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日経平均のトレード戦略 リバウンド狙いで買い増しも

トウシル / 2018年2月13日 7時44分

日経平均のトレード戦略 リバウンド狙いで買い増しも

日経平均のトレード戦略 リバウンド狙いで買い増しも

急落した日経平均、ここからどうする?

 私が今、ファンドマネージャーならば、急落した日本株を少し買い増ししたいと考えます。とりあえず、2万2,500円~2万3,000円へのリバウンドを目指してトレードをするでしょう。 

 私には25年間の日本株ファンドマネージャー経験があります。20代で1,000億円以上、40代には2,000億円以上の日本株運用を担当し、ベンチマーク(比較対象)である東証株価指数を上回る運用実績をあげてきました。

 その間、何回も日経平均株価の急落を経験しました。下値を確認できれば、そこからトレードチャンスが生まれます。ファンドマネージャー時代には、急落後に、積極的にトレードを仕掛けました。今まだ、日経平均の下値が確認できたとはいえませんが、少し、試し買いを入れてみたいところです。

 ただ、過去にうまくいった方法が、今回もうまくいくとは限りません。私の戦略を参考にトレードする場合も、最終投資判断は、ご自身でなさってください。また、「ここが大底」と決めつけて、過剰な買いポジションを持つべきではありません。まだ、テクニカル分析で見て、大底を確認したと言える状況には、なっていません。

 

日経平均のテクニカル分析、日足チャートを見て考える

 株は、短期は需給、長期はファンダメンタル(景気・企業業績)で、動きます。言い換えると、短期は、ファンダメンタルを無視して、需給主導で動きます。
「景気・企業業績が好調で、PER(株価収益率)から見て、日経平均が割安と判断できるのに、売られるのはおかしい」といくら言っても、外国人が売り続ける間、日経平均は下がり続けます。

 NYダウが下げ止まり、外国人の売りが止まれば、日経平均は反発に転じると予想されます。先週の東京市場が閉まり、日本が祝日の間、NYダウは、反発が続きました。2月13日の日経平均は、反発して始まる見込みです。

日経平均日足:2017年10月2日~2018年2月9日

 

 短期的なトレーディングでは、テクニカル分析を重視します。上の日足チャートを見ると、下げの勢いが強く、まだ下値を確認したと言える状況ではありません。2万1,000円が目先の下値となる可能性が出始めたところです。日経平均が、2万2,500円から2万3,000円にむけて、リバウンドすることを予想し、日経平均インデックスファンドを買ってみたい局面です。

 ただし、米金利上昇で、もう一度NYダウが急落し、日経平均が2万円辺りへ下げる可能性も、頭の隅に置いておく必要があります。日経平均が2万~2万1,000円まで下がったときに買い増しできる資金は残しておきたいと思います。

 

NYダウに、まだ下げ止まり感はない

 NYダウも同じです。先週、東京市場が閉まった後、9日は330ドル高、12日は410ドル高と反発していますが、下値を確認したとは、まだ言えない状況です。

NYダウ日足:2017年10月2日~2018年2月12日

 

 NYダウ急落のきっかけとなったのは、米国の長期(10年)金利上昇です。米長期金利は、そこからさらにじりじり上昇し、12日に一時2.9%をつけました。
 長期金利の上昇が止まる気配はまだありません。米景気好調の中で、トランプ大統領が大型減税に続き、大型の公共投資を行う方針を打ち出していることが、金利上昇につながっています。米国債の発行が増え、米景気が過熱する懸念が続いています。

 米長期金利が3%に乗せれば、もう一度、金利上昇を嫌気して、NYダウが売られる可能性があることは、頭に置いておく必要があります。

米10年金利・1年金利の推移:2012年1月~2018年2月12日

 

円高が止まったとはまだいえない状況

 自民党は4月8日に任期を迎える黒田日銀総裁を続投させる方針を固めました。日銀は、黒田総裁のもと、10年金利をゼロ%に固定する金融政策を続ける見通しです。一方、米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)議長に就任したばかりのパウエル氏は、これからも利上げを続けていくと、考えられています。

 日米金利差が引き続き、拡大していく見通しであることを考えると、そろそろ、円高が止まって、円安に転じてもいいところです。ただし、為替は、日本時間13日午前6時50分時点で1ドル108.63円と、円高が止まったといえない状態です。

ドル円為替レート推移:2017年10月2日~2018年2月9日

 

 世界的な株安が進む中で「円」が安全資産として買われる、「リスクオフの円高」がまだ続いているといえます。ドル円を見る限り、世界的な株安がさらに続くリスクが残っていると考えざるを得ません。

 

2万円から2万3,000円の範囲で、日経平均が三角もちあいを作っていくことをイメージしながらトレード

 私がファンドマネージャーならば、日経平均は、目先、2万円から2万3,000円の範囲で、三角もちあいを作っていくことをイメージしながらトレードしたいと思います。株の持ち高がすでに多ければ、今日は静観しますが、余裕資金があるならば、少し買い増ししたいと考えます。

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(窪田 真之)

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