1月の世界株高、いつまで続く?決算発表には要注意
トウシル / 2019年1月21日 7時37分
![1月の世界株高、いつまで続く?決算発表には要注意](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/toushiru/toushiru_19042_0-small.jpg)
1月の世界株高、いつまで続く?決算発表には要注意
12月に売り込まれた日経平均が、1月に入ってから急反発
昨年12月は世界株安に巻き込まれ、日経平均株価も急落しました。ところが、1月に入ってから、世界中の株が急反発しています。1月だけ見ると、世界株高の流れです。
日経平均週足:2018年1月4日~2019年1月18日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/1/7/-/img_17fd8356169cbf59f937c367fddbf42f64698.jpg)
先週の日経平均は、1週間で307円上昇し、2万666円となりました。大発会(1月4日)まで売り込まれた日経平均は、1月7日以降、世界株高の流れを受けて、急反発しています。
2万1,000円が近づくと、日経平均の上値は重くなると予想
2018年の日経平均は、2万1,000~4,000円のボックス圏で推移していました。年央には、2万2,000~3,000円の狭い範囲で膠着していました。
【再掲】日経平均週足:2018年1月4日~2019年1月18日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/5/a/-/img_5aca99e555348c84c19d8196c248893654452.jpg)
12月に、ボックスから下放れした日経平均は、1月に入ってからボックスに向かって急反発しています。2万1,000円を超えれば、元のボックスに戻ることになります。
私は、日経平均がこのまますんなりと昨年のボックス圏に収まるとは、考えていません。これから、世界景気・企業業績の悪化を示す話が増えると考えているからです。2万1,000円近くまで日経平均の反発は続きそうですが、その後、再び上値が重くなると見ています。
私は2019年末に、2020年の世界景気回復を織り込んで、日経平均は2万3,000~2万5,000円まで上昇すると予想していますが、2020年の世界景気回復を織り込むのは、時期尚早です。目先(私の予想では3月まで)は、2019年の世界景気悪化を織り込む局面になると考えています。したがって、3月にかけて日経平均がもう一度、売られる局面があると予想しています。
急落急騰を先導する外国人の先物売買、外国人は円高で日本株を売り、円安で買う
12月の世界株安局面では、円高が進みました。円高が進むにつれ、外国人投資家による日経平均先物の売りが増え、日経平均は急落しました。
1月に入り、3日のフラッシュ・クラッシュ(ドルの瞬間的急落)で1ドル104円台をつけた後は、円安に向かっています。円安が進むにつれ、外国人による先物買い戻しが増え、日経平均の反発が続いています。
ドル円為替レート日足:2018年10月1日~2019年1月14日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/0/8/-/img_082d2f20960477995e66a013c570da8f59788.jpg)
円高の行き過ぎから、1月は円安に戻っていますが、このまま円安が続くとは考えていません。円高(ドル安)の背景に、米国の利上げ打ち止め期待があるからです。今年の利上げについて、米FRB(連邦準備制度理事会)は、2回と示唆していましたが、市場予想は0~1回です。私はゼロと予想しています。利上げ打ち止め、あるいは利下げまで視野に入るようになれば、改めてドルが売られる(円高になる)可能性もあります。
NYダウも急反発、既に昨年のボックス圏まで戻っている
昨年、貿易戦争や米利上げが加速する不安から売られたNYダウも、足元、急反発が続いています。
NYダウ週足:2018年1月2日~2019年1月18日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/a/a/-/img_aa8bde758d0c19f279400dd181e64dbe67274.jpg)
NYダウは、既に2018年のボックス圏まで、値を戻しています。
【再掲】NYダウ週足:2018年1月2日~2019年1月18日
![](https://media.rakuten-sec.net/mwimgs/1/6/-/img_16ade75c56e4f74ee8686b67658718fd51913.jpg)
米利上げ打ち止めの期待と、貿易戦争が緩和する期待が、NYダウの急反発を支えています。パウエルFRB議長が、利上げを一時的に打ち止めにするととれる発言をしてから、金利上昇への不安が低下しています。また、米中通商交渉で、中国側から歩み寄りの姿勢が見られることから、貿易戦争が緩和する期待が出ています。
ただし、要注意は、これから始まる10~12月決算の発表です。中国との貿易戦争の影響が、米国企業にも影響を及ぼし始めている可能性があります。2019年より、2018年の大型減税効果が剥落し、米国企業の増益率が鈍化するので、先行き(1~3月)の見通しにも慎重な企業が増えると思われます。
押し目での買い増しを狙いたい
日本株は、PER(株価収益率)・配当利回りなどから見て割安で、長期的に良い買い場を迎えていると考えています。ただし、このまま一本調子の上昇が続くとは考えていません。押し目を待って、買い増ししていくのが良いと考えています。
▼もっと読む!著者おすすめのバックナンバー
1月8日:2019年の銘柄選択:18年の下落率上位5社、上昇率上位5社を分析
1月7日:日本株に「買い場到来」と判断する理由
12月25日:2019年の日本株:どんな年になるか? 投資戦略は?
▼他の新着オススメ連載
今日のマーケット・キーワード:任期前半を終えたトランプ米大統領、『成果と課題』は?
今日、あの日:超音速旅客機コンコルド、定期運航を開始【43年前の1月21日】
(窪田 真之)
この記事に関連するニュース
-
相場展望7月22日号 米国株: 主要株価指数は、半導体関連株価の大幅下落が波及し反落 日本株: 米SOXと共に下落、買い手不在のため「落ちる剣は握らない」
財経新聞 / 2024年7月22日 13時6分
-
円安は終わり?円高反転4つの理由。どうなる日経平均?
トウシル / 2024年7月22日 8時0分
-
相場展望7月18日号 米国株: ナスダック・半導体株指数の急落は、「夏の調整入り」示唆か? 日本株: 半導体株が軒並み安・急激な円高が株式相場に大きなマイナス
財経新聞 / 2024年7月18日 11時50分
-
相場展望7月15日号 米国株: 勢いのある米国株に売り、小型株に買いと「気迷い」症状 日本株: 7/11の大幅下落は、SQ算出日に絡んだ短期筋の売りが要因 急激な円高もマイナス
財経新聞 / 2024年7月15日 14時38分
-
相場展望7月4日号 米国株: ISM非製造業の指数が50割れとなり、景気浮揚の金利低下期待が膨らむ 日本株: 円安の進行と短期筋の海外勢の買いが勝るが、反転に備えも
財経新聞 / 2024年7月4日 10時45分
ランキング
-
1英語ができない人はチンパンジー扱い…「日本人の米グーグル副社長」が31歳から英語を猛勉強し始めたワケ
プレジデントオンライン / 2024年7月28日 9時15分
-
2「みどりの窓口は減ったけど、便利になったね」は不可能か いや、やればできるはず
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月27日 7時30分
-
3『秘密のケンミンSHOW』で圧倒的に登場回数が多い都道府県は?北海道でも、沖縄県でもない、納得のワケ【齋藤孝が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年7月27日 8時0分
-
4激安スーパー激戦区に無料がいっぱいの街!住んだらお得な街を調査しました!
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月28日 15時2分
-
5創業105年・下関の最大手の鯨肉加工業者、破産手続開始決定…捕獲量減り仕入れ値上昇も痛手
読売新聞 / 2024年7月27日 15時28分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)