トルコリラ、再び急落。米国人牧師の解放の裏に隠された事情とは?
トウシル / 2018年8月20日 9時28分
トルコリラ、再び急落。米国人牧師の解放の裏に隠された事情とは?
本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(8月17日)
17日のドル/円の終値は110.52円
前営業日に比べ0.36円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは、「雨」です。
- USD:米中首脳会談が11月に開催される可能性 = 米紙
- DOW:ダウ平均株価が続伸、約半年ぶりの高値つける
- TRY:ムーディーズ、トルコの格付けを「Ba2」から「Ba3」に引き下げ。見通しは「ネガティブ」。S&P、トルコの格付けを「B+」に引き下げ。見通しは「安定的」
- AUD:ロウRBA(豪準備銀行)総裁「豪ドル安は助けになる」
主要指標終値
本日の注目通貨
ドル/円:111円台キープできず、パート3
ドル/円は東京時間午前の1ドル=111.05円を高値に伸び悩み。トルコが米国人牧師の解放を改めて拒否したことでリスクオフが再び強まり、NY時間には110.31円まで下落しました。
その後、米国と中国が11月に首脳会談を持つ可能性が報じられて反発しましたが、111円台に戻れないまま、110.52円で先週の取引を終えました。(チャート3)
ユーロ/ドル:買戻し強まる
金曜日のユーロ/ドルは上昇。NY時間終盤にはこの週の高値1ユーロ=1.1445ドルをつけました。(チャート2)
トルコリスクを理由に15日には年初来安値を更新したユーロ/ドルでしたが、ファンダメンタルズを考えるとさすがに売られすぎだとして、週末の買戻しが強まりました。
トルコリラ/円:再び急落
木曜日には1トルコリラ=19円まで回復してほっと一息ついたのも束の間、「トルコ裁判所が米国人牧師解放の控訴を却下した」との報道をきっかけに再び売りが加速、17.26円まで急落しました。
しかし、米国人牧師一人の拘束がどうして経済制裁を含む国家間の対立まで発展したのでしょうか?
トルコは、クルド人分離派の支援やエルドアン大統領に対するクーデターの首謀者という理由で、2016年10月以来、米国人のブランソン牧師を自宅軟禁しています。
これを米国のキリスト教福音派が大きな問題として取り上げたのです。福音派は米国最大の宗教勢力であると同時に、トランプ大統領の強力な支持母体でもあります。トランプ氏が2016年の大統領選挙に勝てたのは福音派のおかげともいわれ、またイスラエルのアメリカ大使館をエルサレムに移転したのも、福音派の意向に沿ったからだといわれています。
トランプ大統領は、中間選挙で福音派からの支持を確実にしたいために、トルコに対して強硬姿勢で臨むしかありません。一方エルドアン大統領も、米国のいいなりになれば有権者の支持を失うおそれがあり、「クーデーター首謀者」を解放して、反政府派が勢いづいても困ります。米国人牧師を巡って、トランプ大統領もエルドアン大統領も、互いに一歩も引けない事情があり、これが問題を複雑化させているのです。
トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!
20~24日:RBA議事録、FOMC議事録、ECB議事録、欧州PMI、日CPI、ジャクソンホール
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2017年は、「晴れ」89日、「雨」90日、「くもり」80日でした。
(荒地 潤)
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