成層圏発見の日【1902(明治35)年6月8日】
トウシル / 2021年6月8日 5時0分
成層圏発見の日【1902(明治35)年6月8日】
1902(明治35)年6月8日
成層圏発見の日
1902年6月8日、フランスの気象学者テスラン・ド・ボールにより成層圏が発見されました。これにちなみ、6月8日は「成層圏発見の日」と制定されています。
大気圏は、地表に近い対流圏、その上の成層圏、さらにその上は中間圏、熱圏、外気圏の5層で構成され、そして宇宙空間となります。対流圏に空気成分の約80%が存在し、上昇するにしたがって気温が下がるのに対して、成層圏では上昇するほどに気温が上がっていきますが、その理由は成層圏の中にあるオゾン層が太陽からの紫外線を吸収するためです。
対流圏の層は地表から10~17キロメートルほどあり、通常旅客機が飛ぶ高度1万メートル付近は、対流圏と成層圏の境目ということになります。そこより上50キロメートルくらいまでが成層圏になりますが、そこまで上昇すると空気濃度は地上に比べわずか0.08%となり、飛行機のエンジン燃焼に必要な酸素がないため飛行できません。
その上の中間圏が地表から50~80キロメートル、そして熱圏が80~800キロメートルの厚みのある層となっていて、スペースシャトルや宇宙ステーションが存在するのはこの熱圏です。
ただし、大気圏と宇宙空間との境界は定義が一律ではなく、国際航空連盟やNASA(アメリカ航空宇宙局)の定義では高度100キロメートル以上を宇宙空間と定義しています。
成層圏に飛行船やソーラープレーンを成層圏に常駐させ、空中プラットフォーム(空中構造物)として、通信や放送の中継などに活用するという「成層圏プラットフォーム」という計画があり、研究開発が進められています。
ライター FIX JAPAN 前沢ともあき
(トウシル編集チーム)
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