老後資金3000万円が貯められるか不安…夫の問題、妻の問題
LIMO / 2018年12月17日 20時15分
老後資金3000万円が貯められるか不安…夫の問題、妻の問題
老後資金を貯めないと、と危機感を抱きつつもなかなかうまくいかずに悩んでいる人、多いのではないでしょうか。普通に暮らしているだけでは「貯金に充てる余剰なお金」は発生しづらいので、意識的にお金を貯めていくことが非常に重要になってくるんですよね。
そこで今回は、1歳と3歳の2人の子どもを抱えながら毎日奮闘している4人家族の例を見てみましょう。
家族4人、何が問題点かを考える
1歳と3歳の子どもを抱えながら、奥さんは派遣社員として短時間勤務ながら金融機関に勤め、旦那さんは大手電機メーカーで働いています。2人の手取りは奥さんが毎月13万円、旦那さんが35万円、合わせて48万円ほど。十分な手取りのように感じますが、これが意外と苦戦している様子。どのあたりに無理があるのでしょうか。
まずは家計の内訳を見ていきましょう。
住宅ローン:96,000円
食費:65,000円
水道光熱費:17,000円
通信費:18,000円
保険:12,000円
交通費※:11,000円
※自動車関連支出含む
被服費:30,000円
娯楽費・交際費:21,000円
医療費:6,000円
日用品代:18,000円
教育費・保育料:110,000円
その他:20,000円
教育費貯金:25,000円
合計:449,000円
こうして見てみると、かなり毎月ギリギリで家計を回していることがわかりますね。目下の悩みとして、旦那さんのお給料が残業代込みで手取り35万円であるということ。最近は働き方改革ということで、旦那さんも残業を抑えるように言われているようです。
残業代が減ると今の家計を支えることができず、奥さんも短時間勤務として派遣会社と契約しているため、9時~16時の7時間勤務となっています。奥さんは残業ができない状況ですし、2人が不安な気持ちになるのも当然と言えますね。では、この家計のどこが問題なのでしょうか。中身をもう少し細かく見てみると、課題が浮かび上がってきます。
夫の「自覚なき使い過ぎ」を防ぐには
1つの課題として、旦那さんの「自覚なき使い過ぎ」があるということです。というのも、奥さんは上記の内訳のうち、食費4万5000円、教育費・保育料のうち保育料を8万円、自分と子どものための交際費5000円を負担しており、手取りの丸々全部を家計に入れていることになります。
一方で、旦那さんは残りの分を負担しています。確かに負担額自体は旦那さんの方が大きいのですが、実は手取りの余剰分3万1000円ほどが手元に残っているはずなんですね。このお金を旦那さんは飲み会代や自分の趣味のゲームに使っていました。
自分で稼いだお金を飲み会代やゲーム代として使うのは構わないものの、問題はそのことに対してお金を使っているという自覚がないことだそう。奥さんも、普段仕事を頑張っている旦那さんの趣味や気晴らしを邪魔するわけにはいかないと、そのことには気づいていながら口を出さなかったと言います。
しかし、それはそれで夫婦の溝を深めるだけですし、一方の不満を膨らませるだけです。そうなってしまう前に、お互いにお小遣いとして、自分のリラックスやストレス解消のために使うお金を分配するのがいいでしょう。
また、旦那さんの場合、ゲームや飲み会に対して特に制約がなく、興味のある新作が出たら、飲み会に誘われたら、という感じで気軽にお金を使っていました。「今月どれくらい使っていいんだっけ?」という自覚がないまま、お金を使うことは危険です。結果として、2人で自由に使えるお金を話し合いで分け合うこととなりました。
妻の「お金の管理」をもう一度見直してみる
一方、奥さんの課題は、お金の管理がちょっとズボラであるということです。旦那さんが管理している住宅ローンや水道光熱費、通信費や保険料などの細かい金額は旦那さんがきちんと把握しているものの、奥さんが管理している保育料や食費についてはあまり明確に金額が言えませんでした。
普段忙しくて大変な気持ちはわかりますが、自分の管理下で支払っているお金についてはきちんと把握しておかないと家計が見えなくなってしまいます。
食費についても、今の状態ならもう少し節約ができそうです。しかし、節約まで手が回らないということであまり積極的に取り組めておらず、家計簿をつけるのも続かないということ。家計簿を細かく、1円刻みでつける必要はありませんが、大体毎日何に使ったかを把握する必要はありますね。
また、お金の管理が苦手という自覚があるのであれば、旦那さんに代わってもらってもいいでしょう。結果として、お金のことは旦那さんが一元管理することとなりました。
「子どもに使うお金にはつい甘くなる」を改善
さらに、2人の課題として、子どもにお金をかけすぎるということもありました。これについては2人とも自覚があったようで、もう少し節約してもいいかもしれないと思っていたようです。
たとえば、子どもの成長はとても早く、服がすぐに着られなくなってしまうにもかかわらず。新しい服ばかり買ってしまうということ。いまはフリマアプリもありますし、成長の早い子どもの服はできるだけ節約したいポイントでもあります。これで、毎月3万円かかっていた被服費を半分ほどにカットすることができました。
また、旦那さんがゲーム好きということもあって、子どもにもゲームを頻繁にさせている様子。新作が出たら子どもにすぐねだられてしまい、それに屈して購入してしまうとのこと。さらに普段、保育園に通わせている分寂しい思いをさせていると、ついついおもちゃを買ってしまうというのも話に出ました。
このあたりは夫婦の教育方針にもよりますが、もう少し違う方法で子どもとの時間をふやすこともできるでしょう。これにより、娯楽費・交際費は約6000円カットに成功しました。
老後資金をどう貯めるか、家族に合った方法を
老後資金を貯める余裕がないという2人ですが、全体的にもう少し見直しの余地がありそうですね。たとえば通信費も格安スマホに変えれば1万円浮く計算に。保険も、家族ができたので再度見直しをしてみると、保障内容が過剰だったので他の保険に切り替えて毎月2400円カット。食費についても、奥さんの頑張りでもう少し節約すると宣言があり、今後もう少し減らせそうです。
まだ子どもが小さいので、老後資金を貯めるいいタイミングではありますが、まだ老後までは30年ほど時間があります。少額でいいので長く続けることが大事、ということで、奥さんは個人型確定拠出年金のiDeCoに加入、旦那さんは今のまま企業型確定拠出年金で老後の備えをすることに。子どもにお金がかからなくなるタイミングで、また老後資金の貯め方を変えるという結論となりました。
まとめ
いかがでしたか。老後資金は独身のとき、子どもが小さいとき、子どもが親元から離れたときが貯め時です。老後資金を上手に貯められないという人は、今の毎月の家計を見直してみてください。自分たちの工夫次第で節約できるポイントが見つかるかもしれません、
また、まだまだ定年まで時間があるときは無理をしすぎずに、少額でもいいのでできるだけ長くお金を貯めていくことを考えましょう。
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