習い事が嫌で十二指腸潰瘍に…子供の成長に本当に大切なのは何?
LIMO / 2019年3月6日 20時15分
習い事が嫌で十二指腸潰瘍に…子供の成長に本当に大切なのは何?
筆者は小学生の頃、計7つほど習い事をしていました。水泳、体育、バレエ、ピアノ、習字、公文、絵画、塾……あれ8つですね。このうちやっていてよかったと思えるのは、実は1つもありません。
なぜか? それは「自由な時間があまりにもなかったから」です。小学生ながら、いつもいつも「休みたい」と思っていました。
では、お子さんの可能性を広げるにはどうしたらいいのでしょうか? 子供時代にツラい思い出をつくらせないためにも、習い事を検討されているパパ・ママはぜひご一読ください。
ある小学生の思い出
小学3年生の頃、月曜日と水曜日が憂鬱でした。なぜなら、火曜日と木曜日はバレエのレッスンがあったからです。「明日はバレエがある」と思うだけで頭が重く、胸がぎゅっと締めつけられる気分でした。
バレエって、素敵ですよね。私も小さい頃から今まで、観るのは好きです。しかし自分が踊りたいと思ったことはありませんでした。バレエが好きだったのは母。私はもともと運動に自信がなく、しかも当時ややぽっちゃりで内股ぎみでした。そんな私の容姿を矯正しようとしたのか……理由はわかりません。
レオタードを着てスリムなお友達に混じり、いつ間違えやしないかとびくびくしながら練習する時間は本当に憂鬱でした。
では、どうしてやりたくない、辞めたいと言わなかったのか? 私は母にほめられたかったのです。当時私の母は厳しく、いつも何かで叱られていました。忙しかったのもあったのでしょう。
しかし、バレエをしている私の姿を見る母はとても嬉しそうだったのです。私は母に笑顔を向けてもらうのに必死で、やめたいなんてとても言えませんでした。自分が我慢すればいいのです。
進学塾も、絵画も、そんな感じで続けました。するといつもお腹が痛むようになり、近くの開業医に1人で出かけると十二指腸潰瘍と診断されました。
子供の話を聞いていますか?
今思えば、母も私もお互いを思う気持ちはあったのだと思います。しかし足りないものがありました。それは「会話」。しかし子供の意見を聞くのは、簡単なようで難しい。
「本当にやりたいの?」「どうしてやめるの?」だけでは、尋問もしくは詰問です。会話が成立しにくいですよね。子供だって親を失望させたくはありません。我慢したり、嘘を言ったり、色々悩んで気持ちが整理できなくなっているのかもしれません。
子供の気持ちを知るために特別な言葉は必要ないのです。「さあ、これから○○ちゃんの気持ちに寄り添ってお話きくよ」と親が決意すれば、子供に伝わり自然と本音が見えてきます。子供って親の気持ちに本当に敏感なんですよ。
今思えば、私の母の世代は「子供は親の付属物」という価値観もあったようです。子供の意志は重要ではなく、大人がやらせたいことをやらせて、子供はそれに恩を感じて努力するべき、という感じでしょうか。
でも、「努力」と「我慢」は違います。「努力」は好きだからこそできるもの、「我慢」は嫌なことをするときにしなくてはならないものです。子供が成長するのは「我慢」しているときではなく「努力」しているとき。子供が何になら努力できるのか、それは本人にしかわからないのです。
自由な時間こそ、子供が成長できる一番の時
大人になると、暇な時間を持て余すこともありますよね。でも小さい時って、普段から面白いこと、気になることをすぐに見つけませんでしたか? 何もなくても、何となく楽しかったあの頃。
子供って親には想像もつかないような可能性を秘めた「天才」なんです。その子供の可能性を引き出し、才能を伸ばすのが「自由時間」。好きなことをしていい時間なんです。それを大人の浅知恵で、つぶしてしまうのはもったいない。子供時代の自由な時間ほど、貴重な時はないのかもしれません。
「無駄な空き時間」とみなしてしまわずに、子供に自由な時間を与えてみてはいかがでしょうか。
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