慶應義塾大・商学部の学生が就職する上位企業ランキング
LIMO / 2019年2月23日 12時0分
慶應義塾大・商学部の学生が就職する上位企業ランキング
【就活企業研究シリーズ】企業業績、従業員数、給与と最近の株価
2020年卒業の大学生による就職活動についての話題を耳にするようになってきました。試験も終わり、業界研究や企業研究に時間をかけているという学生も多いのではないでしょうか。シリーズでお伝えしている「就活企業研究シリーズ」。今回はその中でも慶應義塾大学・商学部の卒業生が就職する人数が上位の企業について、有価証券報告書をもとに過去5年間の業績動向、従業員数、年間平均給与や最近の株価動向について見ていきましょう。
商学部卒業生の上位企業ランキング
慶應義塾大学が発表した2018年4月現在の同大学商学部を卒業した上位20社就職先は以下の通りです。
三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行):17人(11人)
東京海上日動火災保険:14人(5人)
三井住友銀行:13人(6人)
アビームコンサルティング:12人(4人)
みずほ銀行:11人(5人)
アメリカンファミリーライフインシュランスカンパニーオブコロンバス:9人(2人)
三井住友海上火災保険:9人(4人)
三井住友信託銀行:9人(3人)
アクセンチュア:8人(0人)
エヌ・ティ・ティ・データ:8人(3人)
三井物産:8人(1人)
東日本電信電話:8人(3人)
有限会社責任監査法人トーマツ:8人(2人)
キーエンス:7人(1人)
三菱UFJ信託銀行:7人(2人)
三菱商事:7人(1人)
新日本有限責任監査法人:7人(2人)
日本生命保険相互会社:7人(3人)
富士通:7人(2人)
商工組合中央金庫:6人(0人)
第一生命保険:6人(2人)
電通:6人(3人)
日本航空:6人(2人)
日立製作所:6人(3人)
農林中央金庫:6人(1人)
明治安田生命保険相互会社:6人(0人)
※カッコ内は女子で内数
就職先企業の特徴と主な就職先企業の業績と株価
慶應義塾大学商学部を卒業する学生の特徴として金融機関や商社が多いというのは大きな特徴でしょう。ただ、これは経済学部と同様の傾向といえます。
金融機関が「フィンテック」や「インシュアテック」と呼ばれるテクノロジーを活用し、これまで人が行ってきた業務が機械に代替されるという可能性が高まる中、「なぜここまで金融機関が人気なのか」と不思議に思われる方もいるでしょう。
また、労働集約的な職場である監査法人コンサルティング会社、また経済学部場20社との違いでいえば、ユニークなビジネスモデルをもつ製造業であるキーエンスや大手電機メーカーである富士通、日立製作所などという就職先も目を引くかもしれません。
さて、ここではそうした上位就職先企業について上場企業を中心に業績動向や従業員数、給与とともに最近の株価を見ていきましょう。
三井住友銀行
同行は三井住友フィナンシャルグループ傘下の銀行です。ここでは三井住友銀行の有価証券報告書を見ていきましょう。
同行の過去5年の業績動向は、経常利益では、8000億から1兆2000億円台で推移しています。2018年3月期は9327億円となっています。傾向としては、2014年、2015年3月期には1兆2000億円前後あった経常利益水準と比較すると2018年3月期の利益水準はやや物足りなさを感じます。
また、当期純利益(親会社株主に帰属する)は5000億から7000億円台で推移しています。2018年3月期は6275億円で、2014年3月期の7856億円と比較するとこちらも経常利益と同様に物足りなさを覚えます。
同行の2018年3月期の従業員数(連結)は4万58人。また単体では2万9192人。単体の平均年間給与は815万円で平均年齢は36歳4か月となっています。
さて、同行を抱える三井住友フィナンシャルグループの株価を見ておきましょう。過去1年の株価を見ると、1年前には4000円台後半で推移していた水準が一時は3000円台半ばまでに迫り、現在は4000円付近で推移しています。
エヌ・ティ・ティ・データ
同社の過去5年の業績動向について見ていきましょう。経常利益では、増加傾向にあるといえます。2014年3月期に621億円であった水準が、2018年3月期には1215億円にまで増加しています。
また、当期純利益(親会社株主に帰属する)は経常利益の動向と似ており、概ね増加傾向にあるといえます。2014年3月期に232億円であったのが、2018年3月期には581億円にまで拡大しています。
同社の2018年3月期の従業員数(連結)は11万8006人。また単体では1万1263人。単体の平均年間給与は820万円で、平均年齢は38.4歳となっています。
同社の過去1年の株価を振り返っておきましょう。一時は1600円に迫りましたが、現在は1200円台となっています。2018年前半は順調に値を上げましたが、10月以降大きく値を崩した格好です。
まとめにかえて
ここでお示ししたランキングや企業が必ずしも学生の人気ランキング順というわけではありません。積極的に採用する企業が結果として上位就職先企業となっている側面もありますが、一方で学生が就職を希望しないことには最終的には就職先にはなりません。その観点からも、採用側の企業と大学生の需要と供給が一致した結果といえるでしょう。
また、注意すべきは連結従業員数と単体従業員数の違いです。たとえば、連結子会社が多い企業は一見すると従業員数が多く見えます。自分がどの会社に応募をしようとしているのかは改めて注意するのが良いでしょう。連結での従業員数が多く見えても、自分が応募している企業の従業員数が少ないこともあります。
最後に、企業研究をする際には、今回参考したような有価証券報告書や決算説明会資料なども参考にするとよいでしょう。決算説明会資料はどの投資家にもわかるように説明がされていることも多く、学生にとっても有益な資料といえます。決算説明会資料はアニュアルレポートほど堅苦しくなく、事業ごとの業績が分かりやすい資料といえます。
【参考資料】
慶應義塾大学「慶應義塾大学 2017年度 上位就職先企業(3名以上上位20社)」(http://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shinro/3946mc0000003d8t-att/a1530669479061.pdf)
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