第7回「資産運用でインフレ対策をする」とはどういう意味ですか?
トウシル / 2016年10月5日 0時0分
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第7回「資産運用でインフレ対策をする」とはどういう意味ですか?
みなさまこんにちは。家計の窓口のゆりもとひろみです。今回は、資産運用とインフレ対策の関係について、分かりやすくご説明いたします。
インフレとデフレ
インフレという言葉は、主婦には少し難しいですよね。弊社で運用ビギナーの方向けのセミナーをよく開催します。その時に、「インフレとは何でしょうか?『なんとなく知っています!』という方は、手を挙げてください」とお話しすると、1/3くらい手が挙がります。「では、インフレとは何か、説明できそうだと思う人は?」と言うと、ほとんどの手が下がってしまいます。
思い切り簡単にご説明すると、インフレとは、「お金の価値が年々下がり、よりたくさんのお金を支払わないとモノが買えない」状況のことを言います。デフレはその反対で、「モノの値段が年々下がるため、待てば待つほど安くモノが買える」状態のことです。
このようにインフレ・デフレの説明をすると、「良く分かります。スマホなんて、買い替えを待つほど安くなって、性能もよくなりますから、そういうのがデフレですよね」と理解しやすいかと思います。日本はここ20年ほどデフレがひたすら続いていました。けれどこの先もデフレが続くのでしょうか?
身近なインフレは既に起こっている?
広い意味のインフレを、「よりたくさんのお金を出さないと、必要なものが買えなくなること」と定義しますと、日本の将来にはおおよそ3つほど、インフレリスクがあります。
- アベノミクスは、今のところうまくいっていないと言われていますが、本来は、景気を良くして年間2%程度のインフレを目指しています。もし2%のインフレがずっと続くと、現在100万円で買えるものが20年後には約148万円、30年後には約180万円出さないと買えなくなります。
- 逆に日本経済を成長・インフレ路線に戻すことに失敗すると、円の信用が徐々に落ちて、10年後、20年後には円安が大きく進んでいる、という可能性もあります。海外からの輸入品がなくては、自給率の低い日本では日常生活が営めません。例えば、1ドル=100円が1ドル=150円になった時を想定してみると、今まで100円で買えていた輸入雑貨や食品が、150円出さないと買えない、ということになります。
- 上記の2つとも実現しない(景気は回復しないけれど、日本の信用はそこそこ続いて、激しい円安にもならない)という場合でも、「貯蓄だけでは生活費が実質足りなくなる」シナリオは、いくつか考えられます。例えば、原油などの資源が高騰することや、消費税の更なる増税で、生活のためのコストが上がってしまうことが想定されます。
インフレに対応できる資産とは?
インフレ対策という観点から考えると、お金を増やすためだけはなく、大切な資産をインフレで目減りさせないために資産運用が必要になってきます。特に、「預貯金の額が大きい方」や、「リタイア後等、数十年先に使いたいお金を準備したい方」には、重要な観点になります。
では、インフレ対策に効果があると言われている資産クラス(投資できる商品・モノ)にはどのようなものがあるのでしょうか?代表選手と理由をご紹介いたします。
【インフレ対策になると言われている資産】
- 株式
理由:景気が良くなって物価が上昇するときは、企業の売り上げもUPするはずなので、物価上昇で資産を目減りさせずに済むと言われています。
- 外貨
理由:日本経済が元気をなくして円安が進んだ時には、相対的に海外の通貨の方が、値打ちが上がるため、円安で実質資産を目減りさせずに済むと言われています。
- 現物資産
理由:世界規模の戦乱が起きると原油や金属等の資源が高騰する可能性があります。また万が一、政府が倒産しかけてハイパーインフレが起きた場合は、不動産や金(ゴールド)等、誰もが値打ちを認め、かつ換金できるモノに投資しておくと、資産の目減りを食い止めることができると言われています。
手軽に始められる商品は?
具体的にどうすればよいかは、資産額・運用に回せる期間・年齢などによって変わってきますので、必要な場合はご相談下さい。ただ、今回ご紹介した、インフレ対策になる資産クラスの多くは、投資信託を通じて気軽に投資することができますので、興味を持たれた方は一度調べて見られると良いと思います。
今回のお話で、「資産運用というのは、お金の価値(実質購買力)を減らさないためにも検討したほうが良い」と言うことを知っていただければ幸いです。皆様が将来、希望の生活が送れるために、資産運用に成功されることを応援しております。
家計の窓口では、運用を始めたい方や起業したい女性向けに、様々なセミナーを開催しています
http://kakeinomadoguchi.com/seminar/
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(圦本 弘美)
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