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「年収1000万円vs.貯蓄1000万円」はどちらの実現が難しいか

LIMO / 2019年2月16日 20時0分

「年収1000万円vs.貯蓄1000万円」はどちらの実現が難しいか

「年収1000万円vs.貯蓄1000万円」はどちらの実現が難しいか

年収1000万円と貯蓄1000万円、いずれも年収を追い求める人、またより多くの貯蓄を目指す人にとって一つの目安となる水準ではないでしょうか。今回は直近のデータをもとに、それぞれどちらの実現が難しいのか考えてみましょう。

年収1000万円を得られるのは日本の何パーセントか

まず、年収1000万円ですが、これは日本の給与所得者のどの程度の割合なのでしょうか。

2018年9月に国税庁から発表された「平成29年分 民間給与実態統計調査」を見ていきましょう。

年間給与額が1000万円を超えるのは、給与所得者4945万人のうち全体の4.5%に過ぎません。人数にして約220万人です。人数としては多く見えますが、比率としては少ないなぁというのが印象ではないでしょうか。

では、年間給与水準と比率もあわせてみていきましょう。

100万円以下:8.4%

100万円超200万円以下:13.5%

200万円超300万円以下:15.8%

300万円超400万円以下:17.5%

400万円超500万円以下:14.8%

500万円超600万円以下:10.1%

600万円超700万円以下:6.3%

700万円超800万円以下:4.3%

800万円超900万円以下:2.9%

900万円超1000万円以下:1.9%

1000万円超1500万円以下:3.3%

1500万円超2000万円以下:0.7%

2000万円超2500万円以下:0.2%

2500万円超:0.3%

こうしてみると、1000万円超からの比率は先ほど見たように5%弱程度しかありませんが、年間給与額で700万円を超える人の比率もそれほど高くありません。

貯蓄1000万円を超える人の比率はどうか

2018年11月に金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)の「知るぽると」が発表したデータ発表されたデータを見ていきましょう。

金融資産が1000万円以上なのは、二人以上世帯で金融資産を保有しない世帯も含む調査実数3579世帯のうち38.3%。

ちなみに全体の分布もあせてみておきましょう。

金融資産非保有:22.7%

100万円未満:3.6%

100万円以上200万円未満:3.9%

200万円以上300万円未満:3.2%

300万円以上400万円未満:3.9%

400万円以上500万円未満:3.4%

500万円以上700万円未満:7.8%

700万円以上1000万円未満:6.8%

1000万円以上1500万円未満:10.0%

1500万円以上2000万円未満:7.0%

2000万円以上3000万円未満:8.6%

3000万円以上:12.7%

※無回答は6.4%ある

こうしてみると、実に4割近い二人以上世帯が金融資産で1000万円以上を保有していることになります。意外と多いなぁと思われる方もいるのではないでしょうか。日本のすべての二人以上世帯をカバーしているわけではありませんが、一つの指標となるでしょう。

では、単身世帯ではどうでしょうか。

同様に見ていくと、金融資産で1000万円以上の単身世帯は金融資産を保有しない世帯も含む調査実数2500世帯のうち18.3%。

ここでも単身世帯について金融資産額ごとに分を見ておきましょう。

金融資産非保有:38.6%

100万円未満:15.3%

100万円以上200万円未満:7.1%

200万円以上300万円未満:4.3%

300万円以上400万円未満:3.5%

400万円以上500万円未満:2.1%

500万円以上700万円未満:4.6%

700万円以上1000万円未満:3.6%

1000万円以上1500万円未満:5.1%

1500万円以上2000万円未満:2.0%

2000万円以上3000万円未満:4.0%

3000万円以上:7.2%

※無回答は2.7%ある

実に2割近い単身世帯が金融資産で1000万円以上を保有しています。こちらも日本のすべての単身世帯をカバーしているわけでありませんが、一つの参考指標になるのではないでしょうか。

年収1000万円と貯蓄1000万円のどちらが難しいか

こうしてみてくると、年収1000万円を実現する方がより難しいという気はします。

もっとも、貯蓄は年収からの長年の積み上げというべきものであります。現時点での金融資産1000万円以上の世帯比率が年収1000万円超を手にしている人の割合と比べて大きいからと言って実現しやすいとも簡単には言えません。

それ以上に、年収1000万円超の比率の少なさが目立った比較ともいえるのではないでしょうか。皆さんは、どちらの実現の方が難しく感じるでしょうか。

【ご参考】金融資産の定義

金融資産には、預貯金、生命保険、損害保険、個人年金保険といった保険、また株式、投資信託、債券といった有価証券と財形貯蓄が含まれます。

【参考資料・データ】

国税庁「平成29年分 民間給与実態統計調査」(https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2017/pdf/000.pdf)

知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2018年)(https://www.shiruporuto.jp/public/house/loan/yoron/futari/2018/pdf/yoronf18.pdf)

知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査](2018年)(https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/tanshin/2018/pdf/yoront18.pdf)

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