「対中関税撤廃してもいい!」トランプ発言でドルとNY株が上昇。しかし期待が大きすぎるとしっぺ返しも
トウシル / 2019年2月18日 9時50分
「対中関税撤廃してもいい!」トランプ発言でドルとNY株が上昇。しかし期待が大きすぎるとしっぺ返しも
本日のレンジ予測
毎ヨミ!FXトップニュース(2月15日)
15日ドル/円のNY市場の終値は110.45円
14日の終値に比べ0.08円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは、「くもり」です。
各国・各通貨トピックス
米利上げ、年内1回あると63%が予想。利下げ予想はわずか7%。ミシガン大調査。
海外投資家の米国債売り越しが過去最高に。
アマゾンがNY第二本社建設を断念。民主党左派の猛反対で。
ダウ平均株価が8週続伸。2017年11月3日の週に並ぶ連騰。
格付け会社フィッチ、ユーロの成長率予想引き下げ。「ECBは量的緩和を再開する可能性」
スペインは総選挙でハングパーラメント(与党、野党のどちらも単独で過半数の議席を獲得していない状態)になるおそれ。投資家が懸念。
「トランプ大統領にノーベル平和賞を!」米国が安倍首相に「推薦よろしく」
ブレグジットの次の重要日は2月19日か。EU(欧州連合)が離脱期限延長について協議。
ロシア北東の村にホッキョクグマ50頭が居つく。食べられる危険で外出もできず。
主要指標終値
本日の注目通貨
ドル/円:110円前半から反発も、111円には届かず
金曜日のNY市場は、米中貿易協議の進展期待からダウ平均株価が大幅に上昇。終値は前日比440ドルを超え3カ月ぶりの高値を記録しました。
ドル/円はこの日は売りが優勢で欧州時間に110.24円まで下げましたが、NY時間になって110.65円まで回復。NY株に比べると小幅な反発にとどまりました。110円台はしっかりでしたが111円台に戻せなかったことは、上値の重さを感じさせました。終値は110.45円。
3月1日に米中貿易交渉の期限が迫るなか、関係者からは合意を期待させる発言が相次いでいます。トランプ大統領は、合意なら関税を「撤廃してもいい」とまで言いました。期限の延長とか関税10%据え置きではなく、追加関税をなくすというのですが、これがかえってマーケットの期待を上げすぎてしまったようです。追加関税ゼロリセットが成否の基準になってしまうと、小ぶりな結果に終わったときの失望が大きくなるリスクがあります。
ドル/円の次のターゲットは111.50円。トレンドライン的にも重要レベルにさしかかっていて、100日移動平均(111.65円)、200日移動平均(111.27円)がすぐ上を走っていてます。109.50円を下に抜けると今回のドル上げはいったん中止、その下は108.50。
ユーロ/ドル:昨年の安値レベルに迫る。欧州経済見通し不安で
ユーロ/ドルは2018年の安値圏でもみあい。欧州時間に1.1234ドルまで下げて、2018年の安値(1.1216ドル)ドルに迫りましたがNY時間には反発して一時1.13ドル台に戻しました。終値は1.1293ドル。
ミシガン大学の調査によると、FRB(米連邦準備制度理事会)が年内に1回利上げすると考える人は63%もいます。一方ECB(欧州中央銀行)では、TLTRO(ティーエルトロ:目的型長期流動性オペ)の再導入論議が持ち上がっていて、早ければ3月にも再開の見込み。TLTROとは貸出先を絞った長期資金供給オペのことで、ECBの主要な金融緩和策のひとつ。格付け会社フィッチは、ECBは年内に量的緩和再開に追い込まれるとの予想を発表するなど、米国よりも欧州が心配だということで、ユーロが売られています。
TLTROは緩和政策のなかでも利下げなどに比べたら、ユーロに対するダメージは少ないといわれています。
ECBは金融正常化と同時並行でTLTROを導入することもできるわけで、その場合はユーロのプラス材料になるかもしれません。
ユーロ/円:ユーロ/ドルをなぞる
ユーロ/円はユーロ/ドルに連れた動き。NY時間前半に124.24円まで下げた後124.85円まで反発しましたが高値は125円に届かず。
トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!
18日:FOMC議事録、RBA議事録、ECB議事録、英失業率、豪失業率など
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)
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