40代女性に多いペットロス症候群、悲しみから抜け出すためのカフェって?
LIMO / 2019年2月7日 10時40分
40代女性に多いペットロス症候群、悲しみから抜け出すためのカフェって?
某消費者金融CMで大人気となったチワワを筆頭に、2002年~2006年に起きた空前のペットブーム。この時に飼育が始まったペットと飼い主が、現在陥っている社会問題があります。それはペットの高齢化と、それに伴う飼い主のペットロス症候群。
そんな中、ペット用の仏壇や仏具・位牌などの開発・販売を行っている株式会社インラビングメモリーが2月1日、東京・外苑前にペットロスを癒すことを目的としたカフェ「ディアペット東京本店」をオープンしました。すでに埼玉や大阪などに展開しているペット用の仏壇・仏具店の本店としてセレモニーホールも併設し、ペットエンディングの総合専門店となっています。
ペットの家族化が進む今、ディアペットが社会において果たす役割とはどのようなものなのでしょうか。ディアペット東京本店の記者発表会を取材し、ペットをとりまく現状やペットロス症候群克服の可能性について探ってみました。
ペットロスから抜け出す方法
一般社団法人ペットフード協会による2016年全国犬猫飼育実態調査では、2017年には323.3万頭だった高齢犬は、2027年には188.4万頭になると予想。つまり、今後10年以内に多くのペットが亡くなることが見込まれているのです。
そんなペットとの死別によって心身になんらかの不調をきたしてしまうペットロス症候群。アイペット損害保険株式会社が行った調査によると、ペットを失った飼い主の63.2%が「何らかの不調」を感じ、68%が「後悔している」と回答したといいます。さらに、ペットロスの悲しみを癒す方法については、約6割が「時間の経過を待つ以外ない」と回答。
ペットロスの具体的な症状としては、突然悲しくなり涙が止まらなくなったり、疲労感や虚脱感、無気力やめまいに襲われたりすることがあるとのこと。家族同然の存在だったペットを失うことで、多くの人が日常生活に支障をきたしてしまう現状があります。ペットロス症候群は、ペットを飼っている人には身近な症状であり、すでに社会問題化しつつあると言えそうです。
悲しみを誰かと共有することで克服につながる
「ディアペットは、時間の経過を待つこと以外で、ペットをなくした悲しみを癒す方法を提供する」と語るのは、自身もペットロスの経験を持つ株式会社インラビングメモリーの代表である仁部武士さん。
今回オープンしたペットロスカフェは、飲食を目的とするのではなく、利用者や、全員がペット飼育者もしくはペットロス経験者だというスタッフとペットを失った悲しみやペットとの思い出、喜びを共有することで癒し合う、コミュニティスペースとしての役割が大きいといいます。ペットの話をすることで悲しみが癒えていく飼い主の姿を、数多く目の当たりにしてきた同社の経験が十分に生かされた場所となっています。
飲み物などを注文すると、亡くなったペットの種類がわかる「ペット札」が渡され、利用者同士が話をするきっかけを自然と作っているのが特徴。また、自由に記入できるペットへのメッセージカードは、店内に一定期間飾った後、ペットが天国に行けるよう、供養祭を行って読み上げるそうです。
40代女性に多いペットロス症候群
ディアペットの店長である関口真季子さんによると、ディアペットを訪れるのは、独身既婚に関係なく40代女性が多いといいます。
「独身の場合は、一緒に住む唯一のパートナーとして愛情をたくさん注ぐ方が多くいらっしゃいます。既婚の場合は、子どもの有無に関係なく、旦那さんとあまり会話がなかったり日常の楽しみを共有する時間がなかったりする中、ペットはずっと一緒にいて目いっぱい可愛がることができる存在。子どもがいらっしゃる方だと、40代に入り、子育てがひと段落したことで、愛情をペットに向ける女性もとても多い印象です。そんな中、ペットを失うことで生きがいをも失い、大きな悲しみに苦しみ、ペットロス症候群になってしまう人も少なくありません」と関口さん。
ペットを失った悲しみを、夫や子どもなど他の家族と共有できない場合には、ペットロス症候群に陥ってしまう可能性が高いようです。ペットロスの現状からは、家族の多様化だけでなく、夫婦や家族関係の希薄化も透けて見えてきます。
ペットの高齢化がますます進むにつれて、ペットロスを取り巻く環境は今後さらに大きく変化していくと見られています。ディアペットの取り組みは、多くのペットの飼い主にとっての救いとなるのでしょうか。今後に注目したいと思います。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
人間の意識が変わらなければ収容犬は増える 保護団体が提言する「最低限の3つの意識」
まいどなニュース / 2024年5月9日 18時30分
-
小学生時代、下校途中の猫屋敷で…… 青春をともにしたパートナーとの出会いと、かけがえのない思い出に涙
ねとらぼ / 2024年4月26日 21時35分
-
怖がりで、かみつくワンコを子どもたちと一緒に育てたら…… 愛情を注ぎ“兄弟のひとり”となった愛犬の笑顔にグッとくる
ねとらぼ / 2024年4月19日 21時30分
-
2歳の息子は希少難病「クリーフストラ症候群」 情報少なく国内の患者数も不明…認知と理解求めて、当事者家族が“家族会”を立ち上げるまで
まいどなニュース / 2024年4月14日 17時10分
-
お迎え当初はブルーアイの白猫が、徐々に毛が伸び、瞳の色も変わり…… 神秘的に変身した愛猫との思い出
ねとらぼ / 2024年4月12日 21時30分
ランキング
-
1すき家、14日から復活する“人気メニュー”が話題に 「復刻まじか」「通常メニューにして…」
Sirabee / 2024年5月9日 4時0分
-
2SNS激怒「常識分からんのか」…相次ぐ「ホテルの備品持ち帰り」被害に弁護士「窃盗です」 どんな罰則がある?
オトナンサー / 2024年5月9日 7時10分
-
3シャンプーは“2度洗い”が基本?「正しい髪の洗い方」をシャンプーソムリエに聞く
日刊SPA! / 2024年5月9日 8時51分
-
4「女性が好意を持っていない男性だけにする言動」に共通している7つの特徴
日刊SPA! / 2024年5月9日 10時24分
-
5「国産ワゴン」なぜ衰退? わずか4車種に減少! 絶滅寸前でも「やっぱりワゴンが一番!」の声も!? 反響は?
くるまのニュース / 2024年5月9日 10時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください