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なんでこんなにビットコインは上がるの?分裂と価格の関係性

トウシル / 2017年12月13日 10時40分

なんでこんなにビットコインは上がるの?分裂と価格の関係性

なんでこんなにビットコインは上がるの?分裂と価格の関係性

価値の上昇を続けるビットコイン

 2017年12月1日現在、1ビットコイン=100万円超で推移しているビットコインは、2016年末頃は10万円に届かない値で動いていました。その後、高騰と暴落を繰り返しながら、現在の価格まで上昇してきました(数字はCoin Market Capより)。

 一体、どのようなことがビットコインの価格に影響してきたのか、また今後影響するのか、その理由を知ることはビットコイン投資において重要です。

 そこで、ビットコインのファンダメンタルズ(価格変動)の理由を大きく3つに分けてご紹介します。

 

価格変動の理由1

(1)金融危機や、法定通貨への不安感

 ビットコインは2008年に起きたリーマンショック直後に「中央の干渉を受けない決済方法」として運用が開始されました。また、2013年のキプロスショックの預金封鎖でも、金融機関の支配を受けないビットコインは国境を越えて流通し、その有用性が広く知られました。

 このような金融危機の度に、「発行主体が存在しない」ビットコインは、国や政府や銀行を超えて使える通貨であるとして認識され価値を高めてきました。

 また、2015年の中国人民元切り下げなど、自国の法定通貨に対する不安感が増した際も、国の管理を受けないビットコインの価値が高まり、価格が上昇しています。

 

価格変動の理由2

(2)ビットコインの半減期

 ビットコインには半減期が存在します。これは、ビットコインの新規発行量が半分に減るタイミングのことで、4年に一度訪れます。

 発行量は減りますが、ビットコインへの需要の高まりが続く中で新規供給量が減るのであれば、需要>供給となり、価値の上昇が期待できます。実際に、昨年訪れた半減期の際には、この「期待買い」が起こり、半減期の1カ月前あたりからビットコイン価格が上昇しました。

 

価格変動の理由3

(3)ビットコイン特有の話題、ハードフォーク(分裂)問題

 これまでビットコインからは8月にビットコインキャッシュ、11月にビットコインゴールドと2つの仮想通貨が分裂しています。それぞれの時価総額は12月1日現在仮想通貨市場の3位と6位にランクインし、その存在感を大きくしています(順位はCoin Market Capより)。

 ビットコインの分裂が起こると、ビットコイン保有者は分裂前に保有していたビットコインの数と同数の新たなコインを保有できる権利を持つこととなります。つまり、分裂前にビットコインを所有しておけば、分裂後に新たな資産を入手できる可能性があるのです。

 12月にはビットコインシルバーとスーパービットコイン、来年1月初頭にはビットコインキャッシュプラスという新たな仮想通貨の分裂計画が出ています。

 この分裂の実現性や分裂した仮想通貨の将来性、存続の有無の保証はありませんが、ビットコインを持つことで新たなコインの所有権も取っておこうという権利取りにより、ビットコイン価格が更に上昇する可能性があります。

 

ビットコインの今後

 ビットコインの高騰は金融業界も無視できない事態となっており、世界最大規模のデリバティブ取引所であるCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループとCBOE(シカゴ・オプション取引所)というアメリカ2つの取引所が、来月12月にもビットコイン先物を上場予定であるとの報道がなされました。中期的にはビットコイン価格の上昇は続くだろうとみられています。

 しかし、分裂したビットコインキャッシュの著しい成長等、時価総額最大を誇るビットコインであっても、市場での地位と優位性が保証され続けるかどうかはわかりません。

 ビットコイン価格の今後については、世界情勢、半減期、分裂などのビットコインを取り巻く環境を注視していく必要があります。

(フィスコ)

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