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投資の適正額と未来の家計シミュレーションの関係とは?

トウシル / 2018年9月21日 7時0分

投資の適正額と未来の家計シミュレーションの関係とは?

投資の適正額と未来の家計シミュレーションの関係とは?

投資の適正額と未来の家計シミュレーションの関係とは?

髙塚 大弘(株式会社フィナンシャルクリエイト 代表取締役)
 

「あなたは今いくらのお金を投資にまわせますか。」と質問された時に、自信をもって適正額を回答できますか。ストレスなく効率良く投資を行うためには、自身の余裕資金の適正額を把握することがとても重要です。

 

投資額が、余裕資金の適正額をオーバーしてしまうと・・・

 日々の生活に影響を及ぼさないような、投資金額とはどのくらいなのか。これは慎重に決める必要があります。本来の余裕資金より多くのお金を投資に回してしまった場合、突発的な出費の際に、仮に投資した元本を下回っているような状態でも、その投資資金を取り崩す必要があり、想定していたような投資プランが崩れるようなこともあり得ます。

 

投資にまわしていい余裕資金の上限は?

 最低でも「生計を共にする家族の生活費の1年分ストック」「直近5年程度で使う予定のお金」「その他に考え得るリスク対策費用」をすべて差し引いて残ったお金のみを、余裕資金の上限の目安にするべきだと私は考えています。

 言葉にすると簡単ですが、単純ではありません。「私の場合、いくらまで投資していいものですか」という質問をよく受けますが、その方の家族構成や職業、年収、支出、貯蓄、保険や私的年金の加入状況、住宅環境、教育方針、老後プラン、投資についての考え方などを考慮しないと、最適な余裕資金の目安は見えてきません。

 

知っておきたい!投資にまわしてはいけないお金

 見落としがちなのが突発的な親の介護の準備金です。直接介護にかかる金銭リスクだけでなく、面倒をみる為の休職や、場合によっては仕事を辞やめざるをえない状況になり、収入が激減する可能性もあります。

 他にも子供の急な留学資金や、住宅ローンの頭金準備(特にフラット35を利用する場合は頭金を1割いれるかどうかで借入金利が異なる)なども頭に入れておきましょう。

余裕資金の適正額を把握するカギは?

 仮に、あなたが家具屋にふらっと立ち寄って、とても素敵なテーブルに一目ぼれして、「わあ、これ欲しいなあ」と思って値段を見たところ、高額ですが頑張れば手が届く範囲だったとします。

 部屋のサイズに合うかどうか確認するためにいったん家に帰って採寸したところ、うまく収まりそうだったので、再びお店に行って買いました。購入後も使い心地よく最高です。

 家具の話ならここでハッピーエンドですが、投資の場合は異なります。
何が違うのかというと、投資の場合、「部屋のサイズ」が急に狭くなる場合があるということです。

 今現在は余裕があって大丈夫だと思って行った投資でも、将来の家計の変化によっては身の丈に合っていない投資に変わる可能性があります。会社の業績が落ちて給料が下がった、家族が急な病気にかかってしまった、子どもが想定以上に学費の高い学校を志望した・・・などなど、収入と支出の形が想定と変わることは間々あることです。

 だからこそ投資においては、現在の部屋の採寸だけ行ってもダメで、将来に渡って変化するリスクを想定した未来シミュレーション型の採寸をする必要があります。

 そこで行うべきは、人生の計画表を描くライフプランニングです。

 

投資をはじめる前に、綿密なライフプランニングを!

 ライフプランニングを行うタイミングですが、本腰を入れた投資を始める前には必ず行うことをお勧めします。くれぐれも簡単な現状確認だけでの投資金額の判断はしないようにしましょう。

 可能であれば専門家に依頼してもいいでしょう。もちろん自分で調べてシミュレーションを作成しても構いません。「将来、自分の人生にはどのぐらいお金が必要なのか」「起こり得る金銭的リスクはどんなことがあるのか」について、きちんと向き合い整理しておきましょう。

 綿密なライフプランニングがあれば、自身の余裕資金の適正額を把握することができて、自信をもった投資との付き合いが可能となります。

(トウシル編集チーム)

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