我が子がイジメを目撃して悩んでいたら…親はどうすればいい?
LIMO / 2018年12月28日 10時20分
我が子がイジメを目撃して悩んでいたら…親はどうすればいい?
悲しいことに、イジメ問題はまだまだ解決の糸口が見つかっていません。年々イジメの手口は巧妙化されており、今やれっきとした犯罪である、と言っても過言ではないような気がします。
もしあなたの子どもがイジメめる側だったら、あるいはイジメられる側だったら…という話題はよく目にしますが、今回はもうひとつのパターン、「もしあなたの子どもが身近なところでイジメが行われている事実を知ったら?」ということについて考えてみたいと思います。
ホッとした自分に嫌悪感…
まずは、小学4年生の女の子を持つCさん(38歳)のエピソードをご紹介しましょう。
「娘のクラスに、夏休み明けから不登校になった子がいるらしい…という噂を耳にしました。娘に事実確認してみると、クラスの女の子が、グループ内でイジメにあったことをきっかけに、学校に来なくなってしまった、とのこと。イジメの内容も無視からはじまり、提出物を破く、黒板にその子を揶揄するようなことを書くなど、聞いていても気分の悪くなる内容でした。
『何それ、先生はどうしてるの?』『そんなことする親の顔が見てみたい!』などと私が呟くと、娘が突然泣き出したんです。
そして、泣きながら『私は、その子とまぁまぁ仲良かった。とても優しいいい子だったのに、イジメがあってから学校で話さなくなって、学校に来てもずっと机に突っ伏すようになって、最後には学校に来なくなった。私は、その子がイジメられているところ、何回か見てるのに、怖くて注意できなかった』と訴えるんです。
号泣する我が子にかけてやる言葉も見つからず、ただ抱きしめてやるしかできませんでした。そして、最低なことに、私は、我が子がイジメの被害者でも加害者でもなくてよかった…と感じたのです」
イジメの現場を見ながらも、何もできない自分の無力さと気弱さに失望したCさんの子ども。もし、あなたの子どもが、Cさんの子どものような内容を訴えてきたら、どんな風に話してあげたらいいのでしょうか。
あんなにいい子が…という驚き
続いて、小学6年生の男の子のママ、Tさん(44歳)。Tさんの子どもには、幼稚園から仲の良い、幼なじみの友人がいます。小さなころから知っているから家族ぐるみで仲良し。道で会うと「おばさん、こんにちは!」と声をかけてくれる明るく元気な彼が、Tさんは大好きです。しかし…
「買い物帰りに、近所の公園を通ると、何やら騒がしい声が。声のする方を見てみると、男の子たち数人が集まって騒いでいました。『あぁ、遊んでるんだな』と思ってたんですが、どうも様子がおかしい。よく見てみると、水溜りの上にひとりの子が土下座させられ、周りで『きこえませ~ん』『心がこもってないからもう1回!』などとあおっているんです。驚くことに、中心にいたのは息子の友人。ときおり土下座している子を小突いたり、蹴ったりしています。見るに見かねて『こら、止めなさい!学校に言うよ!』と怒鳴ると、パッとその子たちは逃げ出しました」
「家に帰り、息子にことの顛末を話し、『あなた、あの子がイジメしてたの知ってるの? まさかあなたも一緒になってイジメていないでしょうね!』と聞くと、『あいつがイジメてるのは知ってる。あいつがイジメてるのは、あいつのクラスのやつだから、違うクラスの俺は関係ないし、関わってない。あいつのクラス、それもあって色々大変みたいだよ』との返答。友達の親にもそのときにあったことを耳にいれたんですが、『教えてくれてありがとう』のひとことだけ。息子にも、その子の母に報告した、と伝えると『あ、いいんじゃね?』というあっさりとした返答。なんだかすっきりしません」
できることを一緒に考えて
イジメがあることを知っていながら、何もできないでいることに罪悪感と無力感を抱いている子どもも少なくないはず。もし、我が子がそんな悩みを抱えていたら、親としてどのようなアドバイスをしてあげるとよいのでしょうか。
みなさんもご存じの通り、イジメというものはグループで行われているので、直接対抗したところで、多勢に無勢。最悪の場合、こちらがイジメのターゲットになってしまう可能性もあります。なので、イジメを見過ごしまった気持ちはよくわかるよ、と理解を示してあげましょう。
その上で、学校の先生やスクールカウンセラーに相談することを提案してあげても良いかもしれません。名前がばれるのが怖い…というのであれば、匿名で投書する、もしくは親であるあなたが代わりに報告してあげてもよいでしょう。
一番大事なのは、イジメに加わらないこと。このことだけはしっかりと伝えるようにしたいですね。
報告=チクリではない
中には、イジメを学校に報告することがチクリだと思われるのでは…と考えてしまう子どももいるようです。まずは、報告することは決してチクリではない、ということを子どもに認識させてあげましょう。その上で、自分にできることは何か、どうしたらイジメがなくなるか、ということを親子で話し合う機会を設けておきたいですね。
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