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昼間仕事をしている個人投資家が狙うべきは「〇〇〇株」!

トウシル / 2018年2月1日 0時0分

昼間仕事をしている個人投資家が狙うべきは「〇〇〇株」!

昼間仕事をしている個人投資家が狙うべきは「〇〇〇株」!

 個人投資家の多くが大好きな「テーマ株」。短期間に大きな利益が狙えるのが魅力です。でも、テーマ株に投資している個人投資家、特に働いている方の投資成績はあまり芳しくないのが実態。
 そこで今回は、特に昼間仕事をしている方へ投資戦術をお伝えします。

 

テーマ株と好業績株の違いとは?

 個人投資家の方が深く考えずに銘柄選びをすると、たいてい「テーマ株」にたどり着きます。なぜなら、雑誌、インターネット情報サイトなど、個人投資家が目にする媒体にて紹介されている銘柄の大部分がテーマ株に分類されているからです。

 でも、筆者が関心を持っているのはテーマ株ではなく「好業績株」です。好業績株とはその名前のとおり、好調な業績をあげることができている銘柄のことです。

 テーマ株と好業績株の違いは「足元で好業績をあげることができているかどうか」です。

 テーマ株の多くは将来への期待感から株価が上昇します。足元の業績が不調でも、赤字続きでも問題ありません。3年後、5年後には会社が大化けするかもしれない、という「期待」が株価上昇の原動力だからです。そのため、その期待感がしぼんでしまうと株価も天井をつけて大きく下落してしまうのです。

 でも、好業績株の株価上昇には、業績の裏付けがあります。そのため、好業績が続く限り、テーマ株のように株価が急落してしまうということは圧倒的に少なくなります。

 

値動きが激しい銘柄より緩やかな銘柄のほうが利益を上げやすい?

 そのかわり、好業績株はテーマ株のような急上昇もありません。テーマ株は相対的に値動きが激しく、好業績株は値動きが穏やかなのです。

 値動きが激しく、短期間に大きく上昇する銘柄のほうが利益を得やすいと思っている個人投資家の方は多いと思います。
 でも実際はその逆で、値動きが緩やかな銘柄のほうが、利益を得やすくなるのです。

 「ボラティリティ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは株価の変動率のことで、このボラティリティが高い、つまり株価の変動率が高いほど、投資家は利益を上げることが難しくなることがわかっています。

 テーマ株は短期間に株価が大きく上下に変動するので、ボラティリティが高いです。一方好業績株は株価が短期間に大きく動くことはあまりないので、ボラティリティが低くなっています。

 なぜボラティリティが高いと利益を上げにくいのか、それは適切な売買のタイミングをつかむことが困難だからです。

 たとえば筆者であれば、25日移動平均線を上回ったら買い、下回ったら売り、というルールを定めています。これにより、満足のいく投資成果を上げることができています。

 でも、テーマ株のようなボラティリティが高い銘柄だと、朝から買い気配が続いて25日移動平均線からかなり上方で寄り付いたり、逆に朝から売り気配が続き、25日移動平均線からはるか下で寄り付いたりと、適切なタイミングで売買することが難しくなってしまうことが多々あります。

 一方、好業績株であれば、25日移動平均線を超えるのも割り込むのも、比較的ゆっくりしたスピードになるので、適切なタイミングで取引することが可能となります。

 

なぜプロはテーマ株に見向きもしないのか?

 一般に、プロ投資家はテーマ株には見向きもしません。なぜなら、プロ投資家は「長期目線」だからです。
 プロ投資家は、投資する金額が大きいので一度投資した銘柄をすぐに売り切ることはできません。そのため、株価上昇のスピードはテーマ株に比べてはるかにゆっくりであっても、長期的にみて株価の上昇が期待できる銘柄を投資対象とします。

 そして、長期的な株価の上昇が期待できるのが、業績が好調に推移している好業績株なのです。

 

今は好業績株が素直に評価されるマーケット環境

 実は筆者も、アベノミクス相場の初期のころは、バイオ関連株はじめテーマ株を好んで投資していました。
確かにテーマ株は売買のタイミングが難しいとはいえ、うまく上昇初期に乗ることができたものだけに絞り、高値掴みをしないよう心掛けたことで、大きな利益を得ることが可能だったからです。

 ところが、ここ4年以上にわたり、ある明確な傾向が続いています。それは好業績株、特に増収増益の続く成長株の株価が、何年にもわたり右肩上がりで上昇を続けているというものです。

 アベノミクス相場が始まってからの5年間の株価の動きをみてください。スリー・ディー・マトリックス(7777)キャンバス(4575)などのバイオ株のようなテーマ株は一時的には大きく上昇するものの、そこから大きく反落して山のようなチャートをつくります。そして長い目でみるとあまり上昇しなかったことがわかります。

 一方、日本M&Aセンター(2127)はきれいな右肩上がりのチャートを形成していることがよくわかるのではないでしょうか。
 他にも、エムスリー(2413)アウトソーシング(2427)ベネフィット・ワン(2412)スタートトゥデイ(3092)など、右肩上がりのチャートを形成している銘柄はみな、好業績が続く成長株という特徴があります。

 

テーマ株にはない好業績株のよいところとは?

 筆者は、株式投資には損切りが必須と考えていますし、損切りをすることにより、株式投資で長い間生き残ってこれたと心から思っています。

 でも、損切りがどうしても苦手、という個人投資家の方も少なくないでしょう。もしそんな方がテーマ株を高値でつかんでしまったら、何年保有し続けても買値まで戻らず、塩漬け状態になってしまいます。

 ところが、好業績株へ投資すれば、多少高いところで買ってしまったとしても、株価が右肩上がりの上昇を続けていきますから、利益を上げやすくなるのです。

 もちろん、損切りをしないことについては筆者は賛成しかねますし、好業績の状況がストップすれば大きく株価は下がってしまいます。
 それでも、テーマ株にばかり投資しているよりは、かなり良い成果が期待できるはずです。

 もし、皆さんがテーマ株をうまく渡り歩き、大きな利益を得ることができるだけの実力があるならば、テーマ株を投資の中心に据えてもよいでしょう。

 でも、今までテーマ株ばかり投資していて満足のいく投資成果を得られていない、という方は、テーマ株からは卒業して、好業績株の中から銘柄を選ぶようにしてみてください。
 きっと、投資成果が今までよりも向上するはずです。

(足立 武志)

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