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ヤレる女子大生、アイドル暴行事件での発言…「時代遅れ」批判に意味はあるのか

LIMO / 2019年1月31日 8時0分

ヤレる女子大生、アイドル暴行事件での発言…「時代遅れ」批判に意味はあるのか

ヤレる女子大生、アイドル暴行事件での発言…「時代遅れ」批判に意味はあるのか

2019年がスタートして早1カ月。今月は、女性差別やジェンダーにまつわるさまざまな問題が取り沙汰され、世間を賑わせた1カ月でした。

女性差別的な問題が話題になると、最近では必ずと言っていいほど「時代の変化をわかっていない」という批判の声が出ます。「今は女性も活躍する時代だから」「昔と違って女性のことを尊重しないといけない」という意見は誠実な考えのように見えますが、果たして本当にそうでしょうか。

今回は、年明けからの1カ月間に世間を賑わせた女性差別的なトピックや、それに対する反応について考えてみました。

1月に起きたさまざまな女性差別的な問題

振り返ってみると、「週刊SPA!」が女子大生を大学別にランク付けした性的な記事「ヤレる女子大学生RANKING」を掲載、「噂の東京マガジン」における「やってTRY!」コーナーが女性差別的だとして批判。

「ワイドナショー」ではNGT48山口真帆さん暴行事件にコメントした指原莉乃さんに対するダウンタウン松本人志さんの「お得意の体を使って」発言、下着メーカーが自社製品サプリの使い方にデートレイプドラッグを彷彿とさせる「こっそり飲ませる」という記述をするなど、2019年に入ってから問題視された女性にまつわる話題は枚挙にいとまがありません。

1月25日、フジテレビの宮内正喜社長は定例会見にて、先の松本さんの発言が物議を醸したことに対し、「我々は時代の変化に敏感でなければならない。今回の反響を参考にして番組制作にあたるよう指導する」と語りました。また、エッセイストの小島慶子さんも松本さんの発言に対し「こんなのもうやめようよ。時代の流れ見えてなさすぎだよ」とツイッターで言及。

週刊SPA!の特集記事に関しては、「昔から週刊SPA!はこういう記事を載せていた」「昔は許されていた」といった意見も散見されました。さらに「噂の東京マガジン」の「やってTRY!」については、「料理は女の役目と決めつけている」「時代錯誤だ」という意見が。

批判すべき本質は“時代遅れ”ではないのでは?

もちろん、雑誌やテレビなどのメディアや広告が時代の流れをキャッチし、大衆の求めるものや嫌がるものに対して敏感にならなくてはいけないのは当然です。しかし、こうした問題の本質は「時代の流れに反しているかどうか」なのでしょうか。

自分の実力ではなく、セクシャルな行為によってのし上がってきたと言わんばかりの発言は、真剣に仕事に取り組む社会人であれば誰が言われても不愉快のはず。さらに言われた相手が、その世界における大先輩であればなおさらです。

女子大生を大学ごとに性的にランク付けすることは、対象が女子大生だからダメなわけではないでしょう。「ヤレる男子学生ランキング」、「ヤレる有名企業別ランキング」「ヤレる都道府県別ランキング」でも、特定の人間を自分の性的興味の対象にして勝手にランキングとして発表することは、人権侵害的とも言える行為です。

子どもでも高齢者でも男性でも、誰が作ったとしてもその料理を笑う行為自体、日曜のお昼に流すコンテンツとしてふさわしいのでしょうか。しかも、スタジオでVTRを見ている出演者は50代~70代の男性たち。日本社会の権力構造のトップにいる層の人たちが、誰かの不出来を嘲笑するという構図そのものがアウトなのでは?と疑問に思います。

“時代遅れ”レッテルは思考停止になってしまう

現代社会を取り巻く、女性にまつわるあらゆる問題をただ「時代遅れ」とレッテルを貼って批判することは、あまりにも簡単です。

しかし、その批判は同時に、なぜその問題がダメなのかという本質を考える機会を奪うことでもあると感じます。発信側が「女性を軽んじて見たり、女性に何かを押し付けたりする表現をしてはいけない」とだけインプットすれば炎上から逃れられる、そんな思考停止状態にもなりかねないからです。

一つ一つの事象に対してそのように考えていかなければ、女性問題に限らずさまざまな差別や偏見をなくしていくことはできないのではないでしょうか。

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