英「合意なき離脱」をぎりぎり回避でポンドが大幅上昇!しかし、どんでん返しも
トウシル / 2019年3月14日 9時47分
英「合意なき離脱」をぎりぎり回避でポンドが大幅上昇!しかし、どんでん返しも
本日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは111.26円
↓下値メドは110.96円
今朝の天気マークは「くもり」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
毎ヨミ!FXトップニュース(3月13日)
13日ドル/円のNY市場の終値は111.17円
12日の終値に比べ0.15円のドル安/円高だったので、今朝の天気マークは、「くもり」です。
各国・各通貨トピックス
ドル:
ボーイング737MAXに運航停止命令、トランプ大統領が発表
トランプ米大統領「中国との貿易合意を急がず」4月にずれこむ可能性も
ディズニーが動画配信サービス参入
円:
麻生財務相「世界経済は穏やかな回復基調が続く」IMF(国際通貨基金)とは全く逆の見解
日銀副総裁「物価目標に届かないのは原油安のせい」トランプ大統領は原油高を批判
ユーロ:
ドラギECB(欧州中央銀行)総裁、10月末で退任
ポンド:
英議会「合意なし離脱」回避。321対278の僅差
ハモンド英財務相「2019年GDP(国内総生産)見通しを1.6%から1.2%に引き下げ」
国民投票なら「ブレグジットかノーディール・ブレグジット」の二択
主要指標終値
本日の注目通貨
ドル/円:111円前半のレンジ取引続く
水曜日のドル/円は111.00円から111.46円の比較的狭いレンジを継続。100/200日の移動平均が上値を抑えている状況。
ポンド:「合意なし離脱」、僅差で回避
12日火曜日、メイ首相が提出した離脱協定案は、1月に続いてまたも否決されました。ノーディール・ブレグジット(合意なし離脱)のリスクが高まるかと思われましたが、英議会はこの日(13日)採決を行って「ノーディール・ブレグジット」もまた否決(つまりノーディール・ブレグジットをしないことを可決)を、僅差321対278という僅差ながら可決。
EUとの交渉も続けるという流れができました。3月29日に迫っている離脱期限の延期を採決することも確定となりました。
結果を受けてポンド/円は急上昇。12日の高値(147.79円)を超えると、昨年11月以来の高値となる148.75円まで上昇。「合意なし離脱の回避は英経済にとって良い」というのがマーケットなので、この日の結果はポンド買いを加速させました。ポンド/ドルも1.3381ドルまで急上昇。昨年6月以来の高値をつけました。
しかし、メイ首相が期限延期の採決中止の動議を提出したとの報道も出ていて、まだ何が起こるか分かりません。「合意なし離脱回避」プラス「期限延期なし」でメイ首相離脱協定案の受け入れというのが意図だったようです(もっともこの動議は却下されて予定通り延期の採決は実施)。
延期期間としてはEU側は2年程度を提案してくるといわれています。今のまま交渉を続けても結果はどうせ同じ。それならば英国に落ち着いてしばらく考える時間を与えて、なんなら国民投票もしてもらって、ブレグジット自体がご破算になったらそれはそれでラッキー、とEU側は考えているかもしれません。
しかし、英国にすると、それだけ経済的負担は影響は大きくなります。日産やホンダは英国での自動車生産の縮小や撤退を決定しましたが、あと2年もこのような状態が続けば、英国から製造業はなくなってしまうともいわれています。また、国民投票の再実施は英国を二分するリスクもはらんでいます。だから英国政府は半年程度の短期決戦を望んでいるわけです。
メイ首相が3月末ぎりぎりになって、離脱を延期すべきか、あるいは総合的に判断して予定通り離脱すべきかの「重要な投票(meaningful vote)」を行うとの見方があり、3度目の正直で可決されるだろうとの見方も根強くあります。実際問題としては、150票の反対票を覆すのは困難と思われ、むしろ、メイ首相退陣から総選挙のほうが現実味を帯びています。いずれにしても、3月末に向けてブレグジットを巡る攻防はさらに過熱、ポンドも乱高下が続きそうです。
トレード前に必ずチェック!今日発表の重要指標!
14日:中国鉱工業生産、中国小売売上高、ドイツCPI、米新築住宅販売など
◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)
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