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貯金1000万円と年収1000万円、あなたならどちらを選ぶか

LIMO / 2018年12月20日 16時30分

貯金1000万円と年収1000万円、あなたならどちらを選ぶか

貯金1000万円と年収1000万円、あなたならどちらを選ぶか

「貯金1000万円と年収1000万円、あなたならどちらを選ぶか」こう聞かれれば、一瞬どっちかなと考えていしまいますが、「ストックとフローをごっちゃ混ぜにした妙な質問だな」と気づきます。しかし、同時に「はて、どちらがよいのか」と考えてしまう人も多いのではないでしょうか。今回はこの質問に対して考えてみたいと思います。

貯金1000万円に突っ込みたくなるポイント

「貯金1000万円」というと、金額そのものは魅力的な金額です。

もっとも、貯金が1000万円あっても、住宅ローンの借入が3000万円あれば、ネット負債という状況で、一概に金融資産があって裕福ということはできません。

また、こと資産運用となると金融機関に預貯金として預けておいても利子収入としては大した額は期待できません。いまどき貯金1000万円があるからといって利子だけで生活出来るものではありません。

預貯金は金融機関を金庫代わりとして流動性を確保するのに使うにはよいかもしれませんが、金融機関の預貯金は資産形成手段としては、いまいちというところでしょう。

「貯金1000万円」の問題点は、それがあるからといって金利を収入源としては暮らすには十分ではないということでしょうか。貯金が1000万円あっても暮らしていくためには、預貯金からリスク性資産にかえて運用しなければならないのが実際ではないでしょうか。

もっとも、1000万円を年間20%で運用したとしても超過収益は200万円です。利益を確定すれば、そこから税金も差し引かれます。20%の運用成績というのはプロ投資家でも立派な部類ですが、これだけで生活していくというのは難しいといえます。

こうして考えると貯金1000万円よりも年収1000万円の方がよく見えてきます。

年収1000万円はビジネスパーソンの「トップガン」か

年収1000万円を手にできるのは、日本の給与所得者の中ではわずか4%程度。

トム・クルーズ主演の映画「トップガン」にでてきたセリフの中で、「トップガン」はエリートパイロットの中でも上位1%と更なるエリートという説明がありました。

日本の年収1000万円は「トップガン」ほどの希少性はないですが、間違いなくビジネスパーソンにとってはあこがれの給与水準といったところでしょう。

とはいえ、年収1000万円あっても、手取り給与水準や家族構成、生活水準を考えれば決して楽ではないという現実もあります。

家族4人で、奥様が専業主婦、子どもが二人というケースを想像してみましょう。

子供が私立の小学校や中学・高等学校に通い、大都市近郊に戸建てを持ち住宅ローンを組み、子どもが大学進学までの準備をしているようなケースでは、年収1000万円では貯蓄に回せる余裕はほとんどないというケースも多いのではないでしょうか。

こう考えると年収1000万円あっても、今は良いけれど、老後資金をどう準備すればよいかなどを考えればもろ手を挙げて良いということも言えません。

貯金1000万円と年収1000万円、結局どちらがよいか

こうして考えてみると、今回のお題はフローとストックを比べる、まさにリンゴとミカンを比べるようなものですが、どっちもどっちと言えそうです。

簡単に比較はできませんが、貯蓄を増やせるように年収アップを考える、もしくは節約して貯蓄に回せる余剰資金を増やすというのが王道のような気がします。

もっとも、金銭的な価値観を捨てて、社畜にならずに自由に楽しく生きるという選択肢もあります。これは人生観の問題ともいえるかもしれません。

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