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クイズで学ぶテクニカル指標:出来高の変化を読む(2)

トウシル / 2017年8月8日 7時50分

クイズで学ぶテクニカル指標:出来高の変化を読む(2)

クイズで学ぶテクニカル指標:出来高の変化を読む(2)

執筆:窪田真之

今日のポイント

  • チャートを見る時、株価の動きだけでなく、出来高の変化を見る必要がある。
  • 株価が過去の高値に接近すると、戻り売りが増える。過去に高値をつけたときよりも出来高が小さいと、戻り売りに押されて、反落する可能性が高い。過去に高値をつけたときよりも出来高が大きいと、戻り売りをこなして、上値トライする可能性が高まる。

今週、窪田は夏季休暇で不在です。8月7―9日は、「クイズで学ぶテクニカル指標(1)(2)(3)」をお届けします。

今日は、出来高の変化を読む(2)です。

まず、クイズです

<クイズ>

勢いよく上がってきた

A社とB社、買うならどっち?

 
(注)筆者作成

 

チャートの節(前回の高値)を抜けていないのは、どちら?

A社には、何らかの材料か思惑があるようです。1ヶ月ごとに株価が急騰するのですが、1,000円を抜くことができずに急落しています。現在、3回目の上昇で940円まで上昇していますが、まだ、前回の高値を抜いていません。したがって、ここで買うのは得策ではありません。その理由は以下の2点です。

(1)過去2回の急騰時に1,000円で買った人たちは、その後の急落で「しまった!」と後悔しています。チャートの節(1,000円)に近づくと「やれやれ助かった」と売ってくる可能性大です。

(2)売買高が過去2回の上昇時よりも少ないことが気がかりです。これでは、1,000円での戻り売りをこなして上昇するのは無理と考えられます。

3度目の正直

B社も、同じように3回目の上値トライで、1,000円まで株価が上昇しています。B社は、既にチャートの節(前回の高値)を抜けています。出来高が高水準で、戻り売りをこなして上値トライしています。ここは買ってみておもしろいところです。その理由は以下の2点です。

(1)過去2回の急騰時の高値で買った人たちは、「しまった!」と後悔し、過去の高値に近づいたときに、「やれやれ」と戻り売りを出したはずです。ただし、今回の上昇では、すでに前回の高値を抜けています。前回の高値で買った人も、株価が買い値を上回りました。つまり、含み損がなくなり、含み益が生じています。こうなると、戻り売りが出にくくなります。

(2)売買高が過去2回の上昇時よりも大きく、新たな好材料が出ているようです。1,000円台から、さらに上昇が期待できそうです。

暴落した株が再度上値をトライするには、ある程度の日柄整理(時間の経過)が必要です。時間がたつうちに高値で買い付けた人の損切りが進み、また、新たな好材料があらわれることもあります。本問のA社は日柄整理が不十分、B社は日柄整理が十分で、新たな上値を追う可能性が出ています。

答えは、B社

 

 

(窪田 真之)

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