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iDeCo徹底活用術:年末はiDeCoの還付金をNISAの残り枠に再投資してはいかが?

トウシル / 2018年12月3日 10時20分

iDeCo徹底活用術:年末はiDeCoの還付金をNISAの残り枠に再投資してはいかが?

iDeCo徹底活用術:年末はiDeCoの還付金をNISAの残り枠に再投資してはいかが?

12月にiDeCoの還付金がもらえる季節

 年末調整は会社員だけの仕組みで、今年もその季節になりました。所得控除の対象について、年内期限内の社内手続きで、翌年の確定申告の処理を終わらせることができる仕組みです。

 多くの場合、ちょっと納め過ぎになっている所得税が少し戻ってくることになります。それが還付金です。

 iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)に加入していた人の多くは、自分の銀行口座から掛金を引き落とししていると思いますが、この場合は国民年金基金連合会から届いた「掛金払込証明書」を年末調整の書類とともに提出すると、所得税の再計算がされます(年末調整の申告により翌年の住民税に自動反映される)。

 還付金の割合は所得状況などに応じて異なりますが、仮に所得税の軽減分が15%とすれば、年27.6万円の掛金額なら4万円くらいになるので、「おっ!うれしいね!」と感じるくらいの金額になると思います。しかし、その還付金、使ってしまってはいないでしょうか。

 

NISAの残り枠が余っていたら、iDeCoの還付金をぜひ追加入金してみよう

 さて、その還付金、冷静に考えてみるとせっかく得をした優遇税制のメリットですが、それを使ってしまうのはもったいないと思います。

 そこで提案です。還付金が戻ったら、さらに投資に回してみてはどうでしょうか。

 もちろん、掛金としてiDeCoには十分な金額を入金済みですから、これを使ったらダメということではありません。しかし、還付金で戻ったお金を使わずにさらに投資に回せば、より資産が増えることにつながります。

 還付金というのは毎月少しずつ多く引かれていた「納め過ぎ」のお金を取り戻すに過ぎないわけですが、私たちは不思議なもので「もらってうれしい臨時収入」だと感じます。

 なお、iDeCoを給与天引きしている場合、毎月の所得税の引き落としの段階で所得控除が反映されているのが原則なので、書類提出も不要ですし、還付金はほとんど戻ってきません。これは毎月の手取りで、すでに調整済みと理解してください。

 毎月数千円くらいの貯金を多くすると思うと結構大変ですが、そんな貯金が成功したのだと考えて、臨時収入を投資枠に入れてしまうのです。
 

 

NISAの残り枠が年末で消滅する前に有効活用

 NISA(ニーサ:小額投資非課税制度)、あるいはつみたてNISAの残り枠が12月になってまだ余っているなら、ぜひ年末までに入金をしてみてください。

 NISAの場合は年間120万円の枠ですから、使い残している人の方が多いはずです。つみたてNISAについても年40万円という枠が12で割り切れないため、3万円×12月のように設定していて枠を残していることが多いと思います。

 1月にはNISAやつみたてNISAの枠はまたリセットされてしまい、今年の未使用枠はみすみす消滅してしまいます。せっかくですから有効活用してみるのです(NISAの場合は自由に追加購入を、つみたてNISAの場合は増額設定による追加買付を行って購入を行う)。

 還付金は個別株を購入できるほど多いわけではないため、投資信託を選択するといいでしょう。少額ですのでちょっと興味があったファンドをお試しで選んでもいいし、ごひいきにして継続的に購入してきた投資信託の口数を増やすのもいいと思います。

 これは、iDeCoで税制優遇を得た証しの還付金を、さらに税制優遇のあるNISA口座に入れて増やすわけですから、ある意味「ダブル税制優遇」戦略です。もちろん、厳密には二重に非課税を得ているわけではないのですが、ダブルで税制優遇を得た気分を味わえます。ぜひ還付金の再投資を考えてみてください。

(山崎 俊輔)

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