G20後に急反発の「半導体関連株」。10万円で投資可能な銘柄は!?
トウシル / 2019年7月3日 13時17分
G20後に急反発の「半導体関連株」。10万円で投資可能な銘柄は!?
貿易戦争はひとまず休戦、市場は買い戻しに?
大阪で開催されていたG20(主要20カ国・地域)サミットが6月29日に閉幕しました。もっとも注目されていたトランプ米大統領と習近平中国国家主席による米中首脳会談で「米中貿易戦争」はひとまず“休戦”の形となりました。
さらにトランプ大統領は米企業による中国通信大手・華為技術(ファーウェイ)社への部品販売も認めると表明。懸念されていた、米中首脳会談決裂→さらに混乱→世界景気が冷え込むのでは、という悪いシナリオは回避された格好です。株式市場を覆っていた懸念も(解決には至らないものの)いったん取り除かれ、買い戻しの方向に傾く可能性が指摘されています。
半導体関連株が出直り相場をけん引か
東京市場では、G20後最初の取引となった7月1日(月)、日経平均株価は454円05銭高、2万1,729円97銭と大幅に反発しました。東証33業種の騰落率全てがプラスとなる全面高でした。中でもここまで売られていた、海運、電気機器、機械などの上昇幅が大きくなりました。
個別銘柄の動向を見ていくと、半導体用セラミックコンデンサー世界上位「太陽誘電(6976・東証1部)」、半導体用薬液制御機器の「CKD(6407・東証1部)」、半導体検査用ソケット大手の「山一電機(6941・東証1部)」が10%超の値上がりを見せるなど、「半導体関連株(半導体製造装置を含む)」の値上がりが特に目立ちました。
もちろんこの分野の主力株「東京エレクトロン(8035・東証1部)」「アドバンテスト(6857・東証1部)」「日立ハイテクノロジーズ(8036・東証1部)」「ディスコ(6146・東証1部)」「村田製作所(6981・東証1部)」「TDK(6762・東証1部)」「SUMCO(3436・東証1部)」なども全て大幅高となりました。
この動きは、出直り相場のけん引役を半導体関連株が担うのではと予感させる一因になります。それらの銘柄を手離した投資家がもう一度見直し買いをしたり、値下がりを見込んでカラ売りをしていた投資家が、一転、買い戻しの動きを強める流れになると、反発の動きがさらに強まります。日経平均寄与度が高い銘柄も多いため、半導体関連株が上昇すると全体相場への波及が大きいと考えられます。
半導体関連株は企業の業績のアップダウンが激しく、それに伴い株価の変動が大きい印象です。また「値がさ(客観的に株価が高い)」の銘柄が多く、投資の際には多額の資金を要するものが多いです。それでも今回は…半導体関連株の中から、数少ない「10万円で投資できる銘柄」を選別してみます。
数少ない半導体関連10万円株を選別!
株価データは2019年7月2日終値ベース。
日本電子材料(6855・東証1部)
半導体集積回路の前工程検査用部品「プローブカード(LSIチップの電気的検査に用いられる)」で国内シェア約40%、世界シェア約20%の企業です。
・日本電子材料の日足チャート
三社電機製作所(6882・東証2部)
電源機器と半導体の生産が主力の企業です。半導体分野では電力の制御、供給を行う「パワー半導体」に特化しています。
・三社電機製作所の日足チャート
トーカロ(3433・東証1部)
金属部品の表面に特殊コーティング技術で耐久性、耐摩耗性を付加する溶射加工の専業最大手です。顧客は半導体製造装置メーカーです。
・トーカロの日足チャート
タツモ(6266・東証1部)
半導体装置を主力として、液晶用塗布装置でも高いシェアを持つ企業です。積極的なM&A(企業合併・買収)でも知られています。
・タツモの日足チャート
TOWA(6315・東証1部)
封止や切断加工など半導体後工程用の製造装置大手メーカーです。中国、マレーシア、韓国に半導体製造装置の生産拠点を持ちます。
・TOWAの日足チャート
フェローテックホールディングス(6890・JASDAQ)
半導体ウエハや半導体設備向け部品のメーカーです。真空を保持しながら高速回転が伝えられる「真空シール」で世界シェア7割を誇ります。
・フェローテックホールディングスの日足チャート
(天海 源一郎)
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