豪ドルに利上げなし?世界貿易摩擦の行方は?トレーダー注目の重要指標は?
トウシル / 2018年6月5日 10時6分
豪ドルに利上げなし?世界貿易摩擦の行方は?トレーダー注目の重要指標は?
本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(6月5日)
4日のドル/円の終値は109.81円
前営業日に比べ0.30円のドル高/円安だったので、今朝の天気マークは、「晴れ」です。
- USD:米朝首脳会談は、12日の日本時間午前10時に開始
- USD:北朝鮮、米朝会談でシンガポール宿泊費の負担を要求
- USD:中国「米国が追加関税を発動するなら、米中通商協議の合意は無効」
- AUD:4月小売売上高 前月比0.4%、予想より強い
- TRL:5月CPI(消費者物価指数)消費者物価指数 前月比1.62%、予想上回る
- GBP:5月建設業PMI(購買担当者景気指数)52.5、予想より強い
- OIL:供給過剰懸念で下落
- GOLD:イタリア政治リスクの後退で下落
主要指標終値
本日の注目通貨
ドル/円:円安だが110円には届かず
週明けのマーケットは、リスクオンでスタート。トランプ政権が発動した鉄鋼・アルミの追加関税や米中通商交渉の物別れなど、貿易摩擦はさらに深刻化する兆しを見せていますが、マーケットはあまり気にする素振りもないようで、ドル/円は109.85円まで上昇。5月の高値/安値の50%水準をやや超えるレベルまで戻しました。110円台手前の重さを確認していったん後退しましたが、下値も限定的(チャート1)。
ユーロ/ドル:イタリア政局は一件落着?買い戻し急ぐ
イタリアの政治リスクが消えたわけではありませんが、とりあえず内閣が成立したことで先週までの過剰な警戒感が和らぎ、ユーロ/ドルは5月24日以来の高値1.1744ドルをつけました。5月の高値/安値の50%水準にはまだ届きませんが、射程距離に入ってきました(チャート2)。
ユーロ/円も、5月29日につけた安値124.62円から4営業日で4円も戻して、128.69円まで回復。ユーロ/円は5月の高値/安値の50%水準まで戻っています(チャート3)。
今週の注目イベント
GDPと貿易収支を要チェック!
5~8日:豪・トルコ政策金利、日・欧・豪・南アGDP、米・中・豪貿易収支、カナダ失業率
月初めの今週は、オーストラリアの指標をメインに、各国のGDP(国内総生産)と貿易収支が多く発表されます。トルコの政策金利、カナダの雇用データにも注目が集まります。
RBA政策金利発表(5日)、豪1~3月GDP(6日)、豪4月貿易収支(7日)
RBA(オーストラリア準備銀行)は5日の会合で政策金利を1.5%に据え置いて、見通しは「中立」を維持する見通し。ロウRBA総裁は、「次の政策変更は、利上げとなる可能性」と述べていますが、急ぐ様子は全く見られません。RBAはインフレ加速がはっきり確認できるまで現行の金利水準を維持する方針で、利上げは早くて2019年の第1四半期以降になるとの予想です。
豪州の1~3月期GDP(国内総生産)は、輸出増加と強いインフラ開発などの公的需要が寄与して前年同期比2.7%に拡大の予想。4月の貿易収支は、前月より黒字幅がやや減り10億豪ドルの予想です。
資源通貨と言われる豪ドルは、国内景気以上に世界の景気に影響を受けます。特に中国とは交易関係が深く、中国5月貿易収支(8日)にも注目です。
カナダ5月雇用データ(8日)
BoC(カナダ銀行)は先週、政策金利を1.25%に据え置きつつ、同時に発表した声明では「利上げする正当な理由がある」と、タカ派的姿勢を鮮明にしました。ところが、1~3月期のGDPは予想を下回る冴えない結果。カナダ経済は果たして利上げをするほど強いのかという疑問もあります。そのような中で発表される雇用データは、BoCの利上げの本気度を考えるための重要なデータになります。
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。
(荒地 潤)
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