「イタレグジット」不安高まる。ユーロ/ドルは年初来安値
トウシル / 2018年5月17日 9時50分
「イタレグジット」不安高まる。ユーロ/ドルは年初来安値
本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(5月16日)
16日のドル/円の終値は110.36円
前日と同水準のため、今朝の天気マークは、「くもり」です。
- USD:トランプ大統領「北朝鮮との会談が実現するか、確認する必要がある」
- GBP:英国経済は「更年期」、絶頂期は去り往年の力はない = BOE(英国中央銀行)副総裁
- EUR:イタリアの「五つ星」と「連合」の連立政権でイタリアの政治リスクが急浮上
- TRL:トルコリラ過去最安値を更新後、急反発。トルコ中央銀行「必要な措置講じる」
- JPY:1-3月期GDPはマイナス成長。民間消費の低迷が響く
本日の注目通貨
ユーロ/ドル:再び年初来安値つける
ユーロ/ドルは続落。海外時間に1.1764ドルまで売られ、昨年12月18日以来の安値を更新しました。(チャート1)
イタリアでは、ポピュリスト政党の「五つ星」と極右政党の「同盟」による連立協議が最終段階。政策綱領としてユーロ離脱(イタレグジット=Italexit)が盛り込まれる可能性も残されており、欧州の政治不安が急浮上しています。
また両党は、ECB(欧州中央銀行)に対してイタリアの2500億ユーロ(約32兆円)の債務免除も政策に掲げるとされていましたが、連合の党首がこれを否定したことでユーロ/ドルに一時的な買戻しが入り、安値から1.18ドルまで戻して引けました。
ユーロ/円:一時129円台
2日前には131円にいたユーロ/円は、129.53円まで大きく下落。その後はユーロ/ドルの買戻しで130円前半を回復。(チャート2)
ユーロにはイタリアの政治問題が浮上する一方、ドル/円が110円台でなかなか上に進めない状況では、ユーロ/円の下サイドのリスクが拡大しそうです。
トルコリラ/円:反発
トルコリラは24.41円まで下げて4日連続で過去最安値を更新しました。しかし、トルコ中央銀行が「通貨防衛のために必要な手段を取る」と言明したため25円台まで反発しました。(チャート3)
トルコ中央銀行のコメントは、先週発表されたものと同じであり、利上げなど実際に行動できるかどうかは、エルドアン・トルコ大統領次第です。エルドアン大統領は利上げには反対の立場。
ドル/円:110円台を守る
この日のドル/円の高値は110.39円。勢いに欠け、昨日つけた5月の高値(110.45円)を超えられませんでしたが、安値は110.04円までと110円台を守りました。(チャート4)
本日の注目イベント
トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。
(荒地 潤)
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