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長期保有で買っていい株、ダメな株。ずっと信じられる銘柄を見出す3つのポイント

トウシル / 2019年3月5日 14時6分

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長期保有で買っていい株、ダメな株。ずっと信じられる銘柄を見出す3つのポイント

「これだ!」と思う銘柄を買ったものの、ズルズルと下がりっぱなしで「塩漬けにしてしまった…」などという経験はありませんか。

 中・長期投資では、少々株価が下落したとしても投資先の会社を信じ保有し続けることが、株式投資で成功するためには必要だと思います。

 では、そのような信頼できる銘柄をどのようにして探せばいいのでしょうか。

 今回は、信じて保有できる株式投資3つの重要な条件について解説します。

 

株式投資3つの重要な条件

 筆者の考える「株式投資3つの重要な条件」が次のとおりです。

1:損をしている投資家が少ない

2:事業の将来性に共感できる

3:急騰していない

 それぞれ解説していきます。

1:損をしている投資家が少ない

 まずは図1をご覧ください。

 突然ですが、この銘柄は買いでしょうか、売りでしょうか。

 株投資の本に書いてあるような教科書通りであれば、13週線、26週線を抜けており、ゴールデンクロスをしています。出来高も増え、「いよいよ上昇か!?」と期待するところではないでしょうか。

図1

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

 

 次にこの銘柄がどうなったか、図で見てみましょう。

図2

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

 図2のような動きになりました。この銘柄はジャパンディスプレイ(6740)という会社で2014年3月19日に上場しました。公募価格は900円で、初値が公募価格を割れ、一度も公募価格を上回ることはありませんでした。

 上場してからこの株を買ったほとんどの投資家が損をしている状態です。この場合、彼らは「戻ったら売ろう」と考えます。買いが入るのもせいぜいナンピン買いか、空売りの買い戻し程度で、積極的な買いは入りにくいでしょう。

関連記事≫≫ナンピン買いとは

関連記事≫≫空売りとは

 多少業績が良くなりそうだという予想で上がったとしても、戻り売り圧力に耐えることができないため、上記チャートのようにすぐに下落へ転換してしまいます。

 このような銘柄を長期投資するのは危険です。せめて半年以上安値を更新しなくなり、損をしている株主の数よりも、利益が出ている株主の数が多いだろうと考えられる銘柄を買い付けるようにしましょう。

 先日上場した「ソフトバンク(9434)」も公募価格を一度も上回らない状況が続いているので、これに該当するのではないかと懸念しています。

 一方「投資家の損が少ないような銘柄」の一例として、テクノスジャパン(3666)
を図3で挙げました。

図3:テクノスジャパン(3666)の値動き

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

 上下に動きながら、投資家の保有価格が一定のレンジに収まっています。チャート右端の時点においては、利益の出ている人の方が多いと言えるでしょう。

 そして、テクノスジャパンの現在が図4です。

 この株に目を付けて長期投資をしていれば、2016年のように高値を付けた後、下落したとしても、安心して保有することができるでしょう。

図4:直近のテクノスジャパンの値動き

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

2:事業の将来性に共感できること

 筆者は地下鉄に乗ったとき「みんなスマホ見ているなあ」と思ったことがあります。ガラケーが減り、皆がスマホを使い始め、電車の中でYoutubeを見たり、スマホゲームをしている人がたくさん増えました。

 そこで「世界中、みんながスマホを持つのが当たり前になり、目が悪くなる。そして、私のようにコンタクトレンズを着ける人が増えるため、コンタクトレンズを販売している会社は長期的に安定成長するのではないか」と強く思いました。そして、当時上場したばかりのメニコンに注目しました。

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

 調べてみると、業績も良く、2015年6月のIPO(株式の新規公開)時も公募価格を上回り成功していたので、投資家の含み損が少ない銘柄だと思いました。

 それに、たとえ不景気になったとしても「目が見えづらくてもいい」なんて人はいないので、最強のディフェンシブ銘柄だと考えました。

 長期投資を行う上で投資先の事業について把握しておくということは、非常に大切です。これを心得ていれば、たとえ投資先の会社が下方修正などのネガティブなニュースを出しても「大丈夫、下がったら買おう」などと考えることができます。

図5:メニコン(7780)の値動き

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

3:急騰していないこと

 急騰銘柄に乗っかることは最も危険な行為です。その理由は次のとおりです。

・数日、数週間で急に業績が伸びるようなことはほとんどない

・「他人が買う前に買う」が株式投資の鉄則。急騰後というのは皆が買った後なので、高値づかみになりやすい

・急騰銘柄に乗っかり、その後、急騰して大きな利益が出たとしても、この快感が忘れられず、同じような銘柄ばかりを探して投資を行い、いつか大損をしてしまう(実はこれが一番の大ケガのもと)。

「飛びつく魚は釣られる」

 これは相場の格言です。肝に銘じておきましょう。

図6:朝日ラバー(5162)の値動き

注:グリーン=13週線、オレンジ=26週線
出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成

 いかがでしたでしょうか。銘柄を選ぶ条件は他にもいろいろありますが、まずは解説した「株式投資3つの重要な条件」を実践してみてください。簡単なようで、意外と実践するのは難しいと思います。日本の投資家がこの点に留意して投資をすれば、慌てて投げ売りする人も減り、日本の株式市場も安定して上昇することができるのではないかと、期待しています。

(菅原 良太)

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