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移動平均線で株価トレンドをつかみ、売り時・買い時を逃さない!失敗パターンと注意点

トウシル / 2018年11月15日 17時53分

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移動平均線で株価トレンドをつかみ、売り時・買い時を逃さない!失敗パターンと注意点

 筆者が実際に株の買い時や売り時を計るために用いている移動平均線。「分かりやすい」と評判をいただいている一方、「なかなか上手く行かない」という声もあります。そこで代表的な失敗パターンとその注意点をまとめてみました。

 

「株価トレンド分析」とは?

 筆者は日々の売買において、株価と移動平均線の位置関係から買い時、売り時を見つけています。言い換えれば、株価の「トレンド(方向性)」を見つけることで、そのトレンドに従って売買をしています。これを筆者は「株価トレンド分析」と呼んでいます。

 移動平均線とは、ある期間の株価、価格の平均値の推移を表す線。たとえば、5日移動平均線なら、過去5日間の平均値の推移、13週移動平均線なら、過去13週間の平均値の推移です。

 筆者の場合、非常にシンプルなルールで売買していて、「25日移動平均線を超えたら買い、25日移動平均線を割り込んだら売り」というものです。

 これにより、株価が大きく下がるような局面においても下落の初期段階で保有株を売ることができます。また、株価が上昇を続けるような局面では利益をできるだけ大きく伸ばすことが可能です。

 つまり、大きな上昇や大きな下落に非常に高い効果を発揮するのがこの「株価トレンド分析」なのです。

 

よくある失敗(1)買い時を逃した

 株価トレンド分析では、25日移動平均線を超えたら買い、というルールです。でも、25日移動平均線を超えていたら何でもよいかといえばそうではありません。移動平均線からの(プラスの)かい離率が大きい場合は買いを避けるべきです。

 かい離率が大きいと、高値掴みになる可能性が高くなり、その結果25日移動平均線を割り込んで大きな損切りとなってしまうからです。
 筆者の場合はどんなに高くても買いはかい離率10%までとし、基本は5%以内、できれば2~3%に抑えるようにしています。

 よくあるのが、買おうと思っていた銘柄が目を離したすきに大きく上昇してしまっているというケースです。この場合、移動平均線からのかい離率がすでにかなり大きくなっているのであれば、うかつに手を出さないようにします。そうならないように、投資したい銘柄があれば買い時を逃さないよう、株価を毎日ウォッチしておくことが大切です。

 好決算の発表などにより、株価が突然急騰してしまう場合も同様です。下手に飛びついて買ってしまうとそこが天井だった……ということもあります。上場している銘柄は3,700社以上。急騰した株を無理に追わず、他の銘柄を探すようにしましょう。

 仕事が忙しく、なかなか日々の株価をウォッチできないという方は、投資候補としている銘柄につき、25日移動平均線から2~3%程度上のところに「逆指値」の買い注文を設定しておくという方法があります。こうすれば、株価が上昇して25日移動平均線を超えたところで自動的に買い注文が発注され、「買い時を逃した」ということを防ぐことができます。

 ただこの方法の場合、決算発表で株価が急騰するようなケースだと、思わぬ高値で買ってしまうことになりますので注意してください。決算発表直前の銘柄には逆指値注文を入れないなどの対策が有効です。

よくある失敗(2)売り時を逃した

 (1)の買い時を逃すケースは、利益を得る機会を逸してしまっただけですので、まだましです。高値掴みさえしなければ大きな痛手にはなりません。
 しかし、保有している株の売り時を逃すことは、それが即大きな失敗につながりますので十分に気を付けなければいけません。

 保有株の売却は、筆者であれば25日移動平均線を明確に下回ったとき、具体的には25日移動平均線から2%程度下まで株価が下がったときを原則としています。

保有株の株価がどのようになっているかを確かめずに放置すれば、「気がついたら株価が25日移動平均線を大きく下回っていた…」ということになりかねません。

 したがって、たとえ仕事で忙しくても、保有株の日々の株価のウォッチを実行し、25日移動平均線を明確に下回ったことが確認できたら速やかに売却する必要があります。

 どうしても株価をなかなか見られない、という方はやはり「逆指値注文」の活用をお勧めします。例えば25日移動平均線から3%程度下のところに逆指値の売り注文を出しておけば、株価が値下がりしたときに自動的に注文が発注され、売却ができます。

 

決算発表で急落しても「ルールは守る」

 もう1つ、決算発表によりそれまで25日移動平均線を超えていた株価が突然急落し、25日移動平均線を大きく下回ってしまうことがあります。

 こうなると、保有株の売却をためらい、「株価が戻るまで保有を続けよう」と考えてしまう方が多いようです。しかしこれはまさに個人投資家が株式投資で失敗してしまう根本原因である塩漬け株に即つながる行為です。

 筆者が25日移動平均線を割り込んだら保有している株を売却するというのは、株式投資で大きな失敗を避けるために用いている「ルール」です。
 ルールというのは目的があって設けているものですから、ルールを作ってもそれを守らなければ全く意味がありません。

 ですから、筆者は決算発表で急落し、25日移動平均線からのマイナスのかい離がどんなに大きくなったとしても保有株は売却します。それが自分に課したルールだからです。

 もし、決算発表の急落を避けたいのであれば、決算発表の前の時点で、保有株が25日移動平均線を超えていたとしても売却すればよいと思います。その代わり、決算発表により逆に株価が急騰しても、その恩恵を受けられなくなります。保有株の急騰の可能性を排除してでも株価急落を避けたいかどうか、よく考えて選択するようにしてください。

 今後、株価が長期的に大きく値下がりする局面もあるでしょう。そんな時に自分の資産を大きく目減りさせず守るために設定するのがルールです。上昇相場では多少ルールを逸脱しても何とかなりますが、下落相場ではそれが命取りになります。

 長期下落相場が訪れる前に、しっかりとルールを作り、それを守る練習をしておくことがとても重要です。
 

(足立 武志)

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