”年収で家事育児分担を決める”問題、そもそも男女は平等なのか?
LIMO / 2019年1月29日 8時0分
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”年収で家事育児分担を決める”問題、そもそも男女は平等なのか?
大事なのは「労わり合い、協力すること」
「年収によって家事育児の分担を分ける」という考え方がありますよね。一見わかりやすく、合理的なようですが、無理な部分も出てこないでしょうか。
なぜ年収と家事育児は簡単に結び付けられるものではないのか、具体的に物理面と精神面から見てみましょう。
まず「男女不平等」について考える
現代では何でも「男女平等」が叫ばれます。仕事をしたい派の筆者も、男女平等である現代に生まれてよかったと思っています。
ただ、何でも「男女平等」としていると、無理が出てくるのもたしかです。なぜなら男女は、本来平等には作られていません。
そもそも全てが男女平等であったら、性差はなくなってしまうでしょう。これは「どっちが上で、どっちが下か」という意味ではなく、自然に作られた「ただの違い」なのです。
そして「男女平等」を考えるときには、まず「男女不平等」について、先に議論する必要があるのではないでしょうか。
妊娠、出産、乳児期育児は「男女不平等」
特に男女不平等といえるのが、「妊娠・出産」でしょう。仕事・家事・幼児期以降の育児は男女ともに行えますが、「妊娠・出産」ばかりは女性が担う必要があります。
赤ちゃんが泣いても目が覚めないという男性も多く、母乳による授乳も考える場合、多くの場合は「乳児期の育児」も女性の方が向いていると言えるでしょう。
このように妊娠~乳児期までは、女性が産休や育休をとる必要性があり、その後時短勤務を選ぶ女性も少なくありません。
逆に考えると、男性が休まずに仕事をでき、女性よりも年収が高いケースが多いのは、女性が妊娠〜乳児期育児を担い、休みをとることも関係するでしょう。
また、男性は妻が子どもを見てくれれば仕事ができますが、女性は多くの場合、子どもを他人に預けてお金を出さなければ仕事をすることができません。こういった「違い」があることを、まずは前提とするべきでしょう。
仕事と家事育児は、全くの別物
「仕事と家事育児の違い」についても、考えておく必要があります。
家事育児は無償ですし、誰かに認められるということもなければ、評価もありません。乳幼児育児は24時間営業ですし、土日休みや長期休暇、有給もとれず、365日終わりなくやるものです。
目に見えない仕事が多いのも、家事育児の特徴です。たとえばトイレットペーパーを変える、洗剤の補充をする、学校や園の対応、書類の提出、習い事や病院の送迎など。女性が主にやっているこうしたことは「家事育児にカウントされない」場合が少なくありません。
また、仕事の疲れやストレス自体も、比較できるものではありません。拘束時間も、仕事内容も、置かれている立場も皆それぞれです。「夫婦どっちの方が大変か」とは一概には言えませんし、始めからそこの議論をする必要はないのかもしれません。
夫婦間で競争意識が高まってしまう
そもそも年収で家事育児の分担を決めてしまうと、夫婦間に「競争意識」が芽生えることになりかねません。しかし本来夫婦は協力し合うものであって、競い合うものではありません。
夫婦で競争となると、どうしても年収が低い方に不満が溜まりますし、家の中が殺伐としてしまうでしょう。安らぎのある家庭とは言いにくくなってしまいます。
男女ともに働く現代だからこそ、家の中では安らぎたいものですよね。男女は不平等を踏まえた上で、こういった不満をうまく解消し、お互いに協力し合う方法を考えたいものです。
家の中を「安らぎの場」にするために
家事育児の分担を考える上で何よりも大切なのは、お互いの努力を認め合うことでしょう。仕事も、家事も、育児も、「やって当たり前」なんてことはありません。お互い頑張っていることを認め合うのです。
お互いの頑張りがわかれば、無理ができないこともわかるでしょう。そもそも核家族や共働きでいて、子育てをすること自体が大変なのです。そのためにもまず考えるべきは「便利家電やグッズの導入」です。
お掃除ロボットや食洗機、乾燥機能付き洗濯機を導入しましょう。また家事の中でも一番大変な食事作りは、ミールキットやお惣菜を導入します。
家事を家電に頼れれば、育児により手をかけることもできます。夫婦間で、わが家の家事育児の優先順位を話し合ってみると良いでしょう。
わが家は親が疲れるとイライラしてしまうので、優先順位トップは親に余裕があることです。疲れたらなるべく家事育児の手を抜き、充電してからまた動き始めます。
また、生真面目な性格でついつい頑張り過ぎてしまうゆえ、「やらない家事」や「家事をしない日」を決めるようにしています。家事自体を減らすことも、とても大切です。「やらない選択」を持つことも大切です。
核家族や共働きは大変ですから、何度も夫婦で衝突してしまうことはあるでしょう。それでも「お互い労り、協力する」ことを頭に入れ、家事育児の分担を考えてみましょう。
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