という人は、「お金会議」という場をつくることから始めてくださいね。

まとめ

いかがでしたか。老後のことを考えてお金を貯めようという思考は、ほとんどの日本人がずっと胸に抱いているものだと思います。しかし、実際に行動に出ている人は意外と少ないんですよね。急に老後資産の運用の話をするのではなく、自分たちに今、何ができるかを考えながら取り組んでみてはいかがでしょうか。

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