夏のボーナス!10万円で「新興株」に投資する
トウシル / 2018年6月14日 18時1分
夏のボーナス!10万円で「新興株」に投資する
10万円で高成長企業に投資!
ボーナスで新興市場株に投資を検討している方は多いでしょう。新興市場株とは東京市場では「東証マザーズ市場」「JASDAQ市場」に上場している銘柄のことを指します。東証1部市場に上場している主力株が大企業とされるのに対し、新興市場株のほとんどは中堅・中小企業ということになります。多くは内需系企業で、まだ上場して間もないベンチャー企業もあります。「高成長を遂げると大きなリターンを得られる」が魅力となっていますが、ならではの注意点もあります。今回は、新興市場株選びのポイントと参考となる銘柄について書きます。
充分な「流動性」があるか、必ずチェック
新興市場株には流動性が充分でない銘柄もあります(出来高や売買代金が限定的)。この面からはマイナー市場ということになります。ときに東証全体の売買代金上位や出来高上位に顔を出す銘柄もありますが、ほとんどの場合、一時的に投機熱が高まり(=回転売買の対象となる)、出来高や売買代金の増加につながったケース、または信用不安が否定できない超低位株によるもの(=出来高は多いが、売買代金は少ない)です。「流動性」は投資をする際に重要なことです。流動性が極端に低いと時価で買えない、売れない可能性があり、少しの買い、売りによる株価の乱高下でハラハラすることもあります。値がさ株でもないのに、一日の出来高が数千株という銘柄では、投資対象として心許ないでしょう。
「この企業にはライバルがいないから独壇場だ」…この考え方は新興市場株投資においてよくされるものです。主にはニッチやユニークな事業を行う企業に対して、現状における独占的な立場を評価するものです。市場が拡大し、その地位を保つことができればモンスター企業になる可能性もあり、大きな投資成果が望めるという視点です。ただ、そうではないケースも頭に置いておかなければならないと思います。もしその事業が高収益を生むものであれば、ライバルが出現することがあります。なかには大資本を背景とする強力なライバル企業や巨大な外国企業の場合もあります。当然、激しい価格競争などにさらされ、当初もくろんでいた収益を上げることができないことも考えられます。将来のことを見通す際には、こうした視点も含めておくべきでしょう。
新興市場株においても応分の流動性があって「時流に乗る銘柄」は、投資対象として上位にあるものと考えられます。時流に乗っているからこそ企業そのものが収益を得ることができていて、投資家が興味を持ち、応分の流動性が確保されているのです。単なるスクリーニングではわかりにくい部分ですので、感覚を働かせて選別していくことになります。
今月の「10万円株」は以下の6銘柄です。
“新興市場株”に投資する!いま時流に乗っている10万円株
株価データは2018年6月13日終値ベース。
幼児活動研究会(2152・JASDAQ)
幼児に対する体育指導を主力とする企業です。私立幼稚園・保育園から体育授業を受託する「正課体育指導」と、終業後の園児を対象としたスポーツクラブの「課外体育指導」が柱です。これまでは自前の施設を持たずに展開していましたが、札幌、名古屋、横浜で保育園経営に参画するなど教育事業の受託から直接展開に進出しつつあります。少子化が追い風になる企業との見方もあります。
・幼児活動研究会の日足チャート
フルスピード(2159・マザーズ)
インターネットマーケティング、アドテクノロジー(ネット広告配信技術)が主力の広告企業です。この2事業で売上高の大半を占めています。SNS関連の引き合いが強く、ネットマーケティング事業は順調。収益の柱となっているアドテクノロジーも動画広告など新分野が成長し増勢とのことです。株価は安値圏から出直りの動きを見せています。
・フルスピードの日足チャート
イメージワン(2667・JASDAQ)
地球観測衛星から撮られた写真画像の販売を創業とする企業です。自社で開発した「医療画像システム」を主事業として無人飛行機(ドローン)を使った画像システム事業も育成中です。医療画像は保管・配信・表示システムや放射線部門情報システムの契約が増加している模様です。自由診療クリニックへの営業展開を拡大することが示されています。
・イメージワンの日足チャート
リネットジャパングループ(3556・マザーズ)
中古買い取り・販売の『ネットオフ』を展開する企業です。古本から総合化し、PCなど小型家電リサイクル事業も手掛けています。このほか好調スタートとなっているカンボジアでの自動車・農機販売事業を手掛け、貧困層等向け小口金融のチャムロン社の株式を90%取得する契約も締結しています。本業ではビックカメラ、コジマと提携、さらにネット通販の提携先拡大へ向けた動きがあります。
・リネットジャパングループの日足チャート
メディカルネット(3645・マザーズ)
自由診療を行うインプラント、矯正歯科、審美歯科に向けたポータルサイトの運営が主力の企業です。このほか、エステや美容整形などのサイトも手掛けています。運営サイトに情報を掲載する歯科医院や事業者から掲載料を得るビジネスモデルです。「エムスリー(2413・東証1部)」の関連会社です。足元、美容・エステは伸び悩んでいるものの、矯正やインプラントなど歯科向けが順調継続しています。
・メディカルネットの日足チャート
ITbook(3742・マザーズ)
官公庁向け主体のITコンサルティングの中堅企業です。現在、システム開発を第2の柱に、技術者派遣を第3の柱にすべく育成中です。この1月も人材派遣・建設コンサル会社を買収するなど、M&Aによる業容拡大を目指しているようです。折からの人手不足を受け技術者派遣が好調を継続、システム開発も金融・建設向け新規案件が増加しているとのことです。
・ITbookの日足チャート
▼あわせて読みたい!10万円ボーナス投資術
(天海 源一郎)
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