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ドル/円112円台。なぜ貿易戦争で「円安」なのか?

トウシル / 2018年7月13日 9時39分

ドル/円112円台。なぜ貿易戦争で「円安」なのか?

ドル/円112円台。なぜ貿易戦争で「円安」なのか?

本日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは113.05

下値メドは111.65

今朝の天気マークは「晴れ」

天気の判定基準くわしくはコチラ

 

毎ヨミ!FXトップニュース(7月12日)

12日のドル/円の終値は112.51円

前営業日に比べ0.52円のドル高/円安だったので、今朝の天気マークは、「晴れ」です。

  • GBP:ブレグジット白書「英国の銀行はEU市場への容易なアクセスを失う」
  • USD:パウエルFRB議長「米経済は良好」
  • TRL:格付け会社ムーディーズ「トルコの中央銀行に対する政策は、ソブリン格付けにマイナス」

主要指標終値

※高値、安値は終値ベース

 

本日の注目通貨

ドル/円:貿易戦争拡大でなぜ「円安」?

 この日のドル/円は111.94円からスタートして再び112円にチャレンジ、112.62円まで上値を伸ばしました。年初来高値までの距離も一気に縮まっています。(チャート1)

 

 マーケットのみんなが疑問に思っていること、それはなぜ円安に動くのかということです。今までは、貿易戦争>リスクオフ>円高、というのが決まりだったはずです。マーケットの公式が変わったのでしょうか。

 トランプ政権の中国に対する追加制裁関税は、即時発動というわけではなく、約2カ月間の猶予があります。それまでの間に、米中が水面下でなんらかの合意を結ぶのではないかという思惑、貿易戦争がこれ以上悪化しないだろうとの期待をまだマーケットは持っていることが理由の一つです。

 この日はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言がありましたが、「米経済は良好」ということで、関税問題で利上げを見送るような懸念が示されずマーケットを安心させたこともあります。その意味ではこの動きは円安というよりドル高と呼ぶべきでしょう。

 またポジション調整も大きな理由といわれています。これまで株安と円高の相関関係が強かったため、ヘッジファンドなどは、株価下落による損失をドル/円の売りでカバーする取引を行っていました。ところが、追加関税のニュースの後も株価の暴落は起こらなかったため、ドル/円のショートが不要になって買い戻したに動いたということです。

 したがって、この動きは決してリスクオンではありません。貿易戦争の先行きはまったく楽観視できず、好調な米経済がドルの支えになってはいますが、利上げを含めて良い材料はすでに織り込まれています。貿易戦争拡大イコールドル高が今後も続くとは限りません。

 

トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!

13日:中国貿易収支、ミシガン大学消費者態度指数

経済指標過去データはこちらをチェック!

 

▼動画解説はこちら!

[動画で解説]貿易戦争拡大でなぜ「円安」に? その理由を考える

 


天気の判定基準とは?

天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。

・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。

・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。

・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。


※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。

※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。

 

(荒地 潤)

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