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株価下落リスクを負わずに「株主優待」ゲット!「つなぎ売り」は何日前から始めるべき?

トウシル / 2018年3月15日 7時40分

株価下落リスクを負わずに「株主優待」ゲット!「つなぎ売り」は何日前から始めるべき?

株価下落リスクを負わずに「株主優待」ゲット!「つなぎ売り」は何日前から始めるべき?

 引き続き、「株価下落リスクを負わないで株主優待を獲得する方法」を解説します。

優待は欲しいが、株価下落リスクを負いたくない場合は「つなぎ売り」を使えばよい

「つなぎ売り」は、信用取引の一種です。以下の方法で、優待取りに使うことができます。

 

つなぎ売りを使った「優待取り」のやり方

 3月末に100株保有すると、魅力的な株主優待が得られる銘柄を「A社」として、解説します。以下の2ステップで、優待取りが完結します。

<ステップ1>

 A社100株の「買い」と、A社100株の信用取引の「売り」を、両方とも行います。買ってから売っても、売ってから買っても、どちらでも問題ありません。同じ価格で行うのが理想です。

 3月末基準の優待を得るためには、3月27日(権利つき最終売買日)までに、ステップ1を行う必要があります。3月27日までに、ステップ1を行い、3月28日(権利落ち日)までポジションを持つと、3月末基準の優待を得る権利が確定します。
 

<ステップ2>

 優待の権利を得たら、速やかに(原則3月28日に)、現渡(げんわたし)で決済してください。現渡とは、保有するA社株100株を、信用で売り建てているA社株100株の返済に充てることです。これで、「優待取り」は完結です。

 29日以降に現渡することも返済期限内であれば可能ですが、貸株料を払う期間が長くなるので、なるべく忘れずに28日に現渡するようにしましょう。

 

制度信用より一般信用(短期)を使った方が、リスクが小さい

 上記<ステップ1><ステップ2>の信用取引では、「制度信用」または「一般信用」のどちらか選択できます。

 どちらを選ぶかで、かかるコストが異なります。優待を得るメリットよりも、優待取りにかかるコストが大きくならないように、注意する必要があります。

 結論から言うと、「制度信用」を使うよりも、「一般信用・短期」を使った方が、リスクが小さいと言えます。

◆制度信用

 取引所が提供する信用取引。取引所が選んだ銘柄で信用売買が可能。欠点は、売建している時に、「逆日歩(ぎゃくひぶ)」というコストが発生する可能性があることです。逆日歩が発生するか否か、発生する場合いくらか、事前にわかりません。

 逆日歩が発生すると、事後的に支払いを請求されます。運が悪いと、優待で得られるメリットを上回る、逆日歩の支払いが必要になります。

◆一般信用・短期

 株主優待獲得の「つなぎ売り」に活用できるように設計されている、返済期限14日の一般信用取引です。楽天証券が選んだ銘柄で、信用売りが可能です。逆日歩が発生しないのが、メリットです。売買手数料・貸株料などのコストがかかりますが、事前におおまかな金額がわかるので、優待取りをやるメリットとコストを事前に比較できます。

 制度信用のように、後から想定外のコスト(逆日歩)が発生することはありません。

 

一般信用・短期「つなぎ売り」を早くやるメリットとデメリット

 まず、2018年3月末基準の優待を取るために必要な「つなぎ売り」のスケジュールを、押さえておきましょう。楽天証券で一般信用「短期」つなぎ売りを行う場合、以下のスケジュールとなります。

一般信用・短期「つなぎ売り」スケジュール:2018年3月末基準の優待取り

 

 優待取り<ステップ1>は、「株式現物の買い、信用取引の売りを、同じ株数ずつ、なるべく同じ価格で行う」ことです。<ステップ1>は、3月16日(金)から行うことができるようになります。そのための一般信用「短期」の売り注文は、3月15日(木)の19時(午後7時)から、出すことができます。

 <ステップ1>は、初日(3月16日)にやらなくても、19日(月)・20日(火)・22日(木)・23日(金)・26日(月)・27日(火)に行うこともできます。27日が、最終日です。27日までに<ステップ1>をやらないと、3月末基準の優待は得られません。

 早くやるのと、遅くやるのは、どちらが良いでしょうか?メリットと、デメリットは以下の通りです。

 

◆早く(初日・3月16日)<ステップ1>をやるメリット

 一般信用・短期で、売り建てが可能な株数には、限りがあります。楽天証券が用意した株数がすべて利用され、無くなってしまうと、つなぎ売りの注文が出せなくなります。人気の優待銘柄では、早めに売り建ての予約をした方が、つなぎ売りが実行できる可能性が高まります。15日の19時から、売り建ての予約が可能になります。

 

◆早く<ステップ1>をやるデメリット

 売り建てしてから、現渡で返済するまで、日数に応じて、貸株料の支払いが必要です。長く借りるほど、貸株料は高くなります。3月16日につなぎ売りして、3月28日に現渡する場合は、12日分(受渡ベースで3月22日から4月2日まで)の貸株料支払いが必要です。売り建て可能な最終日(3月27日)につなぎ売りして、3月28日に現渡する場合は、貸株料は4日分(受渡ベースで3月30日から4月2日まで)で済みます。

 貸株料は、年率で3.9%ですが、1日あたりでは、約0.01%です。約定金額10万円のつなぎ売りをする場合、1日あたり約10円です。12日分ならば128円、4日分ならば42円の貸株料支払いが必要になります。

 結論としては、人気の優待銘柄は、貸株料(1日当たり約0.01%)を払う期間が長くなっても、早めにつなぎ売りをした方が良いと言えます。遅くなると、売り建て可能な株が無くなることがあるからです。人気のない優待銘柄では、急いでつなぎ売りする必要はありません。ただし、利用可能な株が少ない場合は、早めにつなぎ売りした方がいいかもしれません。

 

一般信用・短期で売り建て可能な銘柄と、利用可能な株数を見る方法

 3月15日の19時以降に、楽天証券HP、ログイン後の画面から、「国内株式」→「信用取引情報」→「一般信用売建銘柄」とクリックし、弁済期限「14日」を指定すると、3月末基準の優待取りで使える株数を見ることができます。

<楽天証券HPで、利用可能な株数を見る方法>

 

 当初(3月15日19時時点)は、494銘柄がつなぎ売り可能な銘柄となっています。

 

 

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