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人気投資ブロガー・吊ら男さん前編:手間暇かけない「ズボラ投資」で資産倍増!

トウシル / 2018年11月28日 12時55分

人気投資ブロガー・吊ら男さん前編:手間暇かけない「ズボラ投資」で資産倍増!

人気投資ブロガー・吊ら男さん前編:手間暇かけない「ズボラ投資」で資産倍増!

 人気ブログ『吊られた男の投資ブログ(インデックス投資)』を運営する吊ら男さんは、外資系製薬会社に勤務するサラリーマン投資家の一人。いっさい手間暇をかけない「ズボラ投資」を実践、2017年には『毎月10分のチェックで1000万円増やす! 庶民のためのズボラ投資』を出版しています。そんな吊ら男さんにインデックス投資の魅力や「ズボラ投資」の極意を聞きました。

 

インデックス投資歴12年で含み益は2,000万円に

──現在投資の含み利益が2,000万円近くあるというのは本当ですか!? 30代後半のサラリーマンとは思えない金額ですよね。

取材中の吊ら男さん

 2006年に結婚した翌年から本格的に投資を始めました。それからずっと共働きなので、それなりの額を投資に回すことができたんです。平均すると年200万円くらい。それを12年続け、投資額が約2,200万円になりました。もちろん投資を始めたときは10年ちょっとで倍近くに増やせるとは思っていませんでした。

 

■吊ら男さんの資産運用状況(2018年3Q(9月末)終了時点)
元本  2,185万6,305円
評価額 4,049万759円
損益率 +85.26%

──これはインデックス投資の結果とは思えない利益ですね(驚)しかも、手間暇をかけない「ズボラ投資」ときている(笑)。それでこれだけの結果を出しているのは驚きです

 よくそう言われるのですが、そんなに驚くような数字ではないと思いますよ。他のインデックス投資ブロガーさんとも、たまに会って話すのですが、彼らも似たような数字を残しています。

──誰でもやろうとすればできると?

 もちろん、どんなファンドをどのような比率で持つかは重要です。ひと口にインデックスファンドといってもいろいろな種類があるわけですから。それに過去10年で2倍近くに増やせたからといって、今後10年で同じように増やせるとは限りません。投資環境がガラリと変われば2倍どころかマイナスを強いられることもあるでしょう。ただ、基本的にはインデックスファンドで十分な利益を上げられる可能性は高いと思います。私自身、何か特別なことをしているわけではないですし。

 

企業年金に加入したときから「分散投資」を実践

──実際にどのように運用しているのかをお伺いする前に投資を始めたきっかけを教えてください。

 やはり結婚したことが大きかったですね。それまでは入ってくるお金を全部使ってしまうような生活を送っていたのですが、それはさすがにマズイだろう、将来のためにきちんと貯蓄しようと考えるようになりました。では、そのお金をどこに置いておくか。銀行預金に寝かせておくのはもったいない、もうちょっと有利なところに置いておこうと考えたのがきっかけです。

──すぐにインデックス投資に行き着いたのですか。

 じつは私は一度転職していて、前はソフトウエア会社に勤務していたのですが、その会社が、入社した年に企業型確定拠出型年金(DC)を導入したんです。その際、社員向けの説明会が開かれました。だから、インデックスファンドとはどういうもので、どんな種類があるのか、多少の知識があったんです。

──確定拠出型の場合、どのファンドで運用するかは自分で決めるんですよね。

 確か、いくつかのファンドが書かれたリストの中から選べと言われました。日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)に連動する日本株のインデックスファンドに先進国株のインデックスファンド、あと株式や債券などを均等に配したバランス型インデックスファンドやアクティブファンドもありました。とはいえ、こっちは社会人になったばかりの新入社員ですから、どれがいいのかさっぱり分かりませんでした。

──結局、どうされたのですか。

 一つに絞らず、何種類か買うことにしたんです。どのファンドがいいのかよく分かりませんでした。そこで1つを選んで買うとそのファンドの値が下がったら、将来ろくに年金をもらえないなんてことになりかねない。何種類かに分散すれば、それらすべての値が下がる可能性は低いはずだから、少なくとも最悪の事態は回避できるだろうと。

 具体的には日本株と先進国株、先進国債券の3つのインデックスファンドに振り分けました。だったら、バランス型1本でもよかったのではないかと思われるでしょうが、当時バランス型は手数料、つまり信託報酬が高かったんです。あと、アクティブファンドも手数料が高いので外しました。

──吊ら男さんは今も分散投資を基本にされていますよね。そのお考えは社会人1年目からできあがっていたのですか?

 いえいえ、あの頃は投資のイロハも分かっていませんでした。何となく直感的に分散したほうが安心と考えたのでしょう。

 

FXに挑戦するも「ズボラ」では無理と分かって撤退

──結婚後、自分で投資を始めたときは最初からインデックスファンドがメインだったのですか。

 実はそうではないんです。当時、FXが流行っていて。インデックスファンドと平行してFXも始めました。ただ、やってみて分かったのですが、FXって本気で儲けようと思ったらかなりの労力をかけなければならないんです。常に通貨の動きをチェックするとか。

──ズボラ戦術は通用しない?

 FXに限っては絶対、無理でしょうね。

──それですぐに見切りをつけた?

 そもそも私の場合、「お金を増やしたい」という思いはあっても、投資に時間や労力をかけるのは嫌なんです。おそらく個人投資家の中には毎日株価の推移を眺めるのが楽しくてしょうがないという人もいるのでしょうが、私は違います。そんな時間があるなら家族と一緒に過ごしたいし、好きな趣味を楽しみたい。要するに自分の時間を犠牲にしてまで大儲けしようとは思わないんです。だからまあ、自然と「ズボラ投資」に行き着いたわけですが、その点でFXは性に合わないというか、私には無理でした。

──人によって合う合わないがありますよね。

 FXをやっていると相場を気にしないといけず、落ち着かないんです。私は長期投資を考えていたので、この先もずっとこんな日々が続けていくのは、とてもじゃないけどやっていけないと思いました。しかも、そこまでしても儲かるという保証はないわけです。

──それもあってインデックス投資にされたわけですね。

 そう、インデックス投資というのは基本、買ったら持ちっぱなしですからね。もちろん収入などに応じて追加購入していくわけですが、少なくとも頻繁に売ったり買ったりするわけではありません。その点で長期投資、さらにいえば「ズボラ投資」にピッタリなんです。

──FXの収支はどうだったのですか。

 数十万円のマイナスでした。若いサラリーマンにとっては大金でしたが、「まあ、授業料だと思ってあきらめよう」という感じでしたね。

─では、次回は具体的にどんなファンドで運用されているのかをお伺いします。

読者へメッセージ

ズボラ投資

資産運用のための投資に難しい勉強はいりません。最初に世界の株の波に乗ると決めてしまえば、あとはそれをたまに見ているだけでいいのです。投資などに時間をかけずに、他のことに時間を使いましょう。

中編『「ズボラ式」アセットアロケーションとは?』へ続く!>>

 

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(トウシル編集チーム)

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