対中追加関税ついに発動!中国人民元はすでに大幅安、アジア通貨危機も?
トウシル / 2018年7月6日 9時25分
対中追加関税ついに発動!中国人民元はすでに大幅安、アジア通貨危機も?
本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(7月5日)
5日のドル/円の終値は110.66円
前営業日に比べ0.17円のドル高/円安だったので、今朝の天気マークは、「くもり」です。
- USD:トランプ政権、対中追加関税を米国時間6日午前0時1分に発動
- USD:中国政府「中国は直ちに対抗措置をとる」
- USD:FOMC議事録(米連邦公開市場委員会)「段階的な利上げが必要」「貿易政策をめぐるリスクが強まった」「インフレは抑制されている」「新興国と欧州市場に下振れリスク」「米景気後退リスクについて討議」
- TRL:トルコ首相「利下げとインフレ低下が優先事項」
- GBP:メルケル独首相「英国が提案している税関制度は機能しない」
- GBP:カーニーBOE(英国中央銀行)総裁「金融政策の一段の引き締めが必要」
主要指標終値
本日の注目通貨
ドル/円:貿易戦争の懸念と雇用統計の期待
ドル/円は110円台後半で前日とほぼ同水準で推移。大きなイベントを控えていることもあり値幅は大きくありませんでした(チャート1)。
この日公表されたFOMC議事録では、利上げに前向きなFRB(米連邦準備制度理事会)のスタンスを確認。ドル/円は110.72円まで買われましたが、今日にも発動される対中追加関税に対する懸念が上値を抑えました。
また、本日は米6月雇用統計の発表があります。FOMCのメンバーは貿易政策による米景気後退リスクについても討議したと議事録に記されていますが、その影響が雇用市場に出ているのか注目されます。なお、6月雇用統計についての解説は、こちらのレポート「驚きのペースで下がる米国の失業率。FRBは利上げするしかない?」をご覧ください。
中国人民元:今は様子見だが……
トランプ政権が発動する対中制裁関税を本日に控え、また貿易戦争の長期化で中国の景気減速懸念が強まっていることを背景に、中国人民元は今週、対ドルで年初来安値となる6.7326元まで元安が進みました。先月の下げ幅(人民元安)も、中国が1994年に管理変動相場制に移行して以来の大きさとなっていています。対円では、一時16.44円まで円高/元安になりました(チャート2、3)。
中国人民銀行総裁は「人民元を安定的に維持する」と宣言。元安を武器として通貨戦争を仕掛けない姿勢がマーケットを安心させ、今は小康状態を保っています。しかし、米中の貿易戦争がエスカレートするならば一段の元安の可能性もあります。人民元の動きを追うアジア通貨に通貨危機が再来するリスクも否定できません。
トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!
6日:米雇用統計、カナダ雇用統計、米貿易収支
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。
(荒地 潤)
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