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「ダウの犬」を手なずけよう。日本の好配当利回り株の選び方

トウシル / 2017年11月9日 7時50分

「ダウの犬」を手なずけよう。日本の好配当利回り株の選び方

「ダウの犬」を手なずけよう。日本の好配当利回り株の選び方

 どんなスポーツも、初心者はまず基本をしっかり学ぶことから始めます。プロ選手でも、スランプにおちいったら、「基本にかえれ」「基本を思い出せ」と言います。

 好配当利回り株への長期投資は、株式投資で最初に学ぶべき、基本中の基本です。「株式投資に初めて挑戦する人」「株の売買に自信はあるが、最近どうもうまくいかない人」は、基本にかえり「好配当利回り」について、学びましょう。

 今日は、大型の好配当利回り株に投資する「ダウの犬」戦略を、ご紹介します。

「ダウの犬」戦略とは

 米国で有名になった投資手法です。投資方法はきわめてシンプルです。

(1)NYダウ採用銘柄(30銘柄)を配当利回りの高い順に並べ、上位10銘柄を選びます。その10銘柄に等しい金額投資をします。

(2)1年後に、もう一度NYダウ採用の配当利回り上位10社をスクリーニングします。1年前に投資した銘柄で、上位10社から外れた銘柄を売却し、代わりに新規に上位10社に入った銘柄を買います。

(3)1年ごとに、上記の方法でリバランス(銘柄入れ替え)を続けます。

 

 これだけです。このシンプルな投資方法で、NYダウを上回るパフォーマンスが出ることが多かったので、「ダウの犬」戦略は有名になりました。

 

「ダウの犬」を日本株に応用

 この方法は、日本株にも応用可能です。NYダウは米国に上場する時価総額の大きい銘柄30から構成されます。日本で言えば、時価総額上位30社は「コア30」と言われる指数です。コア30に入る30銘柄から、配当利回りの高い10銘柄を選べば、「ダウの犬」と同様の戦略をとることができます。11月8日時点では、以下の10銘柄がそれに該当します。

東証1部コア30採用銘柄のうち、配当利回り上位10社

注:配当利回りは、1株当たり年間配当金(会社予想)を11月8日株価で割って算出

 

実際にポートフォリオを作ってみる

 それでは、上記の10銘柄を使って、実際にポートフォリオを組んでみましょう。10銘柄にほぼ等しい金額ずつ投資することが求められます。トヨタの最低投資額が72万円と大きいので、70万円前後の金額を10銘柄すべてで投資するように作ったのが、以下のポートフォリオです。全体の金額は約800万円となります。このポートフォリオの平均配当利回りは3.5%となります。

東証1部コア30銘柄から作った「ダウの犬」ポートフォリオ

出所:楽天証券経済研究所

 実際には、800万円近い資金をまとめて日本株に投資できる人は、あまりいません。上記のポートフォリオを参考に、いろいろ自分に合った投資の仕方を考えてみたらいいと思います。

(参考)110万円くらいで買えるように組んだポートフォリオ

出所:楽天証券経済研究所

 上記は、110万円くらいで投資できるポートフォリオを作ったものです。このポートフォリオの平均配当利回りは3.7%です。日本版「ダウの犬」10銘柄の中で、最低投資金額の小さい5銘柄から、業種バランスを考えながら作りました。

 上記はあくまでも1つの例に過ぎません。投資金額や期間を考えて、他にもさまざまな投資の組み合わせが可能です。

(窪田 真之)

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