低リスクで自由!? 仮想通貨の世界で今注目の「分散型取引所」とは?
トウシル / 2018年5月1日 13時9分
低リスクで自由!? 仮想通貨の世界で今注目の「分散型取引所」とは?
現在主流の仮想通貨取引所は中央集権的
現在仮想通貨取引の主流となっている取引所は、企業等を母体としており、管理者(母体の企業や法人)が運営を行っています。
取引所は売買希望者同士を引き合わせる役割を担い、自らは仲介者として取引の運営を行っています。ユーザーは利用する仮想通貨取引所に「信頼」を担保として個人情報を登録し、管理費や手数料を支払い、ウォレットを作り、資産や秘密鍵を預けて、取引というサービスの提供を受けています。
しかし、この形での取引にはクラッキングや取引所内部の悪意のある人物による資産流出というリスクが存在します。記憶に新しいコインチェックのNEM流出事件やマウントゴックス事件のように、ユーザーの過失ではなく、仮想通貨取引所の過失により資産が喪失してしまうかもしれないというリスクもあります。また、営利団体の運営ゆえに、取引所の倒産というリスクも。
次世代型仮想通貨取引所の登場と、そのメリット
そうした流れの中で、注目を集めているのが「分散型取引所」です。
分散型取引所とは、従来の取引所のように管理母体が存在せず、ブロックチェーン上で自律して運営されている取引所です。
分散型取引所が提供するのは売買希望者の情報(いくらで売りたい、いくらで買いたい)を表示するボード、またはそのボードを生成したり維持したりするプラットフォームだけで、実際の取引の際には、個人と個人が直接取引を行います。個人の所有するウォレットから、直接仮想通貨の資産をやりとりする仕組みです。取引所にコインや秘密鍵を預ける必要はなく、また、利用に際しての本人確認の必要もないので、前述の「取引所のリスク」が軽減されるというわけです。
また、分散型取引所では全ての取引記録がP2Pネットワークやブロックチェーンを利用したプラットフォームに記録されるため、改ざんも実質的に不可能。営業所というものも存在しないため、365日24時間いつでも、自己管理のもとに自由に取引が行える場所が、分散型取引所の目指すものといえます。
しかし、始まったばかりの試みであるため、当然デメリットもいくつか存在します。
そのうちの大きなものが、取引のスピードの遅さや、取引手数料です。ブロックチェーンで取引が処理されるには一定の時間が必要であることと、また取引や注文を行うたびに取引手数料がその都度かかるのですが、従来の取引所では注文の際にはいちいち手数料は発生しません。
もうひとつが流動性の低さです。ユーザーは一般の取引所に比べてまだごく少ないため、なかなか思う通りの取引に結び付かない場合があります。しかし、こうした課題を解決しながら、高速で、自由な取引を行うための開発は進んでいるようです。
期待される分散型取引所プロジェクト
現在、分散型取引所の多くはイーサリアムのブロックチェーン上で構築されています。その中でも注目を集めているプロジェクトをいくつか、ご紹介します。
- KyberNetwork
スマートコントラクトによる即時取引や高い流動性の確保などを目標として開発が進んでいるプロジェクト - Bancor
スマートコントラクトを用いてトークン同士の交換を可能にし、また独自のメカニズムで流動性の向上を目指しているプロジェクト - 0x
分散型取引所を生成するプラットフォーム。取引処理や内容修正、キャンセル処理をオフチェーン(ブロックチェーンの外)で行うことで、取引の効率化と低い手数料の実現を目指す。
2018年、年明けに冷え込んだ仮想通貨市場ですが、ビットコインへのライトニング・ネットワーク実装への大きな進捗など、新しいポジティブなニュースも届いています。仮想通貨取引もまた、「分散型取引所」の登場とその進化により、新たな扉を開くことになるかもしれません。
(フィスコ)
この記事に関連するニュース
-
日本円ステーブルコインJPYCを取り扱う「JPYC株式会社」と資本業務提携
PR TIMES / 2024年5月10日 22時40分
-
仮想通貨投資で始める副業 メリットやリスクは?
財経新聞 / 2024年4月29日 16時36分
-
4月22日解禁の合同会社型DAOで、大学初の大学DAO「iU DAO」を設立 第一弾としてiU アルムナイ活動開始
PR TIMES / 2024年4月23日 13時45分
-
Japan Open Chain、業務用暗号資産ウォレット「Ginco Enterprise Wallet」に対応
PR TIMES / 2024年4月19日 13時45分
-
GMOコイン:取引所レバレッジ 国内初ソラナ(SOL/JPY)など6銘柄を新たに追加!
PR TIMES / 2024年4月12日 13時15分
ランキング
-
1年賀状は過去最大17%減、2023年度の引受数…「ゆうパック」はヤマト運輸と協業で増加
読売新聞 / 2024年5月11日 20時22分
-
23期連続減益に沈むヤマト「強気計画」に漂う暗雲 2024年度は荷物量回復で巻き返しを図るが
東洋経済オンライン / 2024年5月11日 7時30分
-
3「日本国債」の紙くず化がとまらない…雪だるま式「借金地獄」から日本が抜け出せない根本原因【経済のプロが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年5月11日 11時15分
-
4ヨーカドーの跡地が「世界最大級の無印良品」に…過疎地の商業モールを復活させた「社会的品揃え」の魅力
プレジデントオンライン / 2024年5月11日 9時15分
-
5話し下手でも今日からできる「おもしろい話し方」 どんなに頑張っても「ウケない」人の最後の秘策
東洋経済オンライン / 2024年5月11日 17時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください