ゴールド安定で年末へ? ほか先週の振り返り
トウシル / 2017年12月19日 16時0分
ゴールド安定で年末へ? ほか先週の振り返り
ゴールド安定で年末へ?
2017年12月18日(月)掲載分より
FOMC(米連邦公開市場委員会)後のゴールドはしっかり。とりあえずFOMC前の1,240ドル割れのレベルでゴールドは底を打った雰囲気になってきました。今週からは実質的にクリスマス休暇入りになります。このまま年越えでしょうか。それともまだ波乱があるのでしょうか?
プラチナがゴールドに従って少し値を戻しました。逆にパラジウムは若干下落。そのため、久しぶりに値差が少し狭まりました。
そんな中、このところじわじわと上がっているのがロジウム。パラジウムと同様に需給がタイトです。そもそもの生産量がパラジウムやプラチナの1/10程度しかありません。本当に必要となれば上上昇する可能性大。主な用途はやはり自動車用の触媒です。
パラジウムがまた上昇
2017年12月15日(金)掲載分より
FOMCを終えて、ゴールドは1,250ドルを割り込むことなく、とりあえずはまずまず、FOMC前に底値を確認したような動きとなりました。
昨日もっとも目立ったのは、またパラジウムが大きく上昇したことでした。1,010ドルから1,039ドルまでニューヨークで上昇。プラチナとの値差は150ドルを超え、プラパラ比も1対0.85となり、その差は広がる一方です。
そしてプラチナはパラジウムだけでなく、ゴールドとの差もさらに広がって370ドルとなり、史上最大のスプレッド(ゴールド高・プラチナ安)を更新しています。円建てで1,340円もプラチナがゴールドよりも安くなるとは誰が想像したでしょうか?ゴールドしっかり、パラジウムめちゃ強、でもプラチナ自体がめちゃ弱です。僕のプラチナ・パラジウム逆転予想は、パラジウムが上がって、プラチナは上がらないというベースだったのですが、プラチナが下がるという構図は予想以上でした。
しかし、実は一つとてもポジティブであるはず材料はあるのです。それは南アランド。ランドが11月半ばから急騰しています。ところが、ランド高で本来上がるべきプラチナが今回に限り下がるという、これまた踏んだりけったりの状況になっています。
FOMCでゴールド上昇
2017年12月14日(木)掲載分より
注目のFOMCでしたが、予想通りの0.25%の金利上げ。そしてインフレへの言及は 「ゆるやかな(inflation remains surprisingly tame) なものである」とし、これがゴールドの買い、ドル売りへとつながっています。ゴールドは1,245ドルから1,255ドルへ10ドル上昇、ドル円は113.50から112.50へ1円の円高となりました。FOMCが終わってゴールドが上昇、ほぼほぼここまでは予想通りの展開でしょうか。ただ大騒ぎするような大きな動きでもないので、まだ年末年始にむけてどちらに行くかわからない感じです。昨年はここからもう一段下がってから上昇が始まりました。
シルバーがやはり割安だっただけあり、率にするともっとも上がっています。でもプラチナは相変わらず。ゴールドとのスプレッドも368ドルと過去最大のレベルまで広がっています。
FOMC待ち
2017年12月13日(水)掲載分より
明日の早朝のFOMC待ちですが、相変わらずの株高、ドル高でゴールドは一時1,240ドルを割り込み1,236ドルまで下げました。しかしその後はドルの下落に反応し1,244ドルまで値を戻して終わりました。明日の朝、イエレン議長の最後の記者会見がどのようなものになるのか、そこでマーケットはどういう反応を見せるのか、ですね。
プラチナ・パラジウムさらに差が広がる
2017年12月13日(水)掲載分より
パラジウムがしっかりと言うべきかプラチナが弱いというべきか。たぶん答えはその両方でしょう。プラチナとパラジウムの値差は135ドルまで広がり、プラパラ比価は1対0.86とこれまでの最低となっています。パラジウムがしっかりなのは予想通りなのですが、プラチナが逆にこれだけ下げ続けるのはちょっと想定外です。プラチナ・パラジウムの逆転は、数年前からの予想通りですが、これほど大きくなっていくとは思っていませんでした。
金銀比価80:1に
2017年12月12日(火)掲載分より
株価の上昇が続いています。このリスクオンはやはりメタルにとっては厳しい状況です。メタルにお金が回ってこないですね。ニューヨークであったテロ騒ぎも被害者がいなかったこともあり、マーケットにはほとんど影響していません。FOMCの政策金利発表はあさって木曜日の日本時間朝4時、イエレン議長の最後の記者会見は4時半から。
シルバーがゴールドよりも弱いです。金銀比価は79対1ともう80が目の前というレベル。下げるときはシルバーの方が大きく下げ、上げるときは逆にそこまで着いていかないという状況がつづいています。金銀比価の流れを見ると2000年以降は80対1に達したのは3回だけです。そしてその度に大きくその修正が入っています。やはりゴールドの80分の1というのはいくらなんでもシルバー安すぎと考えています。ちなみに過去30年の平均は66対1、最大で100対1、もっとも近づいたのが30対1。
[連載終了のお知らせ]
当連載を2017年末にて終了させていただきます。長期にわたり、ご愛読いただき誠にありがとうございました
(池水 雄一)
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