今年は日銀の動向に注目!?イベントを収益機会にする方法とは
トウシル / 2018年1月22日 14時45分
今年は日銀の動向に注目!?イベントを収益機会にする方法とは
日銀の動向が注目される理由とは?
今週は22日と23日に日銀金融政策決定会合が開催され、23日には黒田日銀総裁の定例記者会見が予定されています。米欧の中央銀行が資産縮小に向けて動き始めているのに対して、日銀は資産縮小に関して方針を明示していません。また、今月9日には国債買い入れの減額に反応する形で円高が進んだこともあり、今年は日銀の動向に市場の注目が集まりそうです。
日銀の保有資産は1月10日時点で約522.7兆円あり、増え続けていますが、そのペースは落ちてきています。下の図は日銀の保有資産の前年同月比(右側の軸)とTOPIX(左側の軸)の推移を2000年から見たものです。資産の前年同月比がプラス、つまり資産を膨らませているときは総じて株価も上昇基調にありますが、2006年から2008年にかけて資産の前年同月比がマイナス、つまり資産を縮小していた時期に株価がピークをつけていたことがわかります。市場関係者が日銀の動向に注目しているのは、日銀の資産の増減が為替相場や株式市場に影響を及ぼすと考えられるためです。
相場が上下どちらかに大きく動くと思うなら
今週の金融政策決定会合では政策の現状維持となると見られていますが、23日昼の金融政策発表時または同日の黒田総裁の記者会見において日銀の資産縮小に関する言及があると、米ドル対円相場や日経平均先物市場で値動きが荒くなるかもしれません。このように、相場がどちらに動くかわからないけれども、どちらかに大きく動く可能性がある、という場合にはeワラントを活用することで相場の上下を予想せずに利益を狙うことができます。
eワラントには、一般的に相場が上昇した際に値上がりが期待できるコール型と一般に相場が下落した際に値上がりが期待できるプット型があります。相場が大きく動きそうなときには、コール型とプット型の両方をほぼ同じくらいの金額になるように買い付け、仮に相場が急騰した場合はコール型の値上がり益でプット型の損失を相殺し、仮に相場が急落した場合はプット型の値上がり益でコール型の損失を相殺します。コール型かプット型のどちらかの価値が限りなく0に近づいても、もう片方が倍以上になっていればトータルで数%程度の収益を狙う戦略です。
eワラントの特長としては、数倍になることがある一方で最大損失は投資元本までに限定されている点と、相場の上昇・下落のどちらも収益獲得機会にすることができるという点が挙げられます。この特長を活かすことで、相場の上昇、相場の下落だけでなく、相場の方向性はわからないけれども相場が大きく変動する、いわゆるボラティリティの拡大も収益獲得機会にできるのです。
タイミングと銘柄選びのポイント
このコール型とプット型の両建て戦略を実施するにあたっては、タイミングと銘柄選びが重要なポイントになります。まずタイミングですが、相場の大きな変動が発生すると思われる前にポジションをつくります。今回なら23日の午前中です。
次に銘柄選びのポイントですが、前述のとおり、コール型、プット型どちらも満期日までの残存期間がなるべく短く、かつ、現在の相場水準になるべく近い権利行使価格のコールとプットを選択します。このとき、コール型とプット型の権利行使価格と満期日は同じであることがベター。ただ、該当する銘柄がない場合は代替として、コール型は権利行使価格が相場水準よりもやや高め、プット型は権利行使価格が相場水準よりもやや低めの銘柄を選びます。なお、eワラントの取引単価は小さいですが、取引単位は1,000単位となります。
たとえば、23日の米ドル対円相場が111円前後で、米ドルを対象に両建て戦略を行うとすれば2018年2月14日に満期を迎える次の銘柄が買付候補となるでしょう。
・米ドルコール931回:権利行使価格111円、満期日2018年2月14日
・米ドルプット812回:権利行使価格111円、満期日2018年2月14日
米ドル対円相場が110円前後にあるなど相場水準に近い権利行使価格の銘柄が存在しない場合は、例えば次のように相場水準を上下に挟むような形の権利行使価格の銘柄を選択することで代替します。
・米ドルコール931回:権利行使価格111円、満期日2018年2月14日
・米ドルプット760回:権利行使価格109円、満期日2018年2月14日
両建て戦略のリスクとして、発表後の相場変動が大きくない場合は売値と買値の差額に加えて、時間経過によるeワラントの目減りによって損失が拡大することが挙げられます。そのため、相場変動が起こると思ったイベント通過後には結果に関わらずコール型もプット型も売却するのがポイントとなります。
【eワラントについて】
eワラントは少額からレバレッジ投資が可能なカバードワラントという金融商品取引法上の有価証券です。レバレッジ投資が可能でありながら損失限定(投資した資金以上の損失はない)という特長を持っています。レバレッジ水準は国内外の個別株式・株価指数を対象原資産とする銘柄で2~20倍程度、為替を対象原資産とする銘柄で2~50倍程度です。
(eワラント証券)
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