勤労者世帯の貯蓄額:平均値、中央値、最頻値とは?

LIMO / 2018年12月17日 19時45分

写真

勤労者世帯の貯蓄額:平均値、中央値、最頻値とは?

総務省は毎年、「家計調査報告(貯蓄・負債編)」を発表しています。2018年は5月18日に「平成29年(2017年)平均結果(二人以上の世帯)」が出ています。今回はこの結果のうち、勤労者世帯(二人以上の世帯に占める割合50.9%)の貯蓄額とその内訳について見ていきます。

そもそも「貯蓄」とは

上記の調査における「貯蓄」には、次のものが含まれます。

ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金

生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)

株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)

社内預金、勤め先の共済組合など金融機関外の貯蓄

一方、公的年金、企業年金、たんす預金は含まれません。また、不動産や貴金属などの資産も対象外です。

勤労者世帯の貯蓄現在高の平均値と中央値は?

2017年の勤労者世帯の貯蓄現在高の平均値は1327万円となっています。自分や自分の周りを見ても「そんなに貯めていない」と首をひねる人も多いでしょう。ここには、平均値が突出して大きかったり小さかったりするデータの影響を受けるという特性が関係しています。

仮に「貯蓄0円」の人が99人、「貯蓄10億円」の人が1人という集団があった場合、平均値は「10億円÷100」で1,000万円になります。しかし、「ここにいる100人の1人あたりの平均貯蓄は1,000万円です」というのは現実にそぐわないものになってしまいます。

そこで、データの特徴を捉えるには、中央値、最頻値などを見る必要もあります。中央値とは、データを大きい順(あるいは小さい順)に並べたときに、真ん中に来る値です。

2017年の結果では、貯蓄保有世帯の中央値は792万円、貯蓄「0(ゼロ)」世帯を含めた中央値(参考値)は743万円と、先ほどの平均値よりかなり低い値になっています。

勤労者世帯の貯蓄現在高の最頻値は?

最頻値とはデータの中でもっとも頻度が高いところです。図表1のように、2017年の結果では、最頻値は「貯蓄100万円未満」の階級で、全体の11.8%を占めています。

図表1:貯蓄現在高階級別世帯分布-2017年-

(/mwimgs/e/b/-/img_eba788631a1215d5f9b140ac89dd83fb66708.png)

拡大する(/mwimgs/e/b/-/img_eba788631a1215d5f9b140ac89dd83fb66708.png)

出所:総務省 家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成29年(2017年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/h29_gai2.pdf)


なお、図表1よりも大括りにした世帯割合は以下の通りです。

100万円未満:11.8%

100万円〜500万円:25.8%

500万円〜1000万円:21.9%

1000万円〜2000万円:20.2%

2000万円〜3000万円:9.2%

3000万円〜4000万円:4.4%

4000万円以上:6.7%

勤労者世帯の貯蓄の内訳は?

冒頭で触れたように、貯蓄には預貯金だけではなく、保険や有価証券なども含まれます。そこで、勤労者世帯の貯蓄現在高の内訳がどうなっているかも見てみましょう。

2017年の結果では、最も多いのが定期性預貯金の445万円(貯蓄現在高に占める割合33.5%)、次いで通貨性預貯金が371万円(同28.0%)、「生命保険など」が314万円(同23.7%)、有価証券が145万円(同10.9%)、金融機関外の貯蓄が52万円(同3.9%)となっています。 

なお、図表2のように、2012年から2017年までの推移では通貨性預貯金が増加傾向、定期性預貯金は減少傾向にあります。

図表2:貯蓄の種類別貯蓄現在高及び構成比の推移(二人以上の世帯)

(/mwimgs/0/e/-/img_0ef4204f8d848998bc0550112a4c0402197627.jpg)

拡大する(/mwimgs/0/e/-/img_0ef4204f8d848998bc0550112a4c0402197627.jpg)

出所:総務省 家計調査報告(貯蓄・負債編)-平成29年(2017年)平均結果-(二人以上の世帯)(https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/h29_gai2.pdf)

関連記事

10人に1人は貯蓄100万円未満でも世帯別平均貯蓄は1812万円の日本社会(https://limo.media/articles/-/6165)

年代別や職業別の金融資産の平均額とゼロ世帯比率(https://limo.media/articles/-/7785)

就職氷河期世代、40代の貯蓄や負債はどのくらい?(https://limo.media/articles/-/8705)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング