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残り2カ月。年内にiDeCo口座を開設するメリット

トウシル / 2018年10月30日 13時42分

残り2カ月。年内にiDeCo口座を開設するメリット

残り2カ月。年内にiDeCo口座を開設するメリット

早くも11月になるがiDeCoはいつ作るのがいいか

 今年も早いもので11月になります。1年の8割がもう終わってしまったのかと思うと時の早さに驚かされます。

 今年の年末は、投資において「初年度開設NISA口座の対応をどうするか」という問題があります。これも本連載で触れてみたいのですが、もうひとつ指摘しておきたいテーマがあります。それは「未開設のiDeCo口座、いつ作るか」というものです。

 iDeCo口座は8月末に100万口座を達成しました。これ自体はめでたいことですが、iDeCoの加入対象者の数を考えると、おおよそ6,000万人くらい加入対象者があり、未加入者が圧倒的多数です。この大多数を占める「まだiDeCoを始めていない人」にとって、始めどきはあるのでしょうか。それは年末と関係あるのでしょうか。
 

iDeCoの税制メリット。使わない人は毎月手放すことになる

 最初に答えを言うことになりますが、iDeCoについての正解は「今すぐ口座開設せよ」です。その理由は、iDeCoの3つの特徴にあります。

・常にゼロから積み立てスタートする
・拠出限度額を超えての積み立てペースは設定できない
・税制優遇のチャンスは二度と取り戻せない

 なんといっても大きいのは3つめにあげた「失った税制優遇のチャンス」が取り戻せないことです。iDeCo最大の魅力ともいってもいい、所得控除による所得税・住民税の軽減効果については、掛金拠出をしなければ生じません。

 この掛金拠出については基本的にさかのぼることができません。年単位化を活用すれば、年末に最大で1年分をまとめ入金することは可能ですが、それ以上のさかのぼりは不可能です。

 仮に年収の20%程度を課税されている会社員であれば、年27.6万円の年間拠出限度額(月2.3万円の場合)の20%にあたる、5.52万円分の節税チャンスを毎年見過ごしている、ということになるわけです。

「たかが5.52万円と思うかもしれませんが、30年も続ければ所得税・住民税を払わずにすんだ額だけで、165.6万円も老後の資産残高が増えることになりますし、年収が増えた人は税率も高くなっていくので、そのお得度合いはもっと高まっていきます。さらに、運用益を含めるとどれだけお得かわかりません。
 

5年後に気がついて一括100万円出せる人などいない

 3つの理由のうち、1つめと2つめも無視できません。後から気が付き慌ててスタートすることをiDeCoは認めていない、という点でも早く始めるほうが確実にメリットがあります。

 iDeCoは「最初にまずは100万円入金」のような考え方はありません。どのような資産家でも何歳であろうともゼロから積み立てをスタートします。それに、5年後に「iDeCoを始めていると本来貯まっていたはずの100万円」のようなものはなかなか銀行にないはずです。

 年収が低い人が25歳からコツコツやっていれば、500~600万円を手に45歳を迎えている、ということもあります。「俺は今からiDeCoに500万円入金する。資金はあるんだ」という理屈は通用せず、早くコツコツ始めた人の残高が上回るのです。

 そして、ゼロからのスタートに加え、毎月の積立額も限度額が高くはないため、「遅めのスタートになったので毎月6万円は積み立てたい」というような自分勝手も通用しません。自営業者についてだけ月6.8万円という大きな枠がありますが、これも厚生年金に加入しないことを考えると遅く始めていいことはまったくありません。
 

来年まで待つなど考えず、今すぐ資料取り寄せを

 そして最後の理由は「口座開設が意外に面倒」ということです。書類を取り寄せてみると記入項目がいろいろあったりします。ある人は基礎年金番号を確認するのが面倒で2カ月も放置していたそうです。

 しかし面倒を一度乗り越えておけば、あとは自動的に積み立てがスタートし、自動的に税制優遇を受けられるようになります。

 このコラムを読んでまだiDeCoに加入していない人、そしてiDeCoのメリットは理屈としてすでに理解している人は、「面倒なことは年内にやってしまおう!」と決意してはいかがでしょうか? そして、数分時間があるならば、いっそこのまま「今すぐ資料の取り寄せページに基本情報まで入力し送信ボタンを押そう」と決めてしまってはどうでしょうか。

 何十年かたったあと「2018年11月、なんとなく背中を押されて口座開設手続きをしたことが、結果としてよかったな」と思うことになるかもしれませんよ。
 

iDeCoの申込、手続きはこちら>>

(山崎 俊輔)

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